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口腔内腫瘍
歯科国試から 1)102A-114 病理学 多形腺腫で正しいのはどれか。2つ選べ。 a 男性に多い。 b 多発性に生じる。 c 高齢者に好発する。 d 口腔では口蓋に多い。 e 唾液腺腫瘍で最も多い。 2)92A-9 病理学 多形腺腫にみられるのはどれか。全て選べ。 a 腺管様構造 b 軟骨様組織 c 粘液腫瘍細胞 d 篩状胞巣構造 e 中間型細胞 3)106C-11 ガマ腫が生じるのはどれか。1つ選べ。 a 口唇腺 b 舌下腺 c 前舌腺 d 後舌腺 e Ebner 腺 4)94A-30 病理学 アミロイド様物質が認められるのはどれか。1つ選べ。 a エナメル上皮腫 b 石灰化上皮性歯原性腫瘍 c 歯原性粘液腫 d セメント芽細胞腫 e エナメル上皮線維腫 5)108C-91 55 歳の男性。頬粘膜の異常を主訴として来院した。 口腔内写真(別冊No. 18)を別に示す。 考えられるのはどれか。1 つ選べ。 ![]() a 白板症 b 類天疱瘡 c Fordyce 斑 d 口腔扁平苔癬 e 口腔カンジダ症
解答:MOREをクリック スポンサーリンク 解答、解説
1)102A-114 病理学 多形腺腫で正しいのはどれか。2つ選べ。 a 男性に多い。 b 多発性に生じる。 c 高齢者に好発する。 d 口腔では口蓋に多い。 e 唾液腺腫瘍で最も多い。 解答 d e 解説 ×a 女性に多い。 ×b 単発性に生じる。 ×c 中高年に好発する。 多形腺腫(Pleomorphic adenoma):Wikipedia, Gooヘルケア より引用改編 かつて混合腫瘍と言われており、上皮成分と間質様組織成分が混在した多彩な像を呈する良性唾液腺腫瘍。 多形性腺腫とも。 全唾液腺腫瘍の約60%を占める最も頻度の高いもので、耳下腺で最も多く発生。 また耳下腺に発生する良性腫瘍の75%が多形腺腫です。 顎下腺および小唾液腺に発生する多形腺腫の発生率は共に耳下腺の20分の1で、 舌下腺ではさらに少なくなります。 耳下腺に発生した多形腺腫では、無痛性の腫脹が現れる。 腫瘤は比較的硬く、形は凹凸不整です。 顔面神経の麻痺を来すことはない。 多形腺腫の発育速度は極めてゆっくりで、数年から10年以上の経過をとるものが多くあります。 しかし、ある時点から急速な発育を示すことがあり、 この場合は既存の多形腺腫ががん化した可能性があるため、注意を要す。 口腔内の小唾液腺由来の多形腺腫は、口蓋部すなわち口蓋腺の分布部位に多く発生。 口蓋の多形腺腫は片側性に硬軟口蓋境界部付近に現れる。 実際の病理像 (病理コア画像:http://pathology.or.jp/corepictures2010/07/c07/05.html より) 他のoral tumorも上記サイトでよく確認を ! ![]() マクロ像:耳下腺内に境界明瞭な充実性腫瘍があり、割面は黄白色で、 ところどころに半透明感のある部分が認められる。 半透明感のある部分は、粘液腫様ないし軟骨様の基質産生の顕著な部分に相当する。 ![]() ミクロ像(HE弱拡大):上皮細胞が管状、索状に増殖するのに加えて、 粘液腫様(★)や軟骨様(*)領域が混在する多彩な組織像を示す。 2)92A-9 病理学 多形腺腫にみられるのはどれか。全て選べ。 a 腺管様構造 ○ b 軟骨様組織 ○ c 粘液腫瘍細胞 ○ d 篩状胞巣構造 × 腺様嚢胞癌 の特徴である 組織学的には、導管上皮様細胞と腫瘍性筋上皮細胞が大小の充実性胞巣を形成して増殖・浸潤している。 胞巣内に大小の腔がみられる篩状の胞巣(スイスチーズ様とも表現される)も特徴的な像として観察される。 これらには導管上皮様細胞で裏装された真の腺腔と腫瘍性筋上皮細胞の基底面で囲まれた偽嚢胞が区別される。 また、神経線維束を囲むように浸潤する像も見られる。 篩状構造を有する唾液腺腫瘍は多く、篩状構造が一部に見られるからといって 安易に診断すべきではないことが注意される。 ![]() ミクロ像(HE弱拡大):多数の篩状、管状胞巣が筋組織内(*)に浸潤性に増殖している。 病理コア画像:http://pathology.or.jp/corepictures2010/07/c07/11.html e 中間型細胞 × ・粘表皮癌 ・粘液産生細胞 ・扁平上皮様細胞 で見られる細胞 解答 a b c 3)106C-11 ガマ腫が生じるのはどれか。1つ選べ。 a 口唇腺 b 舌下腺 c 前舌腺 d 後舌腺 e Ebner 腺 解答 b ガマ腫 ranula ![]() https://en.wikipedia.org/wiki/Ranula 外観がガマカエルの喉頭嚢に類似していることから、1664年De-Marchettisは、 ラテン語で“Rana”(カエルを意味)から、ガマ腫(Ranula)と命名、その特徴的な名称で呼ばれている。 その本態は舌下腺由来の粘液貯留嚢胞で、 口腔底の片側にできる比較的大きな粘液嚢胞で、 柔軟弾力性に富み、波動性を呈し、 内容液は透明ゼリー状の粘稠な液体である。 臨床的に病変の存在部位によって舌下型、舌下・顎下型、顎下型の3型に分類される. 詳細は、http://www.mymed.jp/di/6c0.html を参照。 4)94A-30 病理学 アミロイド様物質が認められるのはどれか。1つ選べ。 a エナメル上皮腫 × 歯原性腫瘍の一種で、殆どは良性腫瘍であるがまれに悪性のものもある。 良性でも再発や播種などを起こし治療に難渋することがある。 実質はエナメル器に類似している。 歯原性腫瘍の中でもっとも多い腫瘍である。 充実/多嚢胞型エナメル上皮腫 歯原性腫瘍の中で最も代表的な腫瘍で、つまりはエナメル上皮腫中でも最も代表的なものである。 アジアにおいては歯原性腫瘍の約50%を占め、欧米では10-20%程度である。 好発年齢は30-40歳(平均37歳)で、性差は男性の方がやや多い。 80%以上が下顎に生じ、特に大臼歯部から下顎枝にかけて多い。 顎骨中心性である。発育緩慢な顎骨の豊隆や、骨破壊性に発育する。 皮質骨を穿孔し骨外に増殖することがあるなど、良性腫瘍にも関わらず局所浸潤性を示す。 エックス線像は、scallopingと呼ばれる多房性の骨破壊像を見せる。 またしばしば埋伏歯を伴う。 処置法によってはしばしば再発し、ごく稀に悪性化する。 骨外型/周辺型エナメル上皮腫 エナメル上皮腫の2-10%程度の発生頻度である。 エプーリス様に歯肉や歯槽粘膜に発生し、下顎の特に小臼歯・前歯部に後発である。 性差としては男性が多く、好発年齢は平均52歳である。再発率は低い。 線維形成型エナメル上皮腫 エナメル上皮腫の約10%程度の発生頻度である。 上下顎で発生頻度の差はなく、前歯部・小臼歯部に約80%が発生する。 エナメル上皮腫としては非定形的なエックス線像を見せる。 組織像としては、コラーゲン線維に富む間質中に索状から小さな島状の胞巣を示し、 扁平上皮化生を伴う。再発率は充実型とほぼ同じ程度かやや低い。 単嚢胞型エナメル上皮腫 エナメル上皮腫の5-15%の発生頻度である。 好発年齢は10-20歳代。下顎に90%以上が発生し、特に臼歯部に多い。 80%以上が下顎埋伏の第3大臼歯と関係があり、含歯性嚢胞のようなエックス線透過像を示す。 Wikipediaより http://www2.dent.nihon-u.ac.jp/OralPathologyAtlas/Ver1/chapter7/html7/7_a_001.html を参照。 b 石灰化上皮性歯原性腫瘍 ○ 以下、Wikipediaより Calcifying epthelial odontogenic tumor;CEOT 歯原性腫瘍の一種で、通常良性腫瘍であが、リンパ節転移を起こす悪性例の報告も数例存在する X線所見 境界明瞭な単房性(2/3)または多房性(1/3)の透過像の中に石灰化物を認める。 ![]() 1.下顎右側第一大臼歯根尖部に埋伏歯を伴った単房性の骨溶解像を認める 2.埋伏歯の歯冠周囲に綿花状の不透過像がみえる 3.右下6遠心根にKnife edge状の歯根吸収がみえる http://www.usamimi.info/~ororz/chap6/604-1.htm 病理組織学的所見 アミロイド様の物質の沈着が見られ、 細胞間橋の目立つ多角形細胞のシート状から索状の増殖が見られる。 また、多形性が見られるが、異型核分裂像は見られない。 そのため、鑑別診断としては容易であるが、細胞の多形性を悪性所見であるとしないよう注意が必要である。 ![]() 赤く染まっているのがアミロイド 口腔病理基本画像アトラス http://www2.dent.nihon-u.ac.jp/OralPathologyAtlas/Ver1/chapter7/html7/7_b_005.html c 歯原性粘液腫 × Wikipediaから 歯原性間葉組織に由来する粘液腫様組織からなる腫瘍で顎骨内部に生じるものである。 局所的侵襲性に、骨梁間に侵入増殖する傾向を示し、完全に除去することが困難で再発は稀ではない。 顎骨の粘液腫は、歯原性上皮を含むことがあることからほとんどが歯原性起源のもと推測される。 10-50代に発生し、わずかに女性好発する傾向にあり、下顎臼歯部に起こりやすい。 エックス線像では、細かい樹枝状の不透過像を呈する。 ![]() 右下顎骨に多房性透過像、隔壁がみえる(口腔病理基本アトラス から) 組織学的には、主に細長い突起を有する星状及び紡錘形の濃縮した核を有する細胞が粘液性基質中に存在し、 コラーゲン線維は乏しい。 また、歯原性上皮島が散見されることがある。 骨質は吸収され、骨皮質が部分的に消失することがある。 ![]() 口腔病理基本アトラス から d セメント芽細胞腫 × Wikipediaから 歯根と連続したセメント質の形成を主体とした腫瘍でセメント芽細胞に由来し、 セメント質様硬組織の腫瘍性増殖を特徴とする良性腫瘍のことである。 10-20歳、女性にやや多く、好発部位は下顎臼歯部、特に大臼歯部に多い。 エックス線像では、歯根と連続した類球形の不透過像が見られ病巣は 境界明瞭で周囲に帯状のX線透過像を伴う。 組織学的には、歯根に連続する密な梁状の硬組織(セメント質)の増殖が認められ、 歯根は部分的に吸収されている。この硬組織は封入細胞に乏しく、 不規則な好塩基性の改造線を有する。形成された硬組織間は線維性結合組織からなり、 セメント芽細胞や多核の破セメント細胞に富む。 硬組織と周囲の骨質は線維性組織で隔てられている。 e エナメル上皮線維腫 × Oral Studioから 《特徴》 歯原性混合腺腫のひとつ →下顎臼歯部に好発 《鑑別》 エナメル上皮腫と同様な臨床所見を示すが好発年齢が幼若で10歳以下がほとんど http://www2.dent.nihon-u.ac.jp/OralPathologyAtlas/Ver1/chapter7/html7/7_e_004.html 参照 解答 b 5)108C-91 55 歳の男性。頬粘膜の異常を主訴として来院した。 口腔内写真(別冊No. 18)を別に示す。 考えられるのはどれか。1 つ選べ。 ![]() a 白板症 ○ b 類天疱瘡 × ![]() みて学ぶ口腔病理 から c Fordyce 斑 × ![]() 臼歯相当部頬粘膜に多数の黄色の顆粒状隆起 (口腔病理基本アトラスから) d 口腔扁平苔癬 × ![]() さくま歯科HPから e 口腔カンジダ症 × ・真菌の一種であるCandida albicansによる口腔内の感染症 ・白色あるいは乳白色、乳かす様の点状、帯状、斑状などの偽膜を形成する ・主として乳幼児、老年者にみられるが、各年齢層にみられ、 ・頬粘膜、舌、口蓋、口唇粘膜などに好発する ![]() Oral Studio から http://www.oralstudio.net/stepup/jisho/sakuin/E382B3/20233_09.php 典型的な肉眼像なのかどうか? 医師の私には よく分かりませんが。 解答 a |
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