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口腔外科関係の練習問題2
東京デンタルスクール: 定期試験・CBT・歯科医師国家試験対策無料メールマガジン から抜粋改編したものです。 http://archives.mag2.com/0001494170/20170608205142000.html?l=pxc0dc99f7 から 1)最もビスホスホネート製剤を服用していると考えられるのはどれか。1つ選べ。(口腔外科) a.舌癌の既往 b.胃癌の既往 c.肝癌の既往 d.大腸癌の既往 e.前立腺癌の既往 2)開口障害をきたすもので正しいのを1つ選べ。 a.上顎洞炎 b.顔面神経麻痺 c.唾石症 d.尋常性天疱瘡 e.顎放線菌症 2) 以下にある疾患の特徴を示す。 この疾患の同定のために最も効果的であると思われる染色はどれか。 1つ選べ。(口腔外科) ・Mタンパクが出現する。 ・エックス線写真で頭蓋骨の打ち抜き像が認められる。 ・形質細胞が腫瘍化する。 a PAS染色 b SudanIII染色 c Congo-Red染色 d May-Giemsa染色 e Mucicarmin染色 3)パノラマエックス線写真で判別できる可能性が最も高いのはどれか。1つ選べ。(口腔外科) a I型顎関節症 b II型顎関節症 c IIIa型顎関節症 d IIIb型顎関節症 e IV型顎関節症 4)真性三叉神経痛について正しいのはどれか。1つ選べ。(口腔外科) a 疼痛は正中を越える。 b 夜間の疼痛は顕著ではない。 c 星状神経節ブロックが有効である。 d ジクロフェナクナトリウムが第一選択となる。 e 下顎神経と比較して眼神経に発生しやすい。 5)SIRSの診断基準はどれか。すべて選べ。(口腔外科) a 体 温 b 血 圧 c 脈 拍 d 呼吸数 e 白血球数 6)腺様嚢胞癌について正しいのはどれか。1つ選べ。(口腔外科) a. 放射線療法が有効である。 b. 5年生存率は20%以下である。 c. リンパ行性転移により肺へ転移する。 d. 顎下腺と比較して耳下腺に好発する。 e. 篩状構造は腺上皮細胞と筋上皮細胞の両者よりなる。 7)58歳の男性。左側舌縁部の異常を主訴として来院した。生検の結果、扁平上皮癌と診断した。 腫瘍部は30×15mmの硬結を触れ、左側に20mm×10mmのリンパ節転移を1つ認める。 遠隔臓器への転移はない。 この患者のStage分類で正しいのはどれか。1つ選べ。(口腔外科) a.I b.II c.III d.IVa e.IVb 8)急性骨髄性白血病で正しいのはどれか。すべて選べ。(口腔外科) a 貧血が重要な徴候となる。 b 歯肉出血を認めることがある。 c Auer小体はアズール顆粒からなる。 d 腫瘍細胞に白血病裂孔がみられる。 e 遺伝子の相互転座がしばしば観察される。 9)以下にある疾患の特徴を示す。この疾患で起こりうるのはどれか。1つ選べ。(口腔外科) ・反対咬合 ・手掌の点状小窩(pit) ・多発性の角化嚢胞性歯原性腫瘍 a.合指症 b.鎖骨の欠損 c.大脳鎌石灰化 d.顔面神経麻痺 e.顎関節の習慣性脱臼 解答:MOREへ スポンサーリンク 1)最もビスホスホネート製剤を服用していると考えられるのはどれか。1つ選べ。(口腔外科) a.舌癌の既往 b.胃癌の既往 c.肝癌の既往 d.大腸癌の既往 e.前立腺癌の既往 解答:e 解説: 口腔外科よりビスホスホネート製剤についての問題です。 ビスホスホネート製剤やそれに伴う顎骨壊死は進級試験・卒業試験、 国家試験などで狙われる部分であり、注意が必要です。 今回は少し趣向を変えて、服用が疑われるものを聞いてみました。 ビスホスホネート製剤の作用機序は? 簡単に言えば、「破骨細胞を阻害することで、骨破壊を防ぐとともに、 骨芽細胞の働きも正常に戻す」ことです。 服用が疑われる疾患として、骨粗鬆症、悪性腫瘍の骨転移などがあります。 特に、悪性腫瘍の骨転移に対しては、ビスホスホネート製剤が多く使用されます。 したがって、この問題は言い方を変えると「最も骨転移のリスクが高いのはどれか?」ということになります。 悪性腫瘍のうち、骨転移しやすいものの二大巨頭といえば、「乳癌」と「前立腺癌」です。 それゆえ、これらの既往のある患者さんでは骨転移にて ビスホスホネート製剤を服用している可能性が高いため、 観血処置の際には特に注意が必要となります。 医学的な知識も最近は問われるようになってきています。早い段階から身につけておきましょう! 2)開口障害をきたすもので正しいのを1つ選べ。 a.上顎洞炎 b. 顔面神経麻痺 c. 唾石症 d. 尋常性天疱瘡 e. 顎放線菌症 正解:e (総括) 開口障害に関する問題です。 開閉口筋と下顎神経が侵されると生じます。 これらがわかっているかが問われています。 a.上顎洞炎が原因で開口障害を生じることはありません。 b. 顔面神経麻痺では開口障害は生じません。下顎神経が侵害された時です。 c. 唾石症が開口障害をきたすことはありません。 唾石症に関しては、摘出するときのアプローチ(口腔内から、口腔外からの両方)と その際の注意事項もきちんと暗記しておきましょう。 d.尋常性天疱瘡で開口障害をきたすことはありません。類天疱瘡でも同じです。 e 顎放線菌症では.咀嚼筋への炎症の波及により、開口障害を引き起こします。 2) 以下にある疾患の特徴を示す。 この疾患の同定のために最も効果的であると思われる染色はどれか。 1つ選べ。(口腔外科) ・Mタンパクが出現する。 ・エックス線写真で頭蓋骨の打ち抜き像が認められる。 ・形質細胞が腫瘍化する。 a PAS染色 b SudanIII染色 c Congo-Red染色 d May-Giemsa染色 e Mucicarmin染色 解答:c 解説: 口腔外科から疾患と染色法についての出題です。 組織や病理の試験で出題されている分野です。 しっかりと押さえましょう。 ~染色法とその対象~ hematoxylin eosin染色:いわゆるH-E染色。組織診に用いる。 PAS染色:粘液、グリコーゲン、真菌(赤色) Gram染色:一般細菌の染色に用いる。 SudanIII染色:脂肪 Grocott染色:主に真菌を染める。 ムチカルミン(Mucicarmin)染色:粘液 Congo-Red染色:アミロイド May-Giemsa染色:血液塗抹標本 Papanicolaou染色:細胞診 今回のキーワード ・Mタンパクが出現する。 ・エックス線写真で頭蓋骨の打ち抜き像が認められる。 ・形質細胞が腫瘍化する。 これを持つ疾患は…「多発性骨髄腫」でしたね。 多発性骨髄腫で特徴的なのは「アミロイド―シス」でした。 したがって、この問題は言い方を変えると「アミロイドの染色が可能なもの」を考えればよいことになります。 より突っ込んだ知識が要求されます。その点もしっかりとつかんでおきましょう。 3)パノラマエックス線写真で判別できる可能性が最も高いのはどれか。1つ選べ。(口腔外科) a I型顎関節症 b II型顎関節症 c IIIa型顎関節症 d IIIb型顎関節症 e IV型顎関節症 解答:e 解説: ~顎関節症~ ・I型:咀嚼筋に障害があるもの ・II型:関節包、靭帯に障害があるもの ・IIIa型:関節円板が転位し、復位するもの ・IIIb型:関節円板が転位し、復位しないもの ・IV型:変形性顎関節症 さて、パノラマエックス線で判別できるためには、「骨に異常がある」ことが非常に重要となります。 顎関節症のなかで骨に異常があるともっとも疑われるのは、IV型顎関節症です。(下顎頭の骨棘など) 顎関節症については、「特徴的な所見」「治療法」もふくめて押さえておきましょう。 4)真性三叉神経痛について正しいのはどれか。1つ選べ。(口腔外科) a 疼痛は正中を越える。 b 夜間の疼痛は顕著ではない。 c 星状神経節ブロックが有効である。 d ジクロフェナクナトリウムが第一選択となる。 e 下顎神経と比較して眼神経に発生しやすい。 解答:b 解説: 口腔外科より三叉神経痛についての出題です。 神経疾患では、「三叉神経痛」と「顔面神経麻痺」「帯状疱疹後神経痛」が 定期試験、進級試験・卒業試験、国家試験で狙われやすいところです。 ここでしっかりと理解しましょう。 ~正しい真性三叉神経痛の特徴~ ・40代以上の女性に多い ・発作性、間歇的な電撃様疼痛 ・好発は第3枝(=下顎神経)≒第2枝(上顎神経)>第1枝(眼神経) ・夜間、就寝時の疼痛はない ・疼痛は正中を越えない(片側性である) ・治療法はカルバマゼピン(抗てんかん薬)が第一選択となる(NsAIDS単体では用いない) 他の治療法として三叉神経ブロック、神経血管減圧術(Janetta手術)がある 最近では、プレガバリン(商品名:リリカ)も適応。 ここで一つ。 cの選択肢を選んだ方。 星状神経節ブロックは「交感神経節をブロックし、 血流を促すことで傷ついた神経の治癒を図る」ものです。 顔面神経麻痺などには有効ですが、三叉神経痛には一切無効であることに注意しましょう。 三叉神経痛には、痛みを引き起こす部位が存在します。 ・Valleixの三圧痛点:オトガイ孔、眼窩下孔、眼窩上孔 (圧迫による激痛) ・Patrickの発痛帯:上唇、鼻翼、口角、側頭部皮膚など (触っただけで激痛) 神経疾患のうち、三叉神経痛は試験頻出です。しっかりと対策をしましょう。 5)SIRSの診断基準はどれか。すべて選べ。(口腔外科) a 体 温 b 血 圧 c 脈 拍 d 呼吸数 e 白血球数 解答:a,c,d,e 口腔外科より、SIRS(全身性炎症反応症候群)についての出題です。 これは、細菌感染、外傷、手術、熱傷などにより血中へ大量に 炎症性サイトカインが放出されて引き起こされるものです。 基準は以下の通りです。 体温:38度以上または36度以下 脈拍数:90回/分以上 呼吸:呼吸数増加(20回/分以上)またはPaCO2が32Torr以下(過呼吸のイメージ) 白血球数:12000個/μl以上もしくは4000個/μl以下、あるいは未熟顆粒球が10%以上 新しい概念ですので、しっかりと押さえておくようにしておきましょう! 6)腺様嚢胞癌について正しいのはどれか。1つ選べ。(口腔外科) a. 放射線療法が有効である。 b. 5年生存率は20%以下である。 c. リンパ行性転移により肺へ転移する。 d. 顎下腺と比較して耳下腺に好発する。 e. 篩状構造は腺上皮細胞と筋上皮細胞の両者よりなる。 解答:e 解説 :口腔外科より腺様嚢胞癌についての出題です。 この疾患は進級試験・卒業試験、国家試験などで頻出です。 109回国家試験でも出題されていますので、しっかりと理解しましょう。 腺様嚢胞癌でおなじみの篩状構造。 これは介在部導管の筋上皮細胞と腺上皮細胞(導管上皮細胞) の両者よりなるものです。 他の特徴として ・神経に沿った浸潤を示す(顔面神経麻痺、疼痛、しびれの原因) ・放射線・化学治療は原則として無効(外科処置と併用して行うことはあるが、単体では行わない) ・顎下腺・舌下腺に好発 ・血行性に肺・肝・骨・脳に転移 ・5年生存率は悪くない(50%以上)が、15年生存率は20%以下 などがあります。 病理組織像だけが注目される傾向にありますが、その性質に関しても対策を深めておきましょう! 7)58歳の男性。左側舌縁部の異常を主訴として来院した。生検の結果、扁平上皮癌と診断した。 腫瘍部は30×15mmの硬結を触れ、左側に20mm×10mmのリンパ節転移を1つ認める。 遠隔臓器への転移はない。 この患者のStage分類で正しいのはどれか。1つ選べ。(口腔外科) a.I b.II c.III d.IVa e.IVb 解答:c 解説:口腔外科から、Stage分類に関する出題です。 TNM分類、Stage分類は悪性腫瘍を学ぶうえで外せない事項です。 ぜひこれを機に押さえましょう。 まずTNM分類から。 T:原発巣 Tis:上皮内癌 T1:T≦2cm T2:2cm<T≦4cm T3:4cm<T T4a:腫瘍が外舌筋、下歯槽神経、上顎洞、顔面皮膚などに浸潤したもの T4b:腫瘍が頭蓋底、内頚動脈を全周取り囲む、咀嚼筋間隙、翼状突起まで浸潤したもの N:所属リンパ節 N0:転移を疑うリンパ節なし N1:N<3cm 単発同側 N2a:3<N≦6cm 単発同側 N2b:多発性同側(≦6cm) N2c:対側もしくは両側(≦6cm) N3:6cm<N M:遠隔転移 M0:遠隔転移なし M1:遠隔転移あり これを基礎として、Stage分類を見ていきましょう! Stage I:T1N0M0 Stage II:T2N0M0 Stage III:T3N0M0 or T1~3N1M0 Stage IVa:T4aN1M0 or T1~4aN2M0 Stage IVb:N3M0(Tはなんでも良い)or T4bN2M0 Stage IVc:M1(T、Nはなんでも良い) となります。 今回の問題では 腫瘍部は30×15mmの硬結を触れる→T2 左側に20mm×10mmのリンパ節転移を1つ認める→N1 遠隔臓器への転移はない→M0 ということで、T2N1M0より、StageIIIであることがわかります。 結構大変ですが、一度身につけてしまえば確実な得点源となるので、ぜひ押さえましょう! 8)急性骨髄性白血病で正しいのはどれか。すべて選べ。(口腔外科) a 貧血が重要な徴候となる。 b 歯肉出血を認めることがある。 c Auer小体はアズール顆粒からなる。 d 腫瘍細胞に白血病裂孔がみられる。 e 遺伝子の相互転座がしばしば観察される。 解答:a,b,c 解説: 口腔外科より、急性骨髄性白血病の特徴についての出題です。 急性骨髄性白血病は、「未分化な骨髄系腫瘍細胞の増殖により、正常な造血が障害される」ものです。 したがって、赤血球、血小板が不足をきたします。 そのため、 ・貧血 ・めまい ・易疲労性 ・どうき・息切れ(赤血球の不足) ・歯肉出血などの易出血性(血小板の不足)が起こります。 さて、「白血病裂孔」とは何だったでしょう?簡単に言うと、 「未分化な骨髄系腫瘍細胞の増殖と、分化が完了した好中球が残った結果、 白血球分画において分化が中間の細胞の数が極端に減ること」です。 細胞の中にみられる構造体ではないことに注意が必要です。 細胞中にみられるのはAuer小体であり、これはアズール顆粒が集まって針状を呈したものです。 「白血病・染色体の相互転座」で思い浮かべて欲しいのは、 「Philadelphia染色体(9と22の相互転座)」です。 これは慢性骨髄性白血病の特徴です。 Leukemiaにおける転座:108医D12参照急性骨髄性白血病は試験頻出です。しっかりとイメージを掴み、対策を深めておきましょう! 9)以下にある疾患の特徴を示す。この疾患で起こりうるのはどれか。1つ選べ。(口腔外科) ・反対咬合 ・手掌の点状小窩(pit) ・多発性の角化嚢胞性歯原性腫瘍 a.合指症 b.鎖骨の欠損 c.大脳鎌石灰化 d.顔面神経麻痺 e.顎関節の習慣性脱臼 解答:c 解説: 口腔外科から、症候群に関する出題です。 症候群は覚えることが多くて非常に大変、ということをよく聞きます。 しかし試験の出題者は大好きな分野なのでこれを機にマスターしましょう。 今回の疾患の特徴「反対咬合」「手掌の点状小窩(pit)」「多発性の角化嚢胞性歯原性腫瘍」 このキーワードから導き出される疾患は・・・「基底細胞母斑症候群」でしたね。 つまり、この問題は言い方を変えると「基底細胞母斑症候群でみられるのはどれか?」ということになります。 基底細胞母斑症候群の症状 ・反対咬合 ・手掌の点状小窩(pit) ・多発性の角化嚢胞性歯原性腫瘍 ・皮膚の基底細胞母斑 ・大脳鎌の石灰化 基底細胞母斑症候群のイラスト ![]() http://www.kokushi.space/?p=691 から ちなみに 合指症:Apert症候群 鎖骨の欠損:鎖骨頭蓋異骨症 顔面神経麻痺:Merkersson-Rosenthal症候群、Hunt症候群など 顎関節の習慣性脱臼:Marfan症候群 でみられます。 「症候群」といわれたら、3つ以上キーワードが出てくるようにしましょう!! |
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