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かず

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某総合病院で日々、臨床で忙しい医師カズです。
各種医療職の資格試験問題に挑戦しつつ、資格を目指す方々を励ますブログです。
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頑固な持続する疼痛に関する問題


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https://www.flickr.com/photos/49451773@N02/4535356885


1)第48回PT国試午後 問83
肩手症候群で正しいのはどれか。

1. 初期は疹痛を伴わない。
2. 末期に手指腫脹がみられる。
3. 初期に皮膚紅潮がみられる。
4. 慢性期の温熱療法は禁忌である。
5. 複合性局所疹痛症候群(CRPS)Ⅱ型である。



2)109医D-44

109d44.jpg 



 


109dg22.jpg 



解答:MOREへ


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解答、解説


1)第48回PT国試午後 問83

肩手症候群で正しいのはどれか。

1. 初期は疹痛を伴わない。
2. 末期に手指腫脹がみられる。
3. 初期に皮膚紅潮がみられる。
4. 慢性期の温熱療法は禁忌である。
5. 複合性局所疹痛症候群(CRPS)Ⅱ型である。

解答例

1:× 初期から疼痛あり。
2:× 末期にはむしろ萎縮。

3:○
4:× 慢性期に温熱療法はよく行われる。
5:× 神経損傷はないタイプなので、CRPS type II でしょう。

解答 3



2)109医D-44
109d44.jpg
109dg22.jpg



正解: d 


theme: 複合性局所疼痛症候群〈CRPS〉・橈骨遠位端骨折

すでに、橈骨遠位端骨折は癒合している。
にもかかわらず、発汗など自律神経障害を伴う頑固な痛み。
さらに、手指のROM制限もある。

どうみても、
Sudeck骨萎縮、RSD  (reflex sympathetic dystrophy)

最近の用語では、
CRPS;complex regional pain syndrome
複合性局所疼痛症候群

という診断です。


2563401_1416089074_6449_funddescription.jpg 
http://www.gofundme.com/h4ksvo


◆複合性局所疼痛症候群

(CRPS;complex regional pain syndrome)

重々しい文字並びですが,噛み砕いて言うとこういうことです.

「組織が損傷した部分が,治った後も痛い.原因は様々.」
人が傷口を『痛い』と感じるのは,
そこにある痛み受容体を介して痛覚神経が刺激され,
大脳に『痛い』という情報が届いているからです.

ところが,傷が治った後も痛みが続くことがあります.
それらを総称してCRPSと呼びます.

特に,これまで「カウザルギー」「反射性交感神経性ジストロフィ(RSD)」
と呼ばれてきた疾患を包括する名称として
使われるようになりました.

これらの多彩な症状・病態を適切に表現するには,
CRPSという言葉のほうがふさわしいと考えられたのです.

神経損傷の有無は問いません.
神経が明らかに損傷していない,
もしくは損傷が明らかでない場合でも
こうした疼痛は出現する可能性があるからです

(機序は明らかではありません).


Ⅰ型
神経損傷のない組織損傷に関連するCRPS。
RSDがこれに相当する。
受傷後数週間経過してから発症する事が多い。

Ⅱ型:
神経も巻き込んだ損傷に関連するCRPS。
カウザルギーがこれに相当する。
受傷直後に発症する事が多い。

 
rashi-crps-recent-advances-slideshare-7-638.jpg

http://www.slideshare.net/physiorashi/rashi-crps-recent-advances-slideshare



CRPSは「判定指標」と呼ばれるもので判断されます.

痛みがあること
体表の萎縮性変化
関節可動域制限
発汗の変化
浮腫
このうち2項目以上該当


「診断基準」ではなく「判定指標」であるのは,

CRPSが疾患ではなく,複数の病態の集合だと考えられているからでしょう.

2013062500001_2.jpg 
http://apital.asahi.com/article/iryou/2013062500001.html


このためCRPSを理由に訴訟の根拠とはできませんし,
画一した治療方法も決められていませんし,
重症度も決めようがありません.

治療法はさまざまで,
抗炎症薬,ノイロトロピン,抗うつ薬,抗けいれん薬,麻薬性鎮痛薬,

場合によっては外科的な処置も考慮されることがあります.


crps-treatment.png 
https://edsinfo.wordpress.com/2015/01/25/complex-regional-pain-syndrome-crps-primer/crps-treatment/

CRPSの治療;

局所的な物理療法、block
薬物治療:NSAIDs、ステロイド、ガバペン、プレガバリン(リリカ)、トラムセット
精神療法
脊髄電気刺激 など
様々な治療で多角的アプローチを要する。

しかし、治癒に至るのは難しい。


傷自体の問題だけではなく,
その後の創部の固定や心理的社会的因子も関与してきますので,
総合的な判断が必要な病態です.

http://web-informa.com/benkyo/20120705-3/



歯科領域でも抜歯後に生じたCRPSあるようです。
今後、歯科国試でも扱われるかもしれません。

症例報告 掲示しておきます。


智歯抜歯後に発症したCRPSの2症例
(日本ペインクリニック学会 抄録)

知覚異常を主症状とした抜歯後CRPSの2症例を経験した.

〔症例1〕
50歳, 男性.
左下顎智歯抜歯後より左口唇周囲のしびれ感を自覚し, 徐々に増強するため当科を受診.
星状神経節ブロック, 抗てんかん薬, 抗うつ薬の内服等を行ったが無効であった.
その後, 直線偏光近赤外線を局所および星状神経節近傍に頻回に照射したところ,
時々しびれ感を忘れる程度に軽快した.
しかし症状は再燃し, 不安や焦燥が強くなったため心療内科を紹介し, 現在も治療を続けている.

〔症例2〕
67歳, 女性.
左上顎智歯抜歯後に口腔内の違和感や味覚異常が出現した.
抗うつ薬内服, 直線偏光近赤外線照射を行い症状は軽快した.
しかし, 約6ヵ月を経て左口唇から眼窩部にかけての疼痛が出現, 再び当科を受診した.
ケタミンテストを施行したところ強陽性であった.
その後週に1回ケタミン少量点滴を外来で行い, 計5回で治療を終了できた.

抜歯後CRPSは医原性疾患であるため,
患者が侵襲的治療を拒否する傾向にあり治療に難渋することが多い.
その場合, 外来で施行可能なケタミン少量点滴療法や近赤外線照射などの非侵襲的治療や
心理学的療法を組み合わせて治療していくことが必要
である.

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjspc1994/9/1/9_1_16/_article/-char/ja/


歯科領域でも、やはり難渋しているようです。





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2015/07/26 15:43 整形外科 TB(-) CM(0)
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