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ICFよく分からん 2
![]() http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/prdl/jsrd/norma/n337/n337002_01.html ガイドライン用語解説と今日の一問(医師国試108-E-20、ICF) で紹介していた問題を中心に集めました。 今回は医師国試問題です。 では、問題です。 第108回E問題No.20 国際生活機能分類(2001年)における生活機能はどれか。 a advantage b disability c handicap d impairment e participation 103B-3 ![]() 104G-48 ![]() 105G-1 ![]() 106B-62 48 歳の女性。28 歳で筋萎縮性側索硬化症OALSOを発症し、 35 歳で人工呼吸器を装着した。 眼瞼・眼球運動機能が残存しているため開閉眼で意思疎通を行うことができ、 コンピュータやインターネットを駆使して地域の患者会の会長をしている。 国際生活機能分類(ICF)によるこの患者の評価で正しいのはどれか。 機能障害 活動制限 参加制約 a あり あり あり b あり あり なし c あり なし なし d なし あり なし e なし なし あり f なし なし なし 107G-38 歩行障害のため普段は車椅子で職場へ通勤している人が、 車椅子が故障したため仕事を休んだ。 この人の生活機能を国際生活機能分類で評価した場合、 普段とは評価が異なる項目はどれか。3つ選べ。 a 活動制限 b 環境因子 c 機能障害 d 参加制約 e 身体構造 ICF関係の書籍 解答:MOREへ スポンサーリンク 第108回E問題No.20 国際生活機能分類(2001年)における生活機能はどれか。 a advantage b disability c handicap d impairment e participation 解答 e 国際生活機能分類(ICF)ってあるじゃないですか。 最近の国試では毎年、出題されるけどなんか分かりにくい概念ですよね。 厚生労働省の解説ページを読むとなんとなく分かったような気になるけど、 いざ問題を解こうとすると全然解けない。 設問で何を問われているのか、「生活機能」って何を含んでいるのか、 「生活って言われても、幅広くねぇか、 この言葉は」頭の中が「?」マークでいっぱいになったりします。 ガイドライン用語解説と今日の一問(医師国試108-E-20、ICF) から ICFとは、2001年にWHO(世界保健機関)が提唱した、 国際生活機能分類 (International Classification of Functioning, Disability and Health)の略称です。 1981年の国際障害者年以降、 障害を個人の問題とするのではなく、 環境との関係でとらえる考え方が広まってきています。 ICFは、こうした考え方を、理論的に整理したモデルです。 一例を挙げて考えてみたいと思います。 ここに、知的障害のあるAさんがいます。 就職をめざしてトレーニングをしていますが、 訓練メニューの「タオル折り」がうまくできず、 なかなか就職へのチャレンジの機会が生まれません。 そこで、スタッフが、横について「タオル折り」の見本を見せたところ、 Aさんも徐々にきれいに折れるようになりました。 しかし、いくら訓練室で作業がうまくできても、それだけでは就職に結びつきません。 Aさんは,スタッフと一緒に就職面接会へ出かけ、企業の担当者から実習受け入れの機会をもらいました。 実習の結果、「これならやれそうだ!」という実感を、Aさんも企業担当者も持つことができ、就職が実現しました。 さて、ここで、Aさんの努力とは別のこととして、 「作業見本を見せるスタッフ」や「実習機会を提供してくれた企業担当者」の存在があります。 つまり、Aさんが就職できるには、本人のがんばりだけでなく、こうした外部の要因が大変重要なのです。 ICFでは、これらを「環境因子」、中でも本人の活動や社会参加にプラスに働く要素を、「促進因子」と呼んでいます。 逆に、スタッフがAさんを無視したりしていたら、支援者であっても、 本人にマイナスに働く「阻害因子」になってしまうといえるでしょう。 つまり、障害があること自身が原因で、「活動」や「社会参加」が実現しないのではなく、 周囲の環境との関係に影響されるということが分かります。 ICFの図でいうと、「心身機能」→「活動」→「参加」という流れに、 環境因子が影響を与えている様子が見てとれます。 また、ICFの図からは、次のような事例も説明できます。 今度は、就職して働いている身体障害のBさんを例にとりましょう。 Bさんは、作業は問題なくこなせるのですが、職場の人間関係がうまくいかず、 いつも一人ぼっちで昼ごはんを食べていました。 つまり、就職はしていても、職場の中で、「社会参加」がうまくいっていなかったのです。 そうするうちに、これまでできていた作業も失敗が多くなり、悩んだ末に「体調」を崩してしまいました。 これは、ICFの図では、右から左への流れの例といえるでしょう。 つまり、「参加制約」→「活動制限」→「健康状態(変調/疾病)」という流れです。 このように、 ICFは、環境との関係で「社会参加」が制約されている結果、 「体調」や「障害」そのものにも影響を与えるということも語ってます。 ![]() さて、こうしたICFの考え方は、私たちが事業団設立以来、主張してきた思いと、相当の部分で重なります。 ICFと聞くと難しいように思えますが、 要は、周囲の物理的工夫や人的な働きかけ・配慮によって、作業ができたり、できなかったりするということです。 もちろん、実習という限られた期間での実践ですから、限界はあります。 また、「できたから良い」という単純なものではなく、 工夫や支援によっても、なおうまくいかないこともありますが、 それも認め合っていく職場の人間関係が重要と考えています。 ただ、これまで「働くのは無理」と思われていた、 また本人もそう思ってしまっていた障害者市民が、事業団で数多く実習にチャレンジしているのも、また事実です。 ぜひ、私たちの工夫の一端を知っていただき、支援のヒントにしていただければありがたいと思います。 なお、ICFには、環境因子の例が、 かなり詳細に記載されています(例:家族の態度、友人の態度、同僚の態度、権限をもつ立場にある人々の態度)。 103B-3 ![]() 解答 d d:心身の構造の異常は、impairmentは機能・形態異常であって、能力activity低下ではない。 104G-48 ![]() a ○ b × 脳出血はimpairmentは機能・形態異常であるから誤り c ○ d ○ e ○ 解答 b いくつか問題をこなすと、なんとなく分かってきますね。 105G-1 ![]() 解答 c c: 疾病治癒はimpairment自体の改善であるが、 それのみが、activity、participation参加の必要条件でなく、 周囲の理解による環境や、本人の年齢、性などのpersonal factorの影響も受ける。 106B-62 48 歳の女性。28 歳で筋萎縮性側索硬化症(ALS)を発症し、 35 歳で人工呼吸器を装着した。 眼瞼・眼球運動機能が残存しているため開閉眼で意思疎通を行うことができ、 コンピュータやインターネットを駆使して地域の患者会の会長をしている。 国際生活機能分類(ICF)によるこの患者の評価で正しいのはどれか。 機能障害 活動制限 参加制約 a あり あり あり b あり あり なし c あり なし なし d なし あり なし e なし なし あり f なし なし なし |
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