プロフィール
Author:かず 広告
最新記事
カテゴリ
アクセスランキング
楽天お勧め
最新コメント
google+1
|
不明熱の鑑別診断
今回は歯科領域とも関係がある疾患 ![]() http://mkc-kyoto.com/Corner_symptom/SY_41fumeinetsu.html から https://medu4.com/108H37 https://medu4.com/108H38 より 108H37-38 69歳の女性。発熱を主訴に来院した。 現病歴:2週前から38℃台の発熱が出現し、非ステロイド性抗炎症薬を内服し、解熱と発熱とを繰り返していた。 その後、徐々に食欲が減退し、最近1週間は発熱時は39℃を超えるようになった。 かかりつけ医で胸部エックス線撮影と尿検査とを行い、異常を指摘されなかった。 受診前日に2回軟便があった。咽頭痛、咳、痰および排尿痛はない。 既往歴:高血圧症で治療中。 生活歴:海外渡航歴とペット飼育歴とはない。 家族歴:特記すべきことはない。 現症:意識は清明。体温38.4℃。脈拍96/分、整。血圧160/66mmHg。呼吸数20/分。SpO296%(room air)。 甲状腺腫と頸部リンパ節とを触知しない。項部硬直を認めない。 心尖部にIII/VIの汎〈全〉収縮期雑音を認める。呼吸音に異常を認めない。 腹部は平坦、軟で、圧痛を認めない。脊椎棘突起の叩打痛を認めない。 肋骨脊柱角に叩打痛を認めない。四肢に浮腫を認めない。 経胸壁心エコー検査では僧帽弁の逆流と僧帽弁の疣贅とを認めた。 108H37 診断に有用な検査はどれか。 a 便培養 b 血液培養 c 抗核抗体測定 d 胸部エックス線再検 e 上部消化管内視鏡検査 108H38 この患者に認められる可能性のある身体所見はどれか。 a 扁桃の白苔 b 下肢静脈瘤 c Kernig徴候 d 血圧の左右差 e 指先の有痛性紅斑 解答:MOREへ スポンサーリンク 69歳の女性。発熱を主訴に来院した。 現病歴:2週前から38℃台の発熱が出現し、非ステロイド性抗炎症薬を内服し、解熱と発熱とを繰り返していた。 その後、徐々に食欲が減退し、最近1週間は発熱時は39℃を超えるようになった。 かかりつけ医で胸部エックス線撮影と尿検査とを行い、異常を指摘されなかった。 受診前日に2回軟便があった。咽頭痛、咳、痰および排尿痛はない。 既往歴:高血圧症で治療中。 生活歴:海外渡航歴とペット飼育歴とはない。 家族歴:特記すべきことはない。 現症:意識は清明。体温38.4℃。脈拍96/分、整。血圧160/66mmHg。呼吸数20/分。SpO296%(room air)。 甲状腺腫と頸部リンパ節とを触知しない。項部硬直を認めない。 心尖部にIII/VIの汎〈全〉収縮期雑音を認める。呼吸音に異常を認めない。 腹部は平坦、軟で、圧痛を認めない。脊椎棘突起の叩打痛を認めない。 肋骨脊柱角に叩打痛を認めない。四肢に浮腫を認めない。 経胸壁心エコー検査では僧帽弁の逆流と僧帽弁の疣贅とを認めた。 108H37 診断に有用な検査はどれか。 a 便培養 b 血液培養 c 抗核抗体測定 d 胸部エックス線再検 e 上部消化管内視鏡検査 正解 b a 軟便についての記載はダミーであろう。腸炎ではない。 b 正しい。IEでは抗菌薬投与前に必ず血液培養検体を2セット以上採取すべき。 c 抗核抗体測定は免疫疾患を疑った場合に行う。 d 胸部エックス線を再検する意味はない。 e 上部消化管の疾患に行う。 解説:日経メディカル 1日1問医師国試 から改編 2週間前から38℃台の発熱が続いている69歳の女性です。 既往歴に高血圧症がありますが、 「特に弁膜症の既往のない高齢女性における新規発症の心雑音」という解釈になります。 本例では、Duke診断基準で有名な「感染性心内膜炎」の可能性を考え、 経食道エコー(本問では経胸壁エコーで既に疣贅を認めています) と頻回の血液培養とを実施する流れとなります。 ![]() https://medick.biz/category/select/pid/91069 感染性心内膜炎は、医師国家試験では比較的容易に回答にたどり着けますが、 臨床現場では時に見逃され、なかなか診断にたどり着けないことがあるという、不思議な疾患です。 なお、現病歴に提示されたような「解熱と発熱を繰り返す」という訴えは、実臨床ではよく耳にします。 本来発熱があって然りという状況で、原因が分からないままに対症療法で解熱薬を処方すると、 薬効が切れる頃にまた発熱するという現象が起こるからです。 不要な解熱薬投与だったという点においても、本問は現場のリアリティを反映した良問のように思えます。 ![]() http://fhugim.com/?p=2909 から 108H38 この患者に認められる可能性のある身体所見はどれか。 a 扁桃の白苔 b 下肢静脈瘤 c Kernig徴候 d 血圧の左右差 e 指先の有痛性紅斑 正解 e 108H38の解説 a 扁桃の白苔はA群β溶連菌や伝染性単核球症、アデノウイルス感染による扁桃炎にてみる。 b 下肢静脈瘤は深部静脈血栓〈DVT〉などでみられる。 c Kernig徴候は髄膜刺激症状であり、髄膜炎にてみられる。 d 血圧の左右差は高安動脈炎〈大動脈炎症候群〉や大動脈解離にてみられる。 e 正しい。指先の有痛性紅斑をOsler結節と呼ぶ。IEに特徴的な症候である。 ![]() http://www.twmu.ac.jp/PCC/medical/resident/foreign-training-2.html 関係する歯科系問題: 亜急性心内膜炎の原因菌 (NBDE Part 1)口腔外科特集6:内科系抜歯後などによく起こる心臓疾患全身兆候の把握:貧血ほか |
アクセス数
検索フォーム
知りたい疾患や用語に関連するブログ記事を探すのに使ってください
人気記事
本ブログ内でよく読まれている記事
カレンダー
月別アーカイブ(タブ)
各年のアーカイブ全体はLISTをクリック下さい。
LISTを閉じる際は、SELECTをクリック下さい。
リンク
医歯学などの勉強に有用なサイトを随時増やしていきます。
リンクサイトでアクセス出来ないものあれば、メールフォームで遠慮なく教えて下さい。
ブログランキングなど
ブロとも申請フォーム
メールフォーム
|