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かず

Author:かず
某総合病院で日々、臨床で忙しい医師カズです。
各種医療職の資格試験問題に挑戦しつつ、資格を目指す方々を励ますブログです。
内容は、国内の医師、歯科、薬剤師、看護師国試など、さらには米国医師資格試験(USMLE)、米国歯科医師資格試験(NBDE)あたりの問題にも挑戦する予定です。
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 ICFなんだかよく分かりません。
しかし、医師、歯科、看護師、PTなど各分野で出されます。
正解率はよくないとか。

まずは、医師国試以外のものを集めてみました。


1)第98回 看護師国試
国際生活機能分類(ICF)の構成要素の関連図を示す。
[イ] はどれか。

m2_56.png

  1. 個 人

  2. 健 康  

  3. 環 境

  4. 活 動



2)43回PT/OT国試 共通 問題66

国際生活機能分類(ICF)で正しいのはどれか。2つ選べ。

1.ICDの後継分類として生まれた。
2.活動とは課題や行為の個人による遂行のことである。
3.個人因子は環境因子の一つである。
4.活動と参加の領域は単一のリストとして示されている。
5.能力とはある課題や行為を遂行する個人の実行状況を表す。



3)第48回PTOT国家試験 共通分野 午前 問題82
国際生活機能分類(ICF)で「活動」に含まれる項目はどれか。2つ選べ。

1. 入 浴
2. 移 乗
3. 嚥 下
4. 呼吸機能
5. 関節可動域


4)PT OT共通分野(44回問題63)
問題 活動制限に対する治療場面を示すのはどれか.2つ選べ.

o0250041811821544000.jpg 


5)PT OT共通分野(42回問題66)
問題 国際生活機能分類(ICF)の用語で誤っているのはどれか.

1.心身機能・身体構造は心身の生理的・解剖学的状態を示す.
2.活動とは個人が行う課題または行為の遂行状況を示す.
3.参加とは障害部位の日常生活での利用状況を示す.
4.環境因子とは個人に影響している物理的・社会的状況をさす.
5.個人因子とは個人的特徴で生活機能と障害に影響する因子をさす.


解答:MOREへ

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解答、解説

1)第98回 看護師国試

国際生活機能分類(ICF)の構成要素の関連図を示す。
[イ] はどれか。
m2_56.png
× 1. 個 人

× 2. 健 康

× 3. 環 境

○ 4. 活 動



正解 4
k2_4.png 

看護師国家試験 問題2421(第98回)|看護roo![カンゴルー]



ICF概略


国際生活機能分類
International Classification of Functioning, Disability and Health, ICF

国際生活機能分類 - meddic



目的と意義
• 医学モデルと社会モデルを統合した生きることそのもののモデル
• プラス面によるマイナス面の克服
• 相互作用の重視
• 専門家(医療人)と当事者、家族の共通言語
• 専門家(医療・教育・福祉など)の共通言語
• 生活行為向上訓練を中心としたリハビリテーションによる潜在的な生活能力の開発
機能回復訓練ではなく生活行為向上訓練

ICFモデル
• 健康である状態を前提として、問題が生じた状態を見る。
• 生活機能と背景因子を評価。

• 生活機能を心身機能・身体構造(生物レベル)、活動(個人レベル)、参加(社会レベル)でとらえている。
• 1. 心身機能・身体構造  →  機能障害 :精神・身体機能の障害(ex. 脳血管障害後遺症による下肢麻痺)
• 2. 活動  →  活動制限        :活動における能力の制約(ex. 麻痺で歩くことができない)
• 3. 参加  →  参加制約      :社会的な参加における制約(ex. 歩くことができないのでイベントに参加できない、片麻痺により歩行困難で休職中)

• 背景因子(環境因子、個人因子)は個人の健康状態に影響を与えている。
• 環境因子(人々が生活する上での物的・社会的環境)
• 個人因子(性別、人種、年齢、体力、ライフスタイル、習慣など、個人の生活や生活の特別な背景)
• 健康状態、生活機能、および背景因子に含まれる諸因子が相互に影響している




2)43回PT/OT国試 共通 問題66

国際生活機能分類(ICF)で正しいのはどれか。2つ選べ。

1.ICDの後継分類として生まれた。
2.活動とは課題や行為の個人による遂行のことである。
3.個人因子は環境因子の一つである。
4.活動と参加の領域は単一のリストとして示されている。
5.能力とはある課題や行為を遂行する個人の実行状況を表す。


答えは2.4です!

解説

これは確かに難しい問題ですよね。
特に選択肢2.4.5あたりは???
という感じだと思います。

まずは質問の
『選択肢5は、能力ではなく活動ということなのでしょうか?』
にお答えします。

ICFでは活動を 『できる活動』 と 『している活動』 に分けて考えています。
できる活動はいわゆる能力。
している活動は実行状況を示しているようです。
(上田敏:ICFの理解と活用、初版、第15刷、萌文社、2009)

ですので、選択肢5の 『能力とはある課題や行為を遂行する個人の実行状況を表す。』 というのは、
言葉が矛盾していますよね。能力と実行状況は分けて考えていますので。

能力をできる活動、実行状況をしている活動に言葉を変えて、
選択肢5に当てはめてみると・・・ 『できる活動とはある課題や行為を遂行する個人のしている活動を表す。』
やはり矛盾していますよね!

おさらいです。ICFでは活動を 『できる活動 (能力) 』 と 『している活動 (実行状況) 』 に分けて考えています。

残りの解説参ります。


1.は誤りです。
ICDは国際疾病分類の略です。ICFはICIDH (国際障害分類) の改訂版としてWHOで採択されたものです。
ICIDHはいわゆるマイナス部分を診ているのに対して、ICFはプラスの部分を重要視しています。


3.は誤りです。
個人因子と環境因子は、生活機能に影響を与える因子としてICFから取り入れられました。
ICIDHにはありませんでしたよね。
もう少し詳しく言いますと、 『背景因子』 の中に個人因子と環境因子の2つがあるという感じです。


4.は正しいです。
これ、難しいですよね。要するにICFの心身機能、構造・活動・参加・環境因子は具体的な分類で分けられています。
その中で活動と参加は密接に関係しているため、相関させて考えましょうということで、共通の分類としているようです。


この問題はとても難しいように思います。
過去問題では、もっと基本的な部分に焦点を当てています。

例えば
図から活動制限に対するアプローチを選ばせる問題
ですとか
ICIDHとICFの大きな違い などです。

まずはこのような基本を押さえましょう!


らくらくPTOT国試対策・実習対策クリニック 43回共通 問題66



3)第48回PTOT国家試験 共通分野 午前 問題82

国際生活機能分類(ICF)で「活動」に含まれる項目はどれか。
2つ選べ。

1. 入 浴
2. 移 乗
3. 嚥 下
4. 呼吸機能
5. 関節可動域

では、解説致します。
「心身機能」=人体の生理的な機能のことです。
「身体構造」=人体の解剖学的な部分のことです。
「活動」=個人による生活機能の遂行のことです。
「参加」=個人の社会や人生場面への関わりのことです。
それを踏まえて、どの項目に関するものなのかを考えてみましょう。

1.○:入浴=活動の項目
2.○:移乗=活動の項目
3.×:嚥下=心身機能の項目
4.×:呼吸機能=心身機能の項目
5.×:関節可動域=身体構造の項目

以上のことから、

正解は「1. 入浴」と「2. 移乗」です。

本日のご挨拶と第48PTOT国家試験の解答解説



4)PT OT共通分野(44回問題63)
問題 活動制限に対する治療場面を示すのはどれか.2つ選べ.
o0250041811821544000.jpg


さあ,解りましたか?では説明しましょう!!

解答・・・2,5(活動制限に対する治療場面を示すのは 2,5 です.)

解説

「ICF」における「活動」は,「課題や行為の個人による遂行」のことで「生活機能の個人的な観点」を表します.
(ICFの本にこんな風に難しく書いてありますが,
簡単に言うと・・・,「基本動作,セルフケア,ADL上の動作のこと!」と思えばいいです.

「活動制限」は,それら「活動(基本動作,セルフケア,ADLなど)」が制限されたことをいいます.

そして「活動制限の程度」は「軽度,中等度,重度,全て」の4段階で表します.

この「活動(基本動作,セルフケア,ADLなど)」の遂行状況を
「生活の中で実行している,実行していない)」と「環境を設定すればできる,できない」で表します.

以上のことを踏まえて考えると,活動制限に対する治療場面は,「2(更衣動作訓練)と5(歩行訓練)」になります.

その他の,
1(立位バランス訓練),
3(大腿四頭筋筋力増強訓練),
4(手指の関節可動域訓練)は全て,
「機能障害(impairment)」に対する治療場面になります.




5)PT OT共通分野(42回問題66)
問題 国際生活機能分類(ICF)の用語で誤っているのはどれか.

1.心身機能・身体構造は心身の生理的・解剖学的状態を示す.
2.活動とは個人が行う課題または行為の遂行状況を示す.
3.参加とは障害部位の日常生活での利用状況を示す.
4.環境因子とは個人に影響している物理的・社会的状況をさす.
5.個人因子とは個人的特徴で生活機能と障害に影響する因子をさす.


では解説します.



解答・・・3
(ICFの用語として誤っているのは 3 です.)



解説

1.「心身機能は心身の生理的状態」を,「身体構造は解剖学的状態」を示します.

2.「活動」とは「個人が行う課題または行為の遂行状況(基本動作,セルフケア,ADL上の動作のこと!)」を示します.

3.「参加」とは「生活・人生場面への関わり」,つまり社会の中での「他者との関わりや交わり」を表します.

4.「環境因子」とは「個人に影響している物理的・社会的状況」を,
つまり人的環境(家族や介護者など個人に関わる人々)や
物的環境(家屋,生活道具,福祉用具,自助具など)をいいます.

5.「個人因子」とは「個人的特徴で生活機能と障害に影響する因子
(年齢,性別,性格,趣味,過去の体験など)」のことです.



4)、5):ICFに関する国家試験問題を解いてみましょう (~o~)/


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2015/08/07 22:30 社会医/歯学・公衆衛生 TB(-) CM(0)
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