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小児外科
小児外科 定期試験対策 1.正しい組み合わせを選べ 1)新生児では体重の80%が水分である。 2)光線療法は直接型優位の高ビリルビン血症に有効である。 3)新生児は成人に比して体液コンポーネントのうち細胞外液の比率が多い。 4)低出生体重児は正産児に比して低血糖をきたしやすい。 a)1, 3, 4 b)1, 2 c)2, 3 d)1〜4のすべて e)4のみ [解答]a [解説]1)○成人は60%である。 2)×間接型優位の場合に有効である。 3)○細胞内液の占める比率は65%である。成人は60%。 4)○低出生体重児や子宮内発育遅延児では低血糖をきたしやすい。
[解答]b [解説]1)○羊水過多で診断される。 2)○羊水過多で診断される。 3)× 4)×生後1週過ぎまでに発見される。
[解答]b 1)×重症例は出生前診断されたものの他に生後24時間未満発症例などがある。
[解答]e [解説]1)×低体温にすると、新生児遷延性肺高血圧症をおこして危険である。 2)×マスクによる換気は空気が胃に入り、チアノーゼ、呼吸苦が増悪する。 3)×肺高血圧発生の有無は体血圧ではなく、肺血管抵抗に依存する。よって、低めに維持してもあまり意味がない。 4)○
[解答]e [解説]1)×胃ろうは長大なgapが存在するGrossA型の場合に適応となることが多い。 2)×gapは大きいものが多い。 3)×Waterston分類が発表された1960年当時でA群の救命率は95%、B群は67%、C群は6%である。 付)Waterston分類は以下の3群に分けられる A群:出生体重2500g以上で肺炎や合併奇形なし B群:出生体重1800~2500gで肺炎や合併奇形なし 出生体重2500g以上で1度の肺炎や1度の合併奇形あり C群:出生体重1800g未満もしくは2度の肺炎や合併奇形あり 肺炎 1度…片側肺の1葉に限局した異常 2度…両側肺の異常、または片側肺全体の異常 合併奇形 1度…四肢の奇形、口蓋口唇裂、心房中隔欠損、小さな動脈管開存など 2度…消化管閉鎖、大血管転移、重症腎奇形、複数の1度合併奇形
[解答]b [解説](1)○ 小児生体肝移植では外側区域(Ⅱ,Ⅲ)あるいは左葉(Ⅱ,Ⅲ,Ⅳ)をグラフトとして用いる。成人では右葉を用いることもある。 (2)○ 拒絶反応は術後2週目頃からが多い。生検にて確定。ステロイドパルスのほかタクロリムスの濃度をあげるなどがある。 (3)× 胆道閉鎖症が最も多い。適応疾患には劇症肝炎、胆道閉鎖症、先天性代謝異常、Budd-Chiari症候群、原発性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆管炎、B,C型ウイルス性肝硬変、アルコ-ル性肝硬変などがある。 (4)× PTLD (posttransplant lymphoproliferative disorder)はEBVで起こる移植後感染症。
[解答]a [解説](1)○ リンパ組織に富むため免疫反応が強く、移植が難しい理由の一つである。 (2)× 拒絶のモニターとして臨床症状(発熱、下痢)、定期的な内視鏡検査、生検(細胞浸潤、クリプトCellのapoptosis増加)がある。血清マーカーは無い。 (3)○ (4)○ 適応基準は不可逆性小腸不全、permanent TPNである。また適応患者選択基準として、TPN肝障害の進行、静脈ラインの欠如、頻回の静脈ルートの感染、前癌性腫瘍病変、年齢6ヶ月~60歳、がある。
[解答]b STEP外科2p413参照 [解説](1)○ 腸重積や捻転による胎児腸管の血行障害により離断型、索状型となる。ほかには再疎通障害により、膜様型になると考えられる。 (2)× 離断型44.0%、膜様型25.5%、索状型9.5%の順である。 (3)○? 胎便は少量で排泄は遅延し、無胆汁の灰白色になる。はずだが (4)○ 注腸造影により機能が停止した大腸が細々と描出され、microcolonと呼ばれる。 (5)○ 十二指腸閉鎖と異なり、合併奇形や染色体異常を認めることは多くない。
[解答]c [解説](1)× 離乳期4ヶ月~2歳に好発する。 (2)○ その通り。間欠的腹痛、胃液,後に腸液の嘔吐、イチゴゼリー状粘血便が見られる。 (3)○ その通り。 (4)○ その通り。 (5)× Hutchinsonの手技により押し戻す。決して引っ張らない。
[解答]e [解説](1)○ 迷走神経に伴われて食道から直腸に遊走する腸管壁内神経のcranio-caudal-migrationの途絶が発生因。 (2)× 最も多いのは直腸S字状結腸型で53.8%である。以下、下部直腸型、長節型、全結腸型、広範囲型の順に続く。 (4)× 直腸肛門内圧検査で直腸肛門反射は欠如することが特徴である。 (5)○ 確定診断になる。
[解答]e STEP外科2p427参照 [解説](1)○(2)○ 瘻孔があっても十分な排便ができないので、新生児期にまず人工肛門を造設し、生後3ヶ月または体重が6kg以上になった頃に、根治術(腹会陰式肛門形成術、Pena法など)を行う。低位型では新生児期に人工肛門を造設する必要はない。 (3)× 高位型、中間位型である。低位型は肛門皮膚瘻が普通である。 (4)× 根治術は生涯に及ぶ良好な排便機能を獲得することが最終目標。内肛門括約筋はほとんど痕跡的であり、術後、恥骨直腸筋および外肛門括約筋の機能をフルに活用する必要がある。(5)○
[解答]? STEP外科2p146,p166 [解説](1)× 回盲弁から口側100cm以内の回腸に好発。 (2)× 異所性組織の迷入(胃粘膜、膵組織など)が約50%に見られる。胃粘膜の迷入は約20%に見られる。 (3)× 食道以外のあらゆる消化管に過誤腫性ポリポーシスが多発する。炎症性ポリープは潰瘍性大腸炎などで見られる。
[解答]b 標準小児科学第4版p509参照 [解説](1)○3割を占める。(2)× 出生前診断症例の割合は約9割である。 (3)○ 圧負荷と感染により腎機能の荒廃をきたす。腎盂腎炎を来たしやすくなる。 (4)○ その通り。Politano-Leadbetter法、Cohen法などがある。 (5)× 1~2歳で自然降下する場合が多いが、この時期を過ぎて改善しない例は出来るだけ早期に陰嚢内精巣固定術を行う。放置すると、将来、不妊や悪性腫瘍の合併が多い。
[解答]e [解説](1)× 特異的なマーカーなし。βHCGは絨毛癌でよく見られる。 (2)○ 尿中VMA,HVA、血清NSE,ferritin,LDHなど (3)× 特異的なマーカーなし(4)○
[解答]e
[解答]c [解説](1)○
[解答]a [解説]3歳で骨転移があるため予後不良と考えられる。したがって強力な化学療法を行うのが適当と考えられる。
[解答]a [解説](1)○ 濃縮能は成人の半分。 (2)× カテーテル敗血症、静脈血栓症、必須脂肪酸欠乏症、微量元素欠乏症、肝障害、胆石症、骨障害。(3)○ 皮膚病変、脱毛、慢性下痢、脂肪便など。(4)○
[解答]b [解説](1)○ (2)○(3)× Albの半減期は20日と長いため急性の変化には反応しにくい。短期間の蛋白代謝の指標にはRTP(rapid turnover protein)turnover protein)−PA,TF,RBPを用いる。 (4)×?
[解答]? [解説](1)× ブドウ球菌、インフルエンザ菌、A群溶連菌、グラム陰性菌、嫌気性菌が起炎菌となる。(2)× 肺葉内肺分画症は胸部下行大動脈の支配をうける。 (3)○ その他は予後良好。 (4)× Stocker分類は病理学的分類。
[解答]d [解説](1)○ その他の原因としては大血管などの圧迫がある。 (2)○ 吸気時には胸腔内の陰圧が上昇して気管がつぶれる。 (3)○? 高圧撮影がよくわかりませんでした。通常気管支鏡で診断は確定する。 (4)○ 大動脈を前方に牽引し胸骨に固定することで、気管支前壁も前方へ引っ張られ内腔が拡大する。
[解答]d [解説](1)○ Curling潰瘍のこと。(2)○(3)○(4)○
[解答]a [解説](1)○(2)× ボタン電池、先の鋭いものは潰瘍、穿孔を起こす危険性があるので摘出する。
[解答]b [解説]1)○:臍帯ヘルニアのヘルニア内容は消化管の他、肝臓や脾臓を含むことがある。(STEP消化器外科・小児外科p438) 2)○:近年ほとんどが超音波検査により胎児診断されるが、在胎12週以降である。 3)×:臍下部型ではなく臍上部型。胎児の腹壁は上下左右の4つの皺襞が中央に集まって臍輪を形成するが、この皺襞の形成が障害されるのが臍帯ヘルニアである。この時障害される皺襞の部位によって臍上部型、臍部型、臍下部型の3つに分類される。臍上型の臍帯ヘルニアに胸骨形成異常、横隔膜前部欠損、横隔膜部心嚢欠損、心奇形を合併した病態をCantrell症候群という。(STEP消化器外科・小児外科p438) 4)×:問題文は多期的腹壁閉鎖術のAllen-Wrenn法の説明である。Gross法は二期腹壁閉鎖術である。臍帯ヘルニアの治療は、手術で脱出臓器を腹腔内に還納することだが、術式は手術の回数によって分類できる。 ・一期的腹壁閉鎖術:脱出臓器の少ない症例に対し行われる。一度の手術でヘルニア嚢を切除し、脱出臓器を腹腔内に還納させて、腹壁を層々縫合する。患児の腹壁は発育が悪い(腹腔が小さい)ため、脱出臓器が大量の症例でこの術式を行うと横隔膜挙上による呼吸困難、下大静注や肝静脈圧迫による還流不全などをおこす。 ・二期的腹壁閉鎖術:脱出臓器の多い症例に行われる。まず欠損部位周囲の皮膚、皮下組織を剥離して皮膚弁を作成、とりあえず皮膚弁で脱出臓器を覆い縫合する。腹腔の発育する6ヶ月から1年後に再手術を行い、脱出臓器を腹腔内に還納して腹壁を層々縫合する。皮膚弁形成の際、ヘルニア嚢を残す方法(Gross法)と残さない方法(Ladd法)がある。最近は多期的腹壁閉鎖術に取って代わられている。 ・多期的腹壁閉鎖術:脱出臓器の多い症例に行われる。とりあえず人工布を用いて欠損部位を覆い、円筒状のまま縫合し、その後に少しずつ人工布を縫縮していく。縫縮による腹腔内圧の上昇によって腹壁発育を助長する。最終的に人工布を除去して腹壁を層々縫合する。Schuster法、Allen-Wrenn法、中條法がある。
[解答]e [解説]1)×:直接型は内鼠径ヘルニアのことで、中高年に多い。小児に多いのは間接型(外鼠径ヘルニア)である。 ・外鼠径ヘルニア:腹部内臓が外側鼠径窩から鼠径管を経て、浅鼠径輪に脱出するヘルニア。鼠径管という元々存在していたトンネルをはみ出すため(直接腹壁を貫通しないので)間接ヘルニアと呼ばれる。 ・内鼠径ヘルニア:腹腔内臓が内側鼠径窩から直接腹壁を貫通して腹部内臓がはみ出す。直接ヘルニアとも呼ばれる。内側鼠径窩は横筋筋膜だけで裏打ちされたHasselbach三角の中でも特に薄く、筋肉萎縮や肥満などが原因で本症を引き起こす。よって中高年に起こりやすい。(STEP消化器外科・小児外科p217、218) 2)×:鼠径管後壁の脆弱化によって起こるのは中高年に多い内鼠径ヘルニア。成人に生じる外鼠径ヘルニアも深鼠径輪周囲の組織の脆弱化によって起こる。設問の小児の鼠径ヘルニア(外鼠径ヘルニア)は腹膜鞘状突起の開存が原因。精巣は胎生2ヶ月までは後腹壁に張り付いているが、胎生3ヶ月になると、精巣導帯に引っ張られて下降していく。他方、腹壁前壁では腹膜鞘状突起が発生し、陰嚢に向かって突出し鼠径管を形成する。精巣は鼠径管を通って陰嚢内へと下降していく。そして生下時には精巣固有鞘膜腔だけを残して腹膜鞘状突起は閉鎖する。これが閉鎖しないと、鼠径管から腹部内臓がはみ出して外鼠径ヘルニアが起こる。 3)×?:内鼠径ヘルニアでは、筋膜の脆弱化の原因となる筋肉萎縮や肥満が対称性に起こるため両側性に発生することが多いが、小児の外鼠径ヘルニアは胎生期の異常に起因する先天性疾患であるため、両側性に発生することは稀である。 4)○:精索水腫は固有鞘膜腔に漿液が貯留したもので、先天性と続発性のものがある。先天性のものは腹膜鞘状突起の閉鎖不全のため腹腔内の漿液が鞘状突起内へ流入して起こる。続発性のものは陰嚢内の炎症、腫瘍、外傷等による刺激から滲出液が分泌貯留することで起こる。小児期に発見されたものは自然消滅するものもあるがそれ以外は根治手術を行う。
[解答]e [解説]1)×:肥厚性幽門狭窄症は生後2~3週ころに発症し、生直後は無症状である。徐々に噴水状の嘔吐projectile vomitingが出現するが、本症は幽門が狭窄しているので吐物に胆汁は含まれない。(STEP消化器外科・小児外科p404) 2)○:十二指腸閉鎖症では立位単純X線撮影で胃と十二指腸にそれぞれ充満したガス像(double bobble sign)を認め、下方に貯まった液体と鏡面像をなす。下部消化管ではガスは見られないが、閉鎖症ではなく狭窄症であれば少量のガスを認めることがある。 3)×:Hutchinson手術は腸重積に対して行う術式。腸重積は原則として非観血的整復(腸管内に留置したカテーテルから高圧浣腸)を行うが、全身状態が不良で一刻を争う場合や腹膜炎を合併している(穿孔が疑われる)場合、発症から1日以上経過している場合、非観血的整復法が効かない場合などは、開腹してHutchinson法(手で重積部を押し戻す)を行う。肥厚性幽門狭窄症に対する手術は幽門筋切開術pyloromyotomy(Ramstedt手術)である。 4)○:新生児胃破裂を疑った場合ただちに腹部単純X線撮影を行う。立位では横隔膜下面の大量の遊離ガスが肝臓を挟むように写るsaddle bag sign(saddle bagは馬の鞍の両側に垂らした袋。ハーレーとかの後輪辺りにかかっているのをよく見ます)を呈する。仰臥位では腹壁下に集まった遊離ガスがフットボールのように見えるfootball signを呈する。
[解答]c [解説]1)○その通りであるが、同時に3つ揃うことはあまりない。本症の多くは乳幼児期に発症するが、なかには無症状で経過し、成人になってから(30歳以前に)発症することもある。乳幼児期の場合は腹部腫瘤が主訴となる。拡張部に膵液が流入して胆道穿孔を来すと激しい腹痛と嘔吐を呈することもある。成人では腹痛や黄疸が中心症状となる。 2)×同時に3つ揃うことはあまりない。 3)×発症は小児から成人まで幅広い。 4)○幼児から学童期にかけて診断されることが多い疾患だが、最近では胎児超音波検査により出生前に診断されることもある。
[解答]d [解説]1)×:ビタミン欠乏によって頭蓋内出血を来すのはビタミンKである。乳児期のビタミンK欠乏を起こす原因は、特発性(ビタミンK摂取不足)と続発性に分けられる。続発性には胆道閉鎖症、抗生剤の長期投与(腸内細菌叢の増殖により腸管内でビタミンKが消費される)、肝でのビタミンK作用拮抗(ワーファリンなど)が挙げられる。胆道閉鎖症などでは、胆汁が腸管内に排泄されず脂肪の吸収が阻害されるため、脂溶性ビタミンの吸収も滞る。ビタミンDも脂溶性ビタミンなので胆道閉鎖症で欠乏するが、ビタミンD欠乏でみられる症状は骨障害(いわゆる‘くる病’)、筋緊張低下(floppy infantなど)、蛙腹、肝脾腫、精神状態不穏などである。(STEP小児科p50、51) 2)○:胆汁うっ滞を起こすので、直接型ビリルビン優位となる。新生児期の黄疸で直接型ビリルビンが優位に上昇する疾患は感染症、胆道閉鎖症と新生児肝炎である。また、新生児黄疸で間接型ビリルビン優位の高ビリルビン血症で代表的なものは生理的黄疸、母乳黄疸、血液型不適合、核黄疸などである。(STEP消化器外科・小児外科p435、STEP消化器・膠原病p169) 3)○:本症は閉塞パターンによって、日本胆道閉鎖研究会が病型分類を行っている。まず、閉塞部位に関して、総胆管閉塞のⅠ型、肝管閉塞のⅡ型、肝門部閉塞のⅢ型の3つの基本型で、さらに下部胆管の閉塞パターンによってa, b, cの3型に、肝門部胆管の閉塞パターンによってα、β、γ、μ、ν、οの6型に分けられる。この分類とは別に、腸管との直接吻合が可能か否かで分ける分類もある。吻合不能型には3型全部とⅠ型、Ⅱ型の一部が含まれる。問題文にある「肝門部の閉塞がある症例」はⅢ型にあたり、吻合不能型ということになる。吻合不能型の胆道閉鎖症に対しては、肝門部腸吻合術hepatic porto-enterostomy(葛西法)を用いる。一方、吻合可能型の場合は肝管腸吻合術hepaticoenterostomyを行う。(STEP消化器外科・小児外科p432) 4)×:本症では胆汁性肝硬変が日増しに進行するため、できるだけ早期に持続的な胆汁排泄経路を設けなければならない。経験的には2ヶ月以上経過すると肝不全に陥る確率が高くなる。 胆道閉鎖は生後60日以内に手術をする必要があるため、1ヶ月健診が早期発見に重要で、母子手帳にも生後1ヶ月で便の色調を尋ねる項目がある。(病態生理できった小児科学p157)
[解答]c ?資料があまりなかったので自信ないです。 1)○:平成14年7月2日の小児外科講義「膵・脾・門脈」のプリントによると膵島細胞症は外科的手術適応になるそうです。 2)×:islet cell adenomaは腫瘤形成性の増殖だが、膵島細胞症はびまん性増殖であり、膵島以外の外分細胞間に分布する。 3)×:膵島細胞症で最も問題になる高インシュリン血症は生後2~3時間から72時間に発症。その他の症状は、新生児ではチアノーゼ、無呼吸、筋緊張低下、痙攣、昏睡など。乳児期以降は全身痙攣。年長者についての記述もプリントにはありましたが、重篤な症状は新生児期によくみられるということで×にしました。 4)?:膵島細胞腫では85%程度の膵亜全摘を行うようですが…。
小児腫瘍
医学部生のブログ (2014/11/21配信) 一部改編 小児腫瘍 頻度1万人あたり1人程度 成人に見られない腫瘍が発生する 8割が助かる→後遺症を最小限にすることが重要 種類 3大腫瘍:神経芽腫、腎芽腫(ウィルムス腫瘍)、肝芽腫 5大腫瘍:横紋筋肉腫、悪性奇形腫 診断 エコー、CT、MRI 骨髄穿刺・腰椎穿刺 腫瘍生検 腫瘍マーカー LDH:全般 尿中VMA/HNA:神経芽腫、 NSE:神経芽腫 AFP:肝芽腫、悪性奇形腫 HCG:悪性奇形腫 フェリチン:神経芽腫 予後因子 臨床的予後因子:年齢、病期 生物学的予後因子:遺伝子増幅、融合遺伝子、染色体異常 治療 手術→化学療法・放射線療法 化学療法→手術→化学療法・放射線療法 進行例は大量化学療法・造血幹細胞移植を行う ただし、晩期障害が問題になる 1)神経芽腫 小児固形腫瘍で最多 副腎、または交感神経細胞から発生(神経堤から発生) 多様性(難治~寛解) 1才未満での発症は予後が良い ![]() http://cancernews.com/data/Article/234.asp 診断 尿中VMA/HVA MIBGシンチ 予後因子 N-MYC遺伝子増幅→予後不良 病理分類 悪性 Neuroblastoma Ganglioneuroblastoma 良性 Ganglioneuroma 病期 INSS分類 4S:1才未満で転移巣が肝・皮膚・骨髄に限られる→予後良好 ![]() 神経芽腫国際病期分類(INSS分類) http://ganjoho.jp/child/cancer/neuroblastoma/diagnosis.html マススクリーニング 1歳未満の神経芽腫は自然退縮するもの多い 6ヶ月未満のマススクリーニングは中止 1歳6ヶ月で続けているところもある 治療 多剤併用化学療法 2)腎芽腫(Wilms腫瘍) 病態 後腎芽細胞に起因する未分化腎芽細胞 転移は血行性に肺が多い WT1(11p13領域),WT2(11p15領域)と呼ばれる癌抑制遺伝子の領域に遺伝子異常 ![]() http://www.jsps.gr.jp/general/disease/mlg/6ja19 ![]() ミクロ像(HE中拡大): Wilms腫瘍は腎芽細胞成分(1)、器官様(organoid)成分(2)および 間質成分(3)からなる(各々点線で示す)。 http://pathology.or.jp/corepictures2010/12/c16/02.html 症状 腹部膨満(血尿は少ない) Beckwith-Wiedemann症候群:巨舌・臍帯ヘルニア・過成長などど合併する 病期 病期5:初診時に両側腎に腫瘍を認める 治療 手術→化学療法 進行例は、放射線も組み合わせる 3)小児肝悪性腫瘍 病態 肝芽腫が最も多い(80%)、成人型肝癌は少ない(10%) 肝芽腫は予後良好、成人型肝癌は予後不良 乳幼児、1歳代が発症のピーク 遺伝的要因: Beckwith-Wiedmann症候群、β-カテニン異常 診断 PRETEXT分類:占拠部位 ![]() http://ganjoho.jp/child/cancer/liver_tumor/diagnosis.html 転移:血行性に肺転移 進行例には肝移植も行う 4)横紋筋肉腫 組織分類 胎児型:予後良好 胞巣型:予後不良 見た目で分からなくても、融合遺伝子(+)→胞巣型 適当な腫瘍マーカーはない 治療 機能温存目指す 放射線療法、化学療法、手術(一部) ![]() 横紋筋肉腫6歳女児 group III http://web.sapmed.ac.jp/radiol/guideline/rhabdomyosarcoma.html 5)胚細胞腫瘍 病態 胚細胞を原基とする 3胚葉のすべての成分を含む 良性腫瘍と悪性腫瘍がある 画像診断 石灰化像、嚢胞、実質成分が混在 腫瘍マーカー 卵黄嚢癌・悪性奇形腫:AFP 絨毛癌:HCG 治療 良性腫瘍:一期的切除 悪性腫瘍:術前・術後に化学療法を行う 化学療法への反応よいので、予後は良好 6)卵巣奇形腫 病態 5cm以上では茎捻転しやすい→急性腹症にて発症 良性奇形腫→核出術にて卵巣を温存する 悪性奇形腫→腹腔内播種、転移を起こす 精巣奇形腫 無痛性の精巣腫大で発症 卵黄嚢癌が多い→AFP上昇 リンパ節転移 治療:高位除睾術 7)仙尾部奇形腫 女児に多い 出生前診断される例多い 高拍出性心不全合併 腹腔内に伸展する→Aletman分類 新生児は予後良好 8)血管腫・血管奇形 血管腫:血管内皮細胞の増殖あり⇔血管奇形腫:血管構造の異常 ISSVA分類:病理と血流の速さで分類 血管腫 幼児血管腫 増殖→退縮 wait&see 先天性血管腫 自然退縮するもの(RICH)⇔しないもの(NICH) カポジ型血管内皮腫 カザバッハメリット現象:腫瘍内の血小板消費による血小板減少と出血傾向 ![]() http://meddic.jp/カサバッハメリット症候群 血管奇形 リンパ管奇形:嚢胞状と海綿状があり、嚢胞状にはok-432(ピシバニール)による硬化療法 静脈奇形 凝固異常ある(カサバッハメリットではなく凝固因子の消費)
食道閉鎖症・胃食道逆流
医学部生のブログ (2014/11/14配信) 一部改編 食道閉鎖症 (Esophageal Atresia) 病態 前腸の形成異常による食道の先天的な閉鎖。 ほとんどの場合、気管と食道との間に瘻孔がある 発生の初期に気管が前腸からうまく分離できないことが原因 病型分類 最多は気管と食道との間に瘻孔があるもの(C型) ![]() http://www.jsps.gr.jp/general/disease/iu62r6/s1m2ku 症状 泡沫状嘔吐 放置すると、唾液や胃液が肺へ逆流する 診断 Xp: coil up sign ![]() E型を除けば、胃に挿入しようとしたカテーテルが 上部食道盲端で反転する所見(coil-up sign)が単純X線像で認められる。 このX線撮影時、造影剤の使用は禁忌である。 http://blog.goo.ne.jp/comment_allez-vous_madame/e/c34a1d18bb322495ff3a28bb9822a0d8 出生前:羊水過多、胃泡が小さい 合併症 VACTERL症候群 (VATER症候群)
の組み合わせを指し、頻度の高い多発奇形の1つである。 胃食道逆流 (Gastro-Esphageal Reflux) 逆流防止機構 His角の鋭角化、下部食道括約筋、腹部食道への陽圧 →これらがだめになっている ![]() http://www.pedsurg.med.osaka-u.ac.jp/disease/ger/index.htm 症状 胃内容の逆流→嘔吐・栄養障害 気道への胃内容の流入→呼吸器感染症の反復 逆流性食道炎→嘔血・下血、、貧血、食道狭窄 診断 上部消化管造影、24hPHモニター、内視鏡 治療 Nissen噴門形成術:食道に胃を巻きつける ![]() http://healthy.copyseven.com/igaku/contents/encyclopedia/25-shokudo/0624-73.html
腸回転異常、肥厚性幽門狭窄、漏斗胸
医学部生のブログ (2014/11/25 配信) 一部改編 腸回転異常症 病因 腸回転が不十分(正常は270度回転) 症状 通常は無症状 腸の固定が不十分→中腸軸捻転→絞扼性イレウス 中腸軸捻転:2/3が新生児期に発症 胆汁性嘔吐、筋性防御、腹部膨満、血便 治療 手術:ねじれ戻す、壊死していれば切除 ![]() http://blog.goo.ne.jp/cornetfish/e/62998b79185cffd6629112e21ebb9fd8 関連問題です。 【医師国試107回I問題No.60】 http://594online.blog.jp/tag/腸回転異常 生後15日の新生児。 昨夜からの胆汁性嘔吐と血便とを主訴に来院した。 上部消化管造影像を示す。 この患児について正しいのはどれか。 ![]() a 腹部に腫瘤を触知する。 b 緊急手術が必要である。 c 虫垂は右下腹部にある。 d 下部消化管造影が必要である。 e 腹部超音波検査でtarget signがみられる。 正解 b 肥厚性幽門狭窄症 病態 出生後の幽門部の筋肉の肥厚 男児に多い ![]() http://medick.biz/category/select/cid/3064/pid/89612 症状 生後1ヶ月以内に発症(2-3週) 噴水上嘔吐 低体重 診断 Xp:胃の拡張 single bubble sign ![]() 胃にのみ大きなガスの貯留が認められ、十二指腸にはガスが認められない。 http://meddic.jp/single_bubble_sign エコー:ドーナツ状 ![]() 腹部エコー: 長軸像では幽門が狭小化し、肥厚した幽門輪状筋が前庭部に突出して、 子宮頸部様に描出される(ultrasonic cervix sign)。 短軸像では低エコーの肥厚した幽門輪状筋が 高エコーの粘膜面を取り囲むように描出される(doughnut sign)。 幽門筋厚4mm以上、幽門管長14mm以上で確診される。 http://blog.goo.ne.jp/bonjour_monsieur_mademoiselle/e/b48404f1b4d5863fe48ccfb6ced31e4c 上部消化管造影:string sign、umbrella sign ![]() 治療 幽門筋切開術(Ramstedt法) ![]() http://www.ho.chiba-u.ac.jp/pedsurg/word%20doc/hps.htm ⇔内科的には硫酸アトロピンの内服もある(80%で有効 幽門筋緩ませた間にミルク飲む) 漏斗胸 病態 肋軟骨の過長と陥凹(胸骨下部) ![]() http://ottake01.xsrv.jp/192.html 症状 時に呼吸器疾患 手術 Nuss法 (ナス法) ![]() http://ww1.tiki.ne.jp/~x2gi/ope2.htm
先天性横隔膜ヘルニア、小児気道・肺疾患
医学部生のブログ より 先天性横隔膜ヘルニア (congenital diaphragmatic hernia: CDH) 分類 Bochdalekヘルニア:後側方(左側が多い) 小児はほぼこれ Morgagniヘルニア:前方 食道裂孔:食道横 ![]() http://meddic.jp/hernia_diaphragmatica 病態 腹腔臓器が胸腔へ逸脱(ヘルニア嚢は欠損) 重症例では肺低形成→肺高血圧 症状 呼吸不全 出生直後:チアノーゼ、徐脈 生後24h以内:多呼吸、陥没呼吸、呻吟 診断 外観:胸郭膨隆(樽状)+腹部陥凹(舟状) Xp:胸に腸のガス像 ![]() http://emedicine.medscape.com/article/407519-overview 出生前診断:エコー、MRI ![]() CDHの胎児MRI像 CDHの胎児MRI像。胸腔内に脱出する腸管がhigh intensity lesion(矢印)として確認できる。 http://www.juntendo.ac.jp/hospital/clinic/shonigeka/magazine_iji008.html 治療 手術:直接閉鎖・パッチ閉鎖 新生児遷延性肺高血圧症 胎児循環→新生児循環→PPHN→胎児循環に戻る 小児の気道疾患 声門下腔狭窄症:未熟児で長期挿管→炎症・瘢痕→狭窄 先天性気管狭窄症 気道軟化症:呼気性呼吸困難 小児の肺疾患 先天性嚢胞性肺疾患 CCAM(先天性嚢胞性腺腫様奇形 Congenital Cystic Adenomatoid Malformation) 病態:肺葉内に嚢胞構造 絨症例では肺低形成→肺高血圧 ![]() http://www.dokkyomed.ac.jp/dep-k/ped_surg/T_ccam.html 治療:手術(肺葉切除) 肺分画症 病態:分画肺に大動脈から血液循環がある 分類:肺葉内肺分画、肺葉外肺分画症 ![]() http://www.pirokichi.com/childcare/haibunkakusho/ |
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