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USMLE step 1の問題をかなり改編しての出題です。
全て邦文訳にして、新たな写真も付け加えてあります。 USMLEでの選択肢は正確には、問3のみです。 では問題 ここ数か月前から易疲労感と舌痛を主訴に某口腔外科を受診。 理学所見では、粘膜が蒼白で舌と口唇は下図のごとき所見であった。 末梢血液塗抹像で、赤血球は小さく、各細胞辺縁の厚みも薄くなり、 網状赤血球も認められた。 ![]() 問1 本疾患は以下のうち、どれが最も考えられるか。 1つ選べ。 A 急性骨髄性白血病 B 悪性貧血 C 鉄欠乏性貧血 D 多血症 E 再生不良性貧血 問2 本患者におけるような口腔内病変を伴うものは( )と呼称される。 問3 本患者における検査所見で最もふさわしい組み合わせはどれか? 1つ選べ。
問4 本疾患において認められる可能性がある症状、 または記述で正しいものは、以下のうちどれか。 すべて選べ。 A スプーン爪 B 太鼓ばち指 C 食道web D 氷食症 E 寄生虫疾患では本病態は生じない。 F ミオグロビン尿を呈する。 G ビタミンB12欠乏によっても同じ病態を生ずる。 解答:MOREをクリック スポンサーリンク ここ数か月前から易疲労感と舌痛を主訴に某口腔外科を受診。 理学所見では、粘膜が蒼白で舌と口唇は下図のごとき所見であった。 末梢血液塗抹像で、赤血球は小さく、各細胞辺縁の厚みも薄くなり、 網状赤血球も認められた。 ![]() Manifestations in the oral cavity in diseases of the blood in children. Tactics children's dentist. なるタイトルのサイトから引用 問1 本疾患は以下のうち、どれが最も考えられるか。 1つ選べ。 A 急性骨髄性白血病 B 悪性貧血 C 鉄欠乏性貧血 D 多血症 E 再生不良性貧血 正解 C 妊婦に生じた易疲労感 舌痛 舌全体は平滑で発赤がある 末梢血液塗抹像で、赤血球は小さく、各細胞辺縁の厚みも薄くなり、 網状赤血球も認められたということで小球性RBC という所見から 鉄欠乏性貧血であることが明らか。 問2 本患者におけるような口腔内病変を伴うものは( )と呼称される。 正解: Plummer-Vinson症候群 問3 本患者における検査所見で最もふさわしい組み合わせはどれか? 1つ選べ。
正解 C 鉄代謝は以下の図 (http://www.medicmedia.com/informa/byomie/20081119.html) を参考にしてイメージすれば、分かると思います。 つまりは、 細胞内鉄貯蔵量のマーカーであるフェリチンは低下。 鉄欠乏のため、鉄結合能は増加。 ただし、問題ではTIBC、UIBCの区分は聞いていない。 いずれにせよ、鉄欠乏貧血ではともに上昇にて問題ないか? MCVは小球性なので明らかに低下。 解答は簡単にできるでしょう。 ![]() TIBCとUIBCについて http://www.crc-group.co.jp/crc/q_and_a/158.html 鉄は赤血球におけるヘモグロビン合成、細胞内の酸化還元反応および細胞増殖のために必須な金属ですが、 過剰に存在すると活性酸素を産生し細胞障害を起こす毒性を示します。 健常成人の総鉄量は約4gで 約2/3はヘモグロビンに、 1/3弱がフェリチン、ヘモジデリンの形 で貯蔵鉄としてプールされています。 血漿中の鉄は全体の0.1%程度で、 βグロブリン分画に含まれるトランスフェリン(Tf)に結合しています。 これを血清鉄と呼びます。 鉄と結合していないTfを鉄の結合能力に換算したものが不飽和鉄結合能(UIBC)、 鉄結合TfとUIBCを合わせて総Tfとなり、これを総鉄結合能(TIBC) といいます。 TIBC=UIBC+血清鉄(μg/dL) 血清鉄には日内変動があり、早朝に高く、夜間睡眠中に最も低く、最高値が最低値の2倍以上を示すこともあります。 UIBCは血清鉄とは逆に朝低く、夕方高くなります。 Tfの半減期は9日であるためTIBCには日内変動が認められません。 鉄欠乏状態あるいは鉄過剰状態を疑った場合に検査しますが、 血清Tf濃度は鉄欠乏状態で増加し、 慢性感染症や悪性腫瘍などで低下するので、 検査結果の解釈には項目単独ではなく、 血清鉄、UIBC、TIBCを併せて測定し評価します。 下表参照
問4 本疾患において認められる可能性がある症状、 または記述で正しいものは、以下のうちどれか。 すべて選べ。 ○ A スプーン爪 × B 太鼓ばち指 ○ C 食道web ○ D 氷食症 × E 寄生虫疾患では本病態は生じない。 × F ミオグロビン尿を呈する。 × G ビタミンB12欠乏によっても同じ病態を生ずる。 ABについては、他の記事でも記述 C 食道web 食道ウェブ(プラマー・ヴィンソン症候群、パターソン・ケリー症候群、鉄欠乏性嚥下困難とも呼ばれます)とは、 食道の上部3分の1の内表面(粘膜)にできる薄い膜のことです。 食道ウェブはまれにしか起こりませんが、重度の鉄欠乏性貧血を治療しなかった人で最も多く起こります。 貧血がウェブ形成に至る理由は不明です。 食道上部にウェブがあると、固形物が飲みこみにくくなります。 この問題に最適な診断法は、バリウム嚥下X線検査です。 この病態が、Plummer-Vinson症候群における嚥下障害 dysphagiaの原因でしょう。 D 氷食症 体温を腋下と口腔内で比較したとき、口腔内が高いことから、口腔内を冷やすためではないかという説や、 鉄欠乏により食嗜好が変わるという説があるが、未だ不明な点が多い。 とにかく、鉄欠乏になると無性に氷が食べたくなるようです。 この症状、本病態では割と頻度が多いようです。 E 寄生虫疾患では本病態は生じない。 回虫などにより、栄養が吸収されるため鉄欠乏は起こりえる。 F ミオグロビン尿を呈する。 本病態では、筋肉の破壊はないので明らかに生じない。 G ビタミンB12欠乏によっても同じ病態を生ずる。 小球性低色素性ではなく、大球性正色素性貧血(巨赤芽球性貧血)を呈する。 本疾患における舌病変はハンター舌炎と呼称される。 正解 ACD |
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