プロフィール
Author:かず 広告
最新記事
カテゴリ
アクセスランキング
楽天お勧め
最新コメント
google+1
|
歯科麻酔関係の練習問題
東京デンタルスクール: 定期試験・CBT・歯科医師国家試験対策無料メールマガジン から抜粋改編したものです。 http://archives.mag2.com/0001494170/20170608205142000.html?l=pxc0dc99f7 から 1)アドレナリン添加リドカインと併用して血圧が上昇するのはどれか。すべて選べ。(歯科麻酔学) a 抗精神病薬 b 三環系抗うつ薬 c α受容体遮断薬 d β受容体遮断薬 e MAO受容体阻害薬 2)下顎孔伝達麻酔法が禁忌となる疾患はどれか。1つ選べ。(麻酔) a. 貧血 b. 高血圧 c. 糖尿病 d. 血友病 e. 気管支喘息 3)下顎孔伝達麻酔が奏功する部位はどれか。すべて選べ。(歯科麻酔) a 下唇 b 口腔底 c 舌前2/3 d オトガイ部 e 下顎臼歯部頬側歯肉 4)アミド型局所麻酔薬について正しいのはどれか。1つ選べ。(麻酔) a 血漿で加水分解される。 b 麻薬管理が必要なものが存在する。 c リドカイン単味の最大有効量は200mgである。 d プロピトカインはメトヘモグロビン血症のリスクが低い。 e エステル型と比較してアナフィラキシーショックのリスクが大きい。 5)過換気症候群でみられるのはどれか。すべて選べ。(麻酔学) a.血中pHの低下 b.脳血流量の低下 c.筋の興奮性の低下 d.血中二酸化炭素分圧の低下 e.血中カルシウムイオン濃度の低下 6)筋弛緩作用がネオスチグミンにより影響を受けるのはどれか。すべて選べ。(麻酔) a ベクロニウム b ロクロニウム c d-ツボクラリン d パンクロニウム e スキサメトニウム 7)吸入麻酔薬の導入が遅くなるのはどれか。すべて選べ。(麻酔) a. 心拍出量の増加 b. 1回換気量の増加 c. 機能的残気量の増加 d. 吸入麻酔ガス濃度の増加 e. 血液/ガス分配係数の増加 8)ミダゾラムを用いた静脈内鎮静法の禁忌症はどれか。1つ選べ。(麻酔) a. 中耳炎 b. てんかん c. 大豆アレルギー d. 上気道感染症 e. HIVプロテアーゼ阻害薬服用患者 解答:MOREへ スポンサーリンク 1)アドレナリン添加リドカインと併用して血圧が上昇するのはどれか。すべて選べ。(歯科麻酔学) a 抗精神病薬 b 三環系抗うつ薬 c α受容体遮断薬 d β受容体遮断薬 e MAO受容体阻害薬 解答:b,d,e 解説: 歯科麻酔学から、アドレナリンの併用に関する出題です。 意外と試験頻出事項な割には、正答率が一向に上がらないところでもあります。 イメージさえつかんでしまえばそんなに怖くないところです。 ~薬剤とアドレナリンの併用~ 三環系うつ薬(アミトリプチンなど)、β遮断薬(プロプラノロール、アテノロールなど)、 MAO受容体阻害薬(セレギリンなど):血圧上昇 α受容体遮断薬(ダイベナミンなど)、抗精神病薬(ハロペリドール、クロルプロマジンなど):血圧低下 まずは大きなくくり(α受容体遮断薬など)を押さえましょう。 そのあとにそれぞれの薬物をおさえるといいでしょう。 2)下顎孔伝達麻酔法が禁忌となる疾患はどれか。1つ選べ。(麻酔) a.貧血 b.高血圧 c.糖尿病 d.血友病 e.気管支喘息 解答:d 解説: 伝達麻酔の問題です。 下顎孔伝達麻酔については、試験で意外と狙われます。 国試でも、針の刺入部位が聞かれています。 下顎孔伝達麻酔は、翼突下顎隙(大臼歯部の後方)に針を刺入しますが、 この近辺で下歯槽神経と下歯槽動脈が分枝します。 ![]() http://blog.goo.ne.jp/ango-shinkyu/c/422eafeb0860aa6993d446664ea2a39d 万が一、刺入時に動脈を損傷してしまったら、止血が困難であることは想像できるでしょう。 そのため、下顎孔伝達麻酔では、出血傾向のある患者さんには禁忌となっています。 ここでは、血液凝固因子に異常のあるdが正解となります。 当然、ヘパリンやワーファリンなど、抗血栓療法を行っている患者さんも禁忌となります。 3)下顎孔伝達麻酔が奏功する部位はどれか。すべて選べ。(歯科麻酔) a 下唇 b 口腔底 c 舌前2/3 d オトガイ部 e 下顎臼歯部頬側歯肉 解答:a,b,c,d 解説: 歯科麻酔から伝達麻酔についての問題です。 この辺りは試験でよく狙われますが、丸暗記で乗り切ってきてしまった人も多いのではないでしょうか。 解剖学的構造物を押さえると、伝達麻酔の問題は考えやすくなりますよ。 下顎孔伝達麻酔は、翼突下顎隙に針を刺入します。 さて、翼突下顎隙に存在する構造物は? 「下歯槽神経」「舌神経」です。 したがって、この問題は言い方を変えると「下歯槽神経・舌神経の支配部位はどこか?」という問題になります。 奏功する部位としては、下顎臼歯部舌側歯肉、下顎臼歯歯髄、 下唇、オトガイ部、口腔底、舌前2/3 となります。 下顎臼歯部頬側歯肉は、頬神経の支配部位であるため、伝達麻酔が奏功しません。 院内実習を今やっている方、また、経験してきた6年生の皆さん、 口腔外科で埋伏智歯抜歯の時に伝麻とは別に先生が 頬側歯肉に浸麻を打っていませんでしたか? ちゃんとした理由があるんですよ。 そのような目で院内実習を行っていくと、みる目も変わってくるのではないでしょうか。 4)アミド型局所麻酔薬について正しいのはどれか。1つ選べ。(麻酔) a 血漿で加水分解される。 b 麻薬管理が必要なものが存在する。 c リドカイン単味の最大有効量は200mgである。 d プロピトカインはメトヘモグロビン血症のリスクが低い。 e エステル型と比較してアナフィラキシーショックのリスクが大きい。 解答:c 解説:麻酔より局所麻酔薬についての出題です。 国家試験、各種試験にも頻出であるので、しっかりと理解しましょう。 歯科医師になったら一生関わる薬です。 ~局所麻酔薬~ エステル型(コカイン、プロカイン、テトラカイン、ベンゾカイン=安息香酸エチル) ・血漿中の偽コリンエステラーゼにより加水分解される ・プロカイン以外は表面麻酔として用いる ・アレルギー、アナフィラキシーショックのリスクが高い ・コカインは麻薬管理の必要性がある プロカイン:心房性不整脈の治療薬、浸潤麻酔用 アミド型(リドカイン、メピバカイン、プロピトカイン、ブピバカイン、ジブカイン) ・肝臓で代謝される(ミクロソーム中のシトクロムP-450) ・伝達麻酔、浸潤麻酔として使用されることが多い(リドカイン、ジブカインは表面麻酔としても使用される) ・局所麻酔中毒になりやすい リドカイン:単味では最大200mgまで、アドレナリン添加のものは500mgまで使用可能 心室性不整脈の治療薬 プロピトカイン:メトヘモグロビン血症に注意が必要(治療薬はメチレンブルー) 胎盤通過性が大きいので、妊婦への投与は控える メピバカイン:末梢血管収縮作用 ブピバカイン:効果は長時間であるが、心毒性が強い 局所麻酔薬については、薬理学でも出題が考えられます。 一つ一つ丁寧にマスターしていきましょう。 5)過換気症候群でみられるのはどれか。すべて選べ。(麻酔学) a.血中pHの低下 b.脳血流量の低下 c.筋の興奮性の低下 d.血中二酸化炭素分圧の低下 e.血中カルシウムイオン濃度の低下 解答:b、d、e 解説: 歯科麻酔より過換気症候群についての問題です。 疾患自体はは進級試験・卒業試験、国家試験などで頻出ですが、 正しく理解できていますか? 過換気症候群の症状には、様々なものがみられます。 ・呼吸数過剰による二酸化炭素排出の上昇→血中二酸化炭素分圧の低下 ・呼吸性アルカローシス→血中pHの上昇(第8回のメルマガの1番も併せて参照のこと。) ・血中酸素分圧の上昇→脳血管収縮により脳血流量低下 ・低カルシウム血症→筋の興奮性の上昇=けいれん・テタニー・助産婦様手つき しっかり診断ができるのは当たり前!なぜその症状になるのか?そこまでイメージできるようになりましょう! 6)筋弛緩作用がネオスチグミンにより影響を受けるのはどれか。すべて選べ。(麻酔) a ベクロニウム b ロクロニウム c d-ツボクラリン d パンクロニウム e スキサメトニウム 解答:a,b,c,d 解説: 麻酔より筋弛緩薬についての出題です。 内容は薬理的なものですが、全身麻酔においてよく用いられる話のため、 今回は麻酔の問題として出題しました。(低学年の皆さんも力試しに解いてみてください。) 定期試験、進級試験・卒業試験、国家試験でも狙われます。しっかりと理解しましょう。 さて、ネオスチグミンとはどのような薬物でしたでしょう? 「コリンエステラーゼ阻害薬」でしたね。 コリンエステラーゼとは、アセチルコリンを分解する酵素です。 これを阻害するということは、 「アセチルコリンを増やす」ということになります。 筋弛緩薬に話を戻しますが、筋弛緩薬には二種類の作用機序がありました。 ・非脱分極型:ひと言でいえば、アセチルコリンとニコチン受容体の奪い合いをするもの。 したがって、アセチルコリンが増えると筋弛緩作用は抑制される d-ツボクラリン、ロクロニウム、ベクロニウム、パンクロニウム ・脱分極型:ニコチン受容体に結合し脱分極を起こすが、その後も分解されないためアセチルコリンが結合できず、 筋弛緩作用を示す スキサメトニウム したがって、この問題は言い方を変えると「非脱分極型の筋弛緩薬はどれか?」ということになります。 ちなみに、ネオスチグミンを使用する際には、アセチルコリンによる副交感神経の過剰な働き(特に徐脈)を抑えるため、 必ずアトロピンと併用します。 聞き方はだいぶ回りくどいですが、聞かれていることは基本的なことです。 「基本的なことを回りくどく聞く」ことは、昨今の国試のトレンドでもあるので、しっかりと対策をしましょう。 7)吸入麻酔薬の導入が遅くなるのはどれか。すべて選べ。(麻酔) a.心拍出量の増加 b. 1回換気量の増加 c.機能的残気量の増加 d.吸入麻酔ガス濃度の増加 e.血液/ガス分配係数の増加 解答:a,c,,e 解説: 麻酔より吸入麻酔薬の導入についての出題です。 ここは進級試験・卒業試験、国家試験などで頻出の事項ですが、 「いまいちイメージがわかない」という声をよく聞きます。 一度理解してしまえば得点源となるので、イメージをつかみましょう。 吸入麻酔薬は、肺胞中のガス分圧と吸入しているガス分圧が等しくなった時に初めて効果を示します。 ・吸入麻酔ガス濃度・1回換気量:多いほど、より多くの麻酔ガスを肺胞内に取り込めるので、導入は速くなる ・心拍出量:多いほど、肺から麻酔ガスが持ち去られ、肺胞中のガス濃度が上がらないので遅くなる ・機能的残気量:多いほど、肺胞中のガスが希釈されるので、導入は遅くなる ・血液/ガス分配係数:大きいほど、麻酔ガスが血液に移動しやすくなり、肺胞に残らないので遅くなる ・肺胞―静脈血分圧較差:大きいほど、肺胞から麻酔ガスが血液に移動するので遅くなる 吸入麻酔薬の導入についても押さえられるよう、対策を深めておきましょう! 8)ミダゾラムを用いた静脈内鎮静法の禁忌症はどれか。1つ選べ。(麻酔) a. 中耳炎 b. てんかん c. 大豆アレルギー d. 上気道感染症 e. HIVプロテアーゼ阻害薬服用患者 解答:e 解説: 麻酔から鎮静法についての出題です。 鎮静法には、「笑気吸入鎮静法」と「静脈内鎮静法」の2種類があります。 両者に共通する禁忌症 ・妊娠初期の患者 ・協力が得られない患者 笑気吸入鎮静法の禁忌症 ・上気道感染症(上気道が乾燥するため) ・中耳炎、気胸、イレウスなど、体内に閉鎖腔を有する患者 ・ガスを用いて眼科手術を受けた患者(眼圧上昇のリスク) ・鼻呼吸が出来ない患者 静脈内鎮静法の禁忌症 ・使用薬剤にアレルギーを持つ患者 ・緊急時の気道確保が困難な患者(小下顎症、開口障害、重度の肥満など) ・向精神薬服用患者 ・大豆アレルギー(プロポフォールを使用する場合) ・急性狭隅角緑内障、重症筋無力症、HIVプロテアーゼ阻害薬服用患者 (ベンゾジアゼピン系を使用する場合) ・てんかん(ケタミンを使用する場合) ミダゾラムはベンゾジアゼピン系薬剤でした。 したがって、eが正解となります。 鎮静法もしっかりと得点につなげられるようにしましょう!! |
アクセス数
検索フォーム
知りたい疾患や用語に関連するブログ記事を探すのに使ってください
人気記事
本ブログ内でよく読まれている記事
カレンダー
月別アーカイブ(タブ)
各年のアーカイブ全体はLISTをクリック下さい。
LISTを閉じる際は、SELECTをクリック下さい。
リンク
医歯学などの勉強に有用なサイトを随時増やしていきます。
リンクサイトでアクセス出来ないものあれば、メールフォームで遠慮なく教えて下さい。
ブログランキングなど
ブロとも申請フォーム
メールフォーム
|