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かず

Author:かず
某総合病院で日々、臨床で忙しい医師カズです。
各種医療職の資格試験問題に挑戦しつつ、資格を目指す方々を励ますブログです。
内容は、国内の医師、歯科、薬剤師、看護師国試など、さらには米国医師資格試験(USMLE)、米国歯科医師資格試験(NBDE)あたりの問題にも挑戦する予定です。
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薬理学のみを拝借、再編集
http://archives.mag2.com/0001494170/

dp_2ed.jpg 
http://gopalbookshop.com/dental-pharmacology-2-ed-1969.html から



1)薬物の生物学的半減期が延長するのはどれか。1つ選べ。(薬理学)

a 腎機能の亢進
b 肝機能の亢進
c 結合型薬物の増加
d 薬物代謝酵素の誘導
e クレアチニンクリアランスの増大



2)臓器移植の既往がある患者が歯肉肥大を訴えた。
  原因として最も考えられるのはどれか。1つ選べ。(薬理学)

a べラパミル
b フェニトイン
c ニフェジピン
d シクロスポリン
e テトラサイクリン



3)白金化合物はどれか。1つ選べ。(薬理学)

a シスプラチン
b セツキシマブ
c ブレオマイシン 
d シクロフォスファミド
e 5-フルオロウラシル 


4) リドカイン塩酸塩で正しいのはどれか。1つ選べ。(薬理学)

a イオン型が細胞膜を通過する。
b 強い末梢血管収縮作用を持つ。
c イオン型がNa+チャネルを阻害する。
d 血漿の偽コリンエステラーゼによって代謝される。
e 血管収縮薬を添加しない場合の基準最高用量は500mgである。



5)βラクタマーゼにより阻害されるのはどれか。2つ選べ。(薬理学)
 
a セファクロル
b オフロキサシン
c アモキシシリン
d ゲンタマイシン
e クロラムフェニコール


6)アンジオテンシンIをアンジオテンシンIIに変換する酵素を阻害するのはどれか。1つ選べ。(薬理学)

a フロセミド
b ロサルタン
c ニフェジピン
d カプトプリル
e プロプラノロール



解答:MOREへ

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解答


1)薬物の生物学的半減期が延長するのはどれか。1つ選べ。(薬理学)

a 腎機能の亢進
b 肝機能の亢進
c 結合型薬物の増加
d 薬物代謝酵素の誘導
e クレアチニンクリアランスの増大


解答:c


解説:
薬理学より、薬物動態についての出題です。
試験頻出の分野でもあり、正確な理解が要求されます。

~生物学的半減期~

肝機能→低下すると延長
薬物代謝酵素→減少する(阻害される)と延長
腎機能→低下すると延長
クレアチニンクリアランス→低下すると延長
結合型薬物→増加すると延長(アルブミンと結合していると薬理効果はないが、代謝・排泄されなくなる)
脂溶性薬物では、脂肪の増加に伴い(分布できる容積が増加するので)半減期が延長します。

高齢者では、肝機能・腎機能の低下などにより生物学的半減期が延長するというイメージを持ちましょう。



2)臓器移植の既往がある患者が歯肉肥大を訴えた。
  原因として最も考えられるのはどれか。1つ選べ。(薬理学)

a べラパミル
b フェニトイン
c ニフェジピン
d シクロスポリン
e テトラサイクリン


解答:d

解説:
薬理学より、薬物の副作用、特に歯肉増殖を副作用に持つ薬剤についての出題です。

~歯肉増殖を引き起こす薬物~

シクロスポリン:免疫抑制剤。臓器移植の際などに用いる。
ニフェジピン・べラパミル:カルシウム拮抗薬。高血圧の際に用いる。
フェニトイン:抗てんかん薬。



3)白金化合物はどれか。1つ選べ。(薬理学)

a シスプラチン
b セツキシマブ
c ブレオマイシン 
d シクロフォスファミド
e 5-フルオロウラシル 


解答:a

解説:口腔外科学から、抗悪性腫瘍薬に関する出題です。

~抗悪性腫瘍薬~

癌の化学療法の術前の口腔管理の目的:感染源除去、口内炎の抑制

代謝拮抗薬
・メトトレキサート(葉酸拮抗)
・5-フルオロウラシル(5-FU)
・テガフール(5-フルオロウラシルのプロドラッグ)
・6-MP

アルキル化薬 
・シクロホスファミド :出血性膀胱炎

抗がん性抗生物質

・ブレオマイシン(副作用:肺線維症)
・マイトマイシンC
・アクチノマイシンD

白金製剤

・シスプラチン(副作用:腎障害)

植物アルカロイド(微小管合成阻害薬・トポイソメラーゼ阻害薬)
・微小管合成阻害薬:ビンクリスチン、パクリタキセル
・トポイソメラーゼ阻害薬:エトポシド、イリノテカン

分子標的薬
・イマニチブ
・トラスツズマブ
・セツキシマブ


近年国家試験の出題数が増加している分野でもあります。
確実な理解が要求されます。



4) リドカイン塩酸塩で正しいのはどれか。1つ選べ。(薬理学)

a イオン型が細胞膜を通過する。
b 強い末梢血管収縮作用を持つ。
c イオン型がNa+チャネルを阻害する。
d 血漿の偽コリンエステラーゼによって代謝される。
e 血管収縮薬を添加しない場合の基準最高用量は500mgである。


解答:c

解説:
薬理学から局所麻酔薬(リドカイン)についての出題です。
局所麻酔薬に関しては110回・109回歯科医師国家試験でも出題されています。

~リドカイン塩酸塩~

・アミド型に分類される(代謝は肝臓のシトクロムP-450)
・心室性不整脈の治療に用いられる
・血管収縮作用は弱い(なのでアドレナリンを添加する必要がある)
・基準最高用量はリドカイン単味(血管収縮薬を添加しない)では200mg、アドレナリン添加の場合は500mg

リドカイン塩酸塩の作用機序について。以下の流れで作用します。

1)イオン型と非イオン型に分かれているもののうち、非イオン型が細胞膜を通過
2)細胞膜内でまたイオン型と非イオン型に分かれる
3)そのうちのイオン型がNa+チャネルを阻害する

局所麻酔薬についてはこのメールマガジンでも第34回 第1問で出題しています。あわせて参照してください。



5)βラクタマーゼにより阻害されるのはどれか。2つ選べ。(薬理学)

a セファクロル
b オフロキサシン
c アモキシシリン
d ゲンタマイシン
e クロラムフェニコール


解答:a,c


解説:
薬理学より、抗菌薬についての出題です。
この話は大学・学年問わず嫌というほど出てくるところです。
実は直前丸暗記…という低学年の学生さんも多いのでは?この場で内容を完ぺきに抑えてしまいましょう。

さて、今回の話ですが、
「βラクタマーゼ」とは?
「βラクタム環を阻害する酵素」のことです。

つまり、今回の問題で問うているのは「β-ラクタム系はどれか」、
つまり「ペニシリン系・セフェム系はどれか?」ということです。
(カルバペネム系も該当しますが)


~抗菌薬~

β-ラクタム系:
(ペニシリン系、セフェム系、カルバペネム系)
ペニシリン系(ペニシリン、サワシリンなど)、セフェム系(セファクロルなど)

カルバペネム系

細胞壁合成阻害、アナフィラキシーショック、腎排泄

マクロライド系(ジョサマイシン、エリスロマイシンなど):
リボソーム阻害(50S)、比較的安全、肝排泄

テトラサイクリン系(テトラサイクリン、ミノサイクリンなど):
リボソーム阻害(30S)、広域スペクトル、肝排泄、LDDS、歯牙の着色、口内炎

アミノグリコシド系(ストレプトマイシン、カナマイシンなど):
リボソーム阻害(30S)・タンパク合成阻害、腎排泄、内耳性難聴

クロラムフェニコール:
リボソーム阻害(50S) ・タンパク合成阻害、肝排泄、
再生不良性貧血、Gray症候群

ニューキノロン系(オフロキサシンなど):
DNAジャイレース阻害・核酸合成阻害、
肝腎排泄、光線過敏症、一部NSAIDsで痙攣

リファンピシン:
RNAポリメラーゼ阻害、抗結核薬

リンコマイシン系:

肝排泄



6)アンジオテンシンIをアンジオテンシンIIに変換する酵素を阻害するのはどれか。1つ選べ。(薬理学)

a フロセミド
b ロサルタン
c ニフェジピン
d カプトプリル
e プロプラノロール


解答:d

解説:
薬理学より、降圧薬についての出題です。
色々な作用機序があるので少し大変ですが、
ひとつひとつ押さえればそれほど怖くはないところです。

~降圧薬~

ACE阻害薬:カプトプリル(副作用は空咳)

α遮断薬:プラゾシンなど

β遮断薬:アテノロール、プロプラノロールなど

ループ利尿薬:フロセミド

Ca拮抗薬:ニフェジピン、ニカルジピン、ジルチアゼム、べラパミルなど

アンジオテンシンII受容体阻害薬:ロサルタンなど



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