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K関係の代謝、治療について医師、看護師などの国試問題を集めてみました。
微妙ですが歯科カテゴリーに。 5)は難しいか。 医師国試問題:医師国家試験 過去問データベースから 1)109医D12改題 高カリウム血症の治療に用いられるのはどれか。 2つ選べ。 a カルシウム拮抗薬 b グルカゴン c グルコン酸カルシウム d 硝酸薬 e ブドウ糖液とインスリン 2)看護師国家試験105午前83 慢性腎不全によって起こるのはどれか。2つ選べ。 1.低血圧 2.低リン血症 3.低カリウム血症 4.低カルシウム血症 5.代謝性アシドーシス 3)看護師国家試験104午後33 心電図でT波の上昇の原因となるのはどれか。 1. 高カリウム血症 2. 低カリウム血症 3. 高カルシウム血症 4. 低カルシウム血症 4)管理栄養士21-123 低カリウム血症の原因に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。 a 溶血 b 原発性アルドステロン症 c 下痢 d 慢性腎不全 (1)aとb (2)aとc (3)aとd (4)bとc (5)cとd 5)104医G53 65歳の男性。 悪心、下腿浮腫および労作時呼吸困難を主訴に来院した。 10年前の健康診断で、蛋白尿と高血圧とを指摘されたが放置していた。 1か月前から呼吸困難が徐々に出現し、体重が3kg増加した。 血圧178/96mmHg。下腿に圧痕浮腫を認める。 血液所見:赤血球230万、Hb 6.8g/dL、Ht 21%、白血球6,000、血小板23万。 血液生化学所見:血糖180mg/dL、尿素窒素98mg/dL、クレアチニン9.1mg/dL、 Na 121mEq/L、K 8.2mEq/L、Cl 85mEq/L、Ca 8.1mg/dL、P 6.6mg/dL。 動脈血ガス分析 (自発呼吸、room air):pH 7.32、PaO2 98Torr、PaCO2 29Torr、HCO3− 15mEq/L。 胸部エックス線写真(A)と心電図(B)とを次に示す。 緊急血液透析の準備中にまず行う治療はどれか。 ![]() (A) ![]() (B) a 濃厚赤血球輸血 b 20%NaClの静注 c ベラパミルの持続静注 d グルコン酸Caの静注 e 速効型インスリンの皮下注射 解答:MOREへ スポンサーリンク 1)109医D12改題 高カリウム血症の治療に用いられるのはどれか。 2つ選べ。 a カルシウム拮抗薬 b グルカゴン c グルコン酸カルシウム d 硝酸薬 e ブドウ糖液とインスリン 正解 ce 109D12の解説 高カリウム血症の治療には以下の4つが定石。 (1) グルコン酸カルシウム (2) グルコース・インスリン (3) イオン交換樹脂 (4) 重炭酸ナトリウム a 降圧薬。 (1)とカルシウムつながりでひっかけ、なのかもしれないが流石に大丈夫だと思う。 b 血糖値を上昇させるホルモン。 (1)と「グル~ン」つながりでひっかけ、なのかもしれないが流石に大丈夫だと思う。 c 正しい。 グルコン酸カルシウム グルコン酸カルシウムは細胞膜の安定性を増し、不整脈を予防する。 重度の高カリウム血症の緊急時に用いる。 血清カリウム値を下げるわけではなく、効果の持続時間は短いので他の治療法を併用することが必要。 高K血症では細胞が興奮しやすいが、カルシウム値をあげることで膜の閾値をあげ、 いわば心筋細胞膜安定化作用がある。 d 血管拡張薬。虚血性心疾患などに有効。 e 正しい。 インスリン作用によりブドウ糖とカリウムが細胞内に取り込まれる。 これにより血中カリウム値が低下する。 2)看護師国家試験105午前83 慢性腎不全によって起こるのはどれか。2つ選べ。 1.低血圧 2.低リン血症 3.低カリウム血症 4.低カルシウム血症 5.代謝性アシドーシス https://nurseful.jp/student/contents/kokushi/kakomon/2016/083 正解 4, 5 × 1 低血圧 慢性腎不全では、糸球体で濾過機能を働かせようと大きな圧力をかけるために、血圧が上昇しやすい。 × 2 低リン血症 腎機能が低下することによりリンの排泄機能も低下するため、高リン血症になる。 × 3 低カリウム血症 慢性腎不全になると電解質のバランスが崩れる。 特にカリウム排泄能力が低下し、高カリウム血症となる。 ○ 4 低カルシウム血症 腎機能が低下することで高リン血症となる。 高リン血症は血液中のカルシウム濃度を低下させるため低カルシウム血症となる。 ○ 5 代謝性アシドーシス 腎機能が低下することで尿中に水素イオンが排泄できなくなり、 水素イオンが蓄積することで血液は酸性となり代謝性アシドーシスを起こす。 3)看護師国家試験104午後33 心電図でT波の上昇の原因となるのはどれか。 1. 高カリウム血症 2. 低カリウム血症 3. 高カルシウム血症 4. 低カルシウム血症 http://www.relic-kangoshi.com/kako/lesson.php?c=2&o=104&a=2&n=33&g=0 正解 1 解 説 1. ○ T波は心室の再分極の電気信号である。 高カリウム血症ではカリウムチャネルを介して一気に再分極が起こるので、T波が上昇してテント状T波となる。 2.× 低カリウム血症では、再分極を起こすカリウムチャネルが開きにくくなるのでT波は後ろに延びて低くなる。 3.× 高カルシウム血症では、カルシウムチャネルを介してカルシウムイオンが急速に入るので、T波が早く出現するためにSTが短縮する。 4.× 低カルシウム血症では、T波の出現が遅くなるためにSTが延長する。 4)管理栄養士21-123 低カリウム血症の原因に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。 a 溶血 b 原発性アルドステロン症 c 下痢 d 慢性腎不全 (1)aとb (2)aとc (3)aとd (4)bとc (5)cとd http://diet2005.exblog.jp/6457049/ 正解 4: b c 臨床検査に関する問題が続いている。 この手の問題は今後も継続して出題される可能性が高い。 丸覚えで乗り切ろうとしても、覚えることが多すぎて無理だ。 基本に立ち返って、なぜそのようなことが起きるのか、メカニズムを理解して、覚えることは最小限にしよう。 ①体内のK代謝の基本 さて、血清K濃度について最小限必要な知識はなにか? まず、体内の分布。Kは主に細胞内に存在し、逆にNaは主に細胞外に存在する。 これは必ず覚えよう。細胞内外の濃度差はNa-Kポンプによってつくられる。 次に、体へのKの出入り。現在の日本人の食生活では、Kの主な供給源は野菜と果物である。 体に入ってくる因子としては食事に含まれるKを考えればいい。体から出て行くのは主に腎臓を考える。 Kは糸球体で濾過されて尿細管を通って行くうちに90%は再吸収される。残りの10%は集合管に達し、 ホルモンによる吸収と排泄の調節を受ける。 腎臓からのKの排泄に関わるホルモンはアルドステロンと心房性Na利尿ペプチドである。 これは必ず覚えよう。アルドステロンは集合管の上皮細胞に働いて、Naの再吸収とKの排泄を促進する。 心房性Na利尿ペプチドは、逆にNaの再吸収とKの排泄を抑制する。 ②血清K濃度をアセスメントする基本 血清K濃度をアセスメントするには、増加させる因子と減少させる因子のバランスがどうなっているかを見ればよい。 血液の中にKが入ってくる方は、食事からの摂取の増加と細胞内からの流出の2つを考えればよい。 血液中からKが出ていく方は、腎臓からの排泄を考えればよい。 血清K濃度が低下したということは入ってくる方が減少したか、出ていく方が増加したかのいずれかだ。 もちろん両方ということもあり得る。 ③問題を解いてみよう a)溶血とは何か? 赤血球が壊れることである。赤血球が壊れれば赤血球内の物質が血液中に放出される。 赤血球も細胞の1種だからKを多く含んでいる。よって、溶血が起こると高K血症になる。 b)原発性アルドステロン症とは副腎からアルドステロンが過剰に分泌される疾患である。 アルドステロンンの作用により腎臓からのK排泄が増加するので低K血症になる。 c)下痢。 さあ、これについてはまだ説明していない。 下痢は食べたものが十分に消化吸収されずに排泄されることである。 よってKの吸収も障害される。 さらに、下痢では腸液の分泌も増加しており、 腸液にはNa、Kなど電解質が含まれているので、Kの排泄も増加する。 よって、低K血症になる。 d)慢性腎不全では腎臓の濾過機能が低下する。 ということは血液中のKは濾過されずに血液中に停滞することになる。 よって、高K血症になる。 bとcが正しので、正解は(4) 余裕があれば次のことも覚えておこう。 アシドーシスでは、細胞外液のH+は細胞内移動し、代わってK+が細胞外に移動するので高K血症になる。 アルカローシスではH+は細胞内から細胞外に移動し、代わってK+が細胞内に移動するので低K血症になる。 5)104医G53 65歳の男性。 悪心、下腿浮腫および労作時呼吸困難を主訴に来院した。 10年前の健康診断で、蛋白尿と高血圧とを指摘されたが放置していた。 1か月前から呼吸困難が徐々に出現し、体重が3kg増加した。 血圧178/96mmHg。下腿に圧痕浮腫を認める。 血液所見:赤血球230万、Hb 6.8g/dL、Ht 21%、白血球6,000、血小板23万。 血液生化学所見:血糖180mg/dL、尿素窒素98mg/dL、クレアチニン9.1mg/dL、 Na 121mEq/L、K 8.2mEq/L、Cl 85mEq/L、Ca 8.1mg/dL、P 6.6mg/dL。 動脈血ガス分析 (自発呼吸、room air):pH 7.32、PaO2 98Torr、PaCO2 29Torr、HCO3− 15mEq/L。 胸部エックス線写真(A)と心電図(B)とを次に示す。 緊急血液透析の準備中にまず行う治療はどれか。 ![]() (A) ![]() (B) a 濃厚赤血球輸血 b 20%NaClの静注 c ベラパミルの持続静注 d グルコン酸Caの静注 e 速効型インスリンの皮下注射 正解 d 104G53の解説 10年前からの蛋白尿と高血圧とが増悪し、悪心、下腿浮腫および労作時呼吸困難を伴っている高齢男性である。 178/96mmHgと高血圧を認め、蛋白尿と血糖180mg/dlから糖尿病も考える。 血液所見により貧血を認め、浮腫の存在や、クレアチニン9.1mg/dl、K 8.2mEq/lと高値であることより慢性腎不全の診断である。 Aでは心陰影の拡大や血管陰影の増大がみられうっ血性心不全を、 Bではテント状T波を認め高カリウム血症を示唆する。 a 循環血液量を増加させ肺うっ血を悪化させるだけでなく、 溶血により高カリウム血症が増悪する危険性もあるので禁忌。 b たしかに低ナトリウム血症であるが、これは腎機能低下により 水の貯留が亢進して希釈されたからであり、 NaClの静注ではむしろうっ血性心不全を悪化させてしまうので禁忌。 c 高カリウム血症による不整脈にベラパミルは無効である。 d 正しい。 高カリウム血症ではまず行うべき治療である。 e グルコースとともに点滴静注すれば、細胞内へのカリウム移動を促進するために有効である。 |
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