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薬物動態練習問題集
前回のNBDEの問題に類似した計算問題。 これはかなり難しい。 薬剤師国試レベルでしょう。 歯科国試レベルは超えるのではないでしょうか? http://kusuri-jouhou.com/pharmacokinetics/mondai.html から転用 問題1 体重60kgの患者に薬物Aを点滴静注し、血中濃度を10μg/mLに保ちたい。 薬物Aの半減期が3時間、分布容積が0.5L/kgのとき、点滴速度を計算せよ。 ただし、ln2=0.693とする。 問題2 抗てんかん薬フェニトインを服用している患者に対し、血中濃度を15μg/mLに保ちたい。 定常状態において、フェニトインの体内消失速度はMichaelis-Menten式で表わすことができ、 この患者のVmax(最大消失速度)は400mg/day、Kmは5μg/mLであった。 ①.フェニトインのF(バイオアベイラビリティ)が1のとき、フェニトインの投与量を計算せよ。 ②.この患者に負荷投与をしたい。フェニトインのVd(分布容積)を40Lとするとき、負荷投与量を計算せよ。 ③.肝機能障害が起き、Vmaxが320mg/dayに落ちたとする。 同じ量を投与し続けた場合、予想される血中濃度を計算せよ。 問題3 体重60kgの患者に薬物B100mgをリンゲル液250mLに溶かし、点滴静注させた。 5μg/mLの血中濃度を保ちたい。 薬物BのCLtotが10mL/min/kgのとき、点滴速度を計算せよ。 問題4 肝で代謝を受けず、未変化体として尿中排泄される薬物Cを CLcr(クレアチニンクリアランス)が40mL/minの腎機能が低下している患者に投与したい。 ただし、腎機能が正常な患者のCLcrは120mL/minであり、 薬物Bを100mg静脈内投与したときのAUCは5.0mg・min/mL、 生物学的半減期は7時間であった。 なお、この二人の患者の体重・分布容積は等しいものとする。 ①.腎機能正常患者での血中濃度を10μg/mLにするとき、維持投与速度を計算せよ。 ②.腎機能低下患者での血中濃度を10μg/mLにするとき、維持投与速度を計算せよ。 ③.腎機能が低下した患者に負荷投与をしたい。負荷投与量を計算せよ。 ただし、ln2=0.7とする。 解答:MOREへ スポンサーリンク 解答1 k=ln2/t1/2=0.693/3=0.231hr-1 、 Vd=0.5L/kg×60kg=30L 定常状態では「投与速度=消失速度」となるので、
F=1 、 τ=1day 、 Vmax=400mg/day 、 Km=5μg/mL 、 Cp=15μg/mL
これらの値を代入して、D=300mg/day
②. CpとVdの積を取ることで、定常状態のときに体の中に存在する総薬物量を出すことができる。
負荷投与量=Cp・Vd=15μg/mL×40L=15mg/L×40L=600mg
③.Vmaxが変化しただけなので、比で求めることができる。
400mg/day : 15μg/mL = 320mg/day : C
C = 12μg/mL
解答3
投与速度=消失速度=C・CLtot=5μg/mL×600mL/min=3000μg/min=3.0mg/min
ただし、今回はリンゲル液に溶かしているので、単位はmL/minで出さないといけない。
100mg : 250mL = 3.0mg : XmL
X=7.5mL
よって、3.0mgの薬物Bは7.5mLのリンゲル液に溶けていることが分かる。つまり、投与速度は7.5mL/minとなる。
解答4
CLtot=D/AUC=100mg/5.0mg・min/mL=20mL/min
維持投与速度=消失速度=C・CLtot=10μg/mL・20mL/min=200μg/min=12mg/hr
②.
120mL/min : 200μg/min = 40mL/min(腎機能低下患者) : 維持投与速度(腎機能低下患者)
維持投与速度(腎機能低下患者)=50μg/min=3.0mg/hr
③.
CLtot(正常患者)=20mL/min=1.2L/hr 、 k=ln2/t1/2=0.7/7=0.1hr-1
CLtot=Vd・kより
Vd=CLtot/k=1.2L/hr÷0.1hr-1=12L
負荷投与量=C・Vd=10μg/mL・12L=10mg/L・12L=120mg |
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