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血栓性静脈炎とDVTは似た疾患で、混同している学生さんも多いことでしょう。
この辺を整理するための問題。 新作 血栓性静脈炎と深部静脈血栓症(DVT)について述べたもののうち、 正しいものをすべて選べ。 a 両疾患は同義である。 b 両疾患が合併することはない。 c 血栓性静脈炎はDVTと同程度に肺塞栓を起こし得る。 d ともに、先天性protein C欠損症で起こる。 e ベーチェット病で血栓性静脈炎を生じやすい。 解答:MOREへ スポンサーリンク 血栓性静脈炎と深部静脈血栓症(DVT)について述べたもののうち、 正しいものをすべて選べ。 a 両疾患は同義である。 b 両疾患が合併することはない。 c 血栓性静脈炎はDVTと同程度に肺塞栓を起こし得る。 d ともに、先天性protein C欠損症で起こる。 e ベーチェット病で血栓性静脈炎を生じやすい。 正解 de a 両疾患は同義である。 × 血栓性静脈炎は目に見える浅い静脈に起きるもの、DVTはあくまで深部静脈 b 両疾患が合併することはない。 × 時々、合併することはある。 c 血栓性静脈炎はDVTと同程度に肺塞栓を起こし得る。 × 血栓性静脈炎がPEを起こすことは非常に稀。 d ともに、先天性protein C欠損症で起こる。 ○ 体内の凝固線溶系の異常、たとえば、抗血栓蛋白であるプロテインCやプロテインSなどの先天的欠乏、 プラスミノーゲンの欠乏による線溶系の低下により血栓を生じやすい。 ですから、表在であろうと、深部であろうと起こり得る。 e ベーチェット病でを生じやすい。 ○ 本疾患ではよく生ずる症状の一つ。 ・血栓性静脈炎は産褥期に起こりやすいこと。 ・口腔内の不衛生(Fusobacteriumなど)に伴う 頸部の血栓性静脈炎はレミエール症候群と呼ばれ、 生命を脅かすkiller sore throatの一つとして注意すべき。 ![]() 下肢静脈瘤に生じた血栓性静脈炎 http://kagaya-clinic.plimo.jp/varicose-veins.php から引用 以下は、 http://www.3nai.jp/weblog/entry/29459.html からの抜粋 両疾患の違いがよくまとまっています。 ![]() 深部静脈血栓症(DVT)と、血栓性静脈炎(表在性血栓性静脈炎:superficial thrombophlebitis)は、 名前は似ていますが違う病気です。 研修医の先生とお話していて、DVTのことかと思っていたら、 実は静脈瘤からの血栓性静脈炎の話であったということが多々あります。 両者が合併することも皆無ではありませんが、 病態、罹患血管、原因、症状、肺塞栓を合併しやすいかどうか、 治療のいずれもが違いますので、しっかりと区別する必要があります。 この違いはかなり重要です。 <血栓性静脈炎> 血栓性静脈炎は、炎症が先にあって二次的に血栓ができます。 罹患血管は表在静脈ですので、外から目でみて分かります。 静脈の走行にそって、赤く筋状にみえます。 発赤した血管の走行部分を触りますと痛いですが、 罹患血管以外には炎症がないために罹患血管以外を触っても痛くありません。 下肢全体がパンパンに腫れるというようなこともありません。 重症の場合は、皮膚がただれた感じになってしまいます。 しかし、血栓性静脈炎は肺塞栓を起こすことはまずありません。 ですから、抗血栓療法は不要です。 局所療法、消炎鎮痛剤、抗生剤などによる治療になります。 原因として、静脈瘤、外傷、血管刺激性の強い点滴後などがありますが、 原因不明も多いです。 <深部静脈血栓症> 深部静脈血栓症は、血栓が先にあって二次的に炎症を伴います。 罹患血管は深部静脈ですので、外から目でみても血管の走行は分かりません。 典型例では、片方の下肢がパンパンに腫脹します (この病気で両下肢が腫れるのは極めて例外的です。 両下肢が腫れた場合には、深部静脈血栓症ではなく浮腫でしょう)。 ただし、下肢の腫脹を伴わないで、 下肢静脈エコーなどの検査で初めて分かる深部静脈血栓症も少なくありません。 注意すべき点は、深部静脈血栓症は肺塞栓を発症することがある点です。 通常、十分な抗血栓療法が必要となります。 急性期には、ヘパリン類による治療を行い、 慢性期には、経口薬であるワルファリン(商品名:ワーファリン) による治療を行うことになります。 原因: 長期臥床、悪性腫瘍、先天性&後天性凝固異常などがありますが、 原因を明らかにできないこともあります。 血栓性静脈炎と深部静脈血栓症は名前は似ていますが、 治療方法を含め、大きな違いがありますので、 しっかり区別すべきと考えられます。 |
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