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乳児の脱水時の初期輸液について

医師国家試験過去問データベース
 から

108G57
108g57.jpg

解答:MOREへ




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解答

108g57.jpg

正解  b

comment:
乳児の脱水。体重減少は10%であり、軽症~中等症と言える。
Naが128mEq/lと低値を示しており、低張性脱水と診断される。

a 5%ブドウ糖液。高張性脱水に有効。
b 正しい。生理食塩水であり、低張性脱水に有効。
c 2号液。無尿であり、Kを含む輸液は回避したい。
d 3号液。無尿であり、Kを含む輸液は回避したい。
e 4号液。術後回復液とも呼ばれる。


解説


乳児の頻回の嘔吐・水様下痢の症例で、どのような輸液製剤を選ぶかがテーマになっています。

病歴からは胃腸炎で良いとは思いますが、脱水の管理が重要になります。

脱水の根拠としては、
尿量低下、
体重減少(-0.7kg/7.0kg=10%減)、
大泉門の陥凹、
腹部陥凹、
皮膚turgor低下、
BUN/Cre比開大、
Na 128mEq/L(低張性脱水)、

という所見が挙げられます。

小児の脱水の重症度は、体重減少の程度で分類されることがあります。

0~5%の体重減少では軽症、
5~10%の体重減少では中等症、
10%以上の体重減少では重症

という分類になります。

したがって本症例では重症とみなし、輸液・入院を検討します。

輸液製剤を選ぶ上で重要になるのが、
細胞外液が不足している(volume depression)か、
細胞内液が不足している(dehydration)かの判断です。

前者はバイタルサインの変化や特徴的な身体所見の出現で、
後者は口渇、意識障害(興奮)、高Na血症の有無で評価します。

臨床的には後者(自由水の欠乏による高張性脱水)は、尿崩症、高血糖症候群(DKA/HHS)、
高齢者で起こりやすいとされており、日常臨床で出くわす脱水の多くは前者(血管内脱水)が大半です。

本症例でも、
尿量低下は血管内脱水による腎前性腎不全を示唆しており、
細胞外液補充液が妥当であると考えます。

したがって、bの生理食塩水が正解となります。

解説:日経メディカル 1日1問 医師国試問題 から


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