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Author:かず
某総合病院で日々、臨床で忙しい医師カズです。
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保存修復・歯内療法:108回歯科国試から

endodontics3.jpg 
http://www.smaltoclinic.com/cyprus-endodontics.html

1)108A-55 
急性歯髄炎と急性根尖性歯周炎を鑑別できるのはどれか。2つ選べ。

a 温度診
b 麻酔診
c 歯髄電気診
d 自発痛の有無
e 打診痛の有無


2)108A-72 
齲窩が形成されていない咬合面齲蝕の検出法で感度が最も高いのはどれか。
1 つ選べ。

a 視 診
b レーザー蛍光法
c 視診と探針の使用
d 視診と拡大鏡の使用
e 視診と咬翼法エックス線写真の使用


3)108A-82 
疾患と検査法の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。

a 咬 耗          打 診
b 歯髄死         インピーダンス測定検査
c 酸蝕症          視 診
d 隣接面齲蝕      透照診
e くさび状欠損      QLF 法


4)108A-56 
暫間的間接覆髄法の主な目的はどれか。2つ選べ。

a 露髄部の閉鎖
b 歯髄の乾性壊死
c 修復象牙質の形成
d 髄床底穿孔部の閉鎖
e 齲蝕象牙質の再石灰化


5)108A-94 
歯髄疾患の待機的診断法として用いることができるのはどれか。2つ選べ。

a 歯髄鎮静法
b 失活断髄法
c 生活断髄法
d 直接抜髄法
e 暫間的間接覆髄法


6)108C-70 
乳臼歯に対して行う水酸化カルシウム製剤使用の
生活歯髄切断法の術式に含まれるのはどれか。
すべて選べ。

a 天蓋の一塊除去
b 電気メスによる歯髄切断
c 超音波を使用した髄腔洗浄
d 水酸化カルシウム糊剤による髄床底の被覆
e 酸化亜鉛ユージノールセメントによる裏層



7)108C-93 
審美修復を行う際に用いる器具の写真(別冊No. 19)を別に示す。

108C93.png

この器具を用いる操作の留意点で正しいのはどれか。1つ選べ。

a 短時間で行う。
b 無影灯下で行う。
c 歯面を乾燥させて行う。
d ラバーダム装着下で行う。
e 臼歯部修復では省略できる。


8)108A-38 
コンポジットレジンのフィラー充填率増加によって大きくなるのはどれか。
1 つ選べ。

a 弾性係数
b 硬化深度
c クリープ
d 重合収縮率
e 熱膨張係数

9)108A-84 
骨伝導能を有する生体材料はどれか。2つ選べ。

a ポリ乳酸
b アルミナ
c ステンレス鋼
d b-リン酸三カルシウム
e ハイドロキシアパタイト


10)108C-125

加工法がCAD/CAM に限定される歯科用修復材料はどれか。1つ選べ。

a Ti 合金
b ポーセレン
c ジルコニア
d Co-Cr 合金
e コンポジットレジン


解答:MOREへ

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解答

1)108A-55 
急性歯髄炎と急性根尖性歯周炎を鑑別できるのはどれか。2つ選べ。

a 温度診
b 麻酔診
c 歯髄電気診
d 自発痛の有無
e 打診痛の有無

解答 AC

以下:http://blogs.yahoo.co.jp/fukusyuumondai/24912969.html より

歯内療法とは…
 
歯の硬組織疾患から継発しておこる、歯髄および根尖性歯周疾患を
対象として、その予防と治療を行うものである。
 ・歯髄や根尖周囲の病的状態を治癒させる処置。
 ・歯髄疾患、根尖性歯周組織疾患の治療。

<歯髄疾患の分類>
歯髄充血
急性単純性歯髄炎
急性化膿性歯髄炎
慢性潰瘍性歯髄炎
慢性増殖性歯髄炎
歯髄壊死・歯髄壊疽
歯髄変性

<根尖性歯周組織炎急性根尖性歯周炎>
急性単純性根尖性歯周炎
急性化膿性根尖性歯周炎
慢性根尖性歯周炎
慢性化膿性根尖性歯周炎
歯根肉芽腫
歯根嚢胞


分類の種類 ・・・ 一部性 全部性急性 慢性閉鎖性 開放性回復性 非回復性
          (これらの語句を歯髄炎とかの頭につけて表す)


☆歯髄炎の診断と症状(他覚症状 自覚症状について)*キーワード
     定位が悪い
     関連通をみることが少なくない
     歯髄の生死の判定が重要  → 死んでると根尖性歯周炎に移行していると思われる

☆歯髄炎
 
★歯髄充血歯髄炎の前駆症状
     自発痛はなし
     冷刺激、甘味・酸味で一過性の誘発痛

        ↓

★急性単純性歯髄炎  (一部性 全部性)窩洞の象牙質は残存
     歯髄に細菌感染なし
     鋭い自発痛あり、しかし多くは限局性・間歇性
     冷刺激・温熱刺激、甘味・酸味で鋭い誘発痛が起こる

         ↓

★急性化膿性歯髄炎
     歯髄に細菌感染あり
     温熱刺激で痛みが誘発される
     自発痛が激しい
     冷刺激によって沈静される

        ↓

★慢性潰瘍性歯髄炎
    急性化膿性歯髄炎の軟化象牙質の被覆がとれ
     口腔内と交通し膿汁が排出され内圧が低下し痛みは消退。
      しかし、露出歯髄面に潰瘍形成。
     自発痛はないが食片圧入で一過性の鈍痛


★慢性増殖性歯髄炎
     若年者で歯髄の抵抗力が大きい場合、損傷歯髄の治癒機転が
          働いて肉芽組織がウ窩に盛り上がりキノコ状の外観を呈する。
  自発痛なし、歯肉息肉ともいわれる。


☆根尖性歯周組織炎
     根尖孔を介しての歯髄からの細菌感染による根尖周囲組織の炎症
         (細菌的原因、化学的原因、物理的原因による)
        
  ★急性根尖性歯周炎
     歯根膜から歯槽骨の炎症へ拡延したもの歯髄炎に比較して
     歯の挺出感に特徴があり、炎症の局在が感知されやすい。

      急性単純性根尖性歯周炎
        主に物理・化学的変化による。根尖周囲組織に充血・および
        ショウ液性浸潤をともなう炎症性変化。

      急性化膿性根尖性歯周炎
       通常細菌感染により発症。
根尖周囲組織の歯槽骨内に炎症が拡延し、根尖膿瘍・歯槽膿瘍を形成する。
           <進展時期により>
          歯根膜期、骨内期、骨膜下期、粘膜下期にわけられる。
           ・瘻孔(外歯瘻、内歯瘻)

  ★慢性根尖性歯周炎
       急性化膿性根尖性歯周炎の根管が開放された場合、または
       根尖膿瘍の切開によって急性症状が消退し慢性化したもの。

         ・慢性化膿性根尖性歯周炎化膿性炎症の病変部から外部に排膿路として
          瘻孔のあるもの(有瘻性)と 排膿路のないもの(無瘻性)とがある。

          歯根肉芽腫   肉芽組織歯根嚢胞    コレステリン結晶



(過去問)

急性化膿性歯髄炎で正しいのはどれか
○温熱刺激により激痛が生じる→ 典型的な特徴
×顔面に腫脹が生じる   → 歯髄内に限局した炎症であるから
                    顔面の腫脹は起こらない               

×エックス線写真で根尖病巣を認める → 同じく歯髄腔内に病変が限局している
○歯髄に近接したウ蝕がある      → もしくは歯髄にウ蝕が接し感染を起こしている

急性化膿性歯髄炎で誤っているのはどれか
○温度診での過敏反応  →典型的な特徴
○持続性の激痛   →上に同じ
×根尖周囲の膿瘍     →上の問題に同じ
×根管からの腐敗臭   →歯髄で炎症が起きている状態なので、
                  腐敗(=歯髄死)の状態ではない
                 
正しい組み合わせはどれか

×歯髄充血        打診痛がある   → 根尖性歯周炎の特徴である
○急性化膿性歯髄炎    自発痛がある   → ○
○急性単純性歯髄炎    冷水痛がある   → ○
×慢性増殖性歯髄炎    拍動痛がある   → 自発痛はない


根尖性歯周炎で頻度の高い症状はどれか
×冷水痛    → 歯髄炎の症状
○打診痛    → 根尖に病変がある為、打診痛が出る
○咬合痛    → 咬合によっても根尖へ圧がかかり症状がでる
×温熱痛    → 歯髄炎の症状

歯根囊胞について正しいのはどれか。
×生活歯に生じる → 根尖性歯周炎のなれの果てなので当然、失活歯(歯髄が死んでる歯)です。
×内部は充実性である → 液状成分が入ってます、下にあるコレステリン結晶も..
○慢性に経過する   → その通りです、慢性化のドンづまりです
○コレステリン結晶を含む → キーワードです


2)108A-72 
齲窩が形成されていない咬合面齲蝕の検出法で感度が最も高いのはどれか。
1 つ選べ。

a 視 診
b レーザー蛍光法
c 視診と探針の使用
d 視診と拡大鏡の使用
e 視診と咬翼法エックス線写真の使用

解答B


3)108A-82 
疾患と検査法の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。

× a 咬 耗           打 診
× b 歯髄死         インピーダンス測定検査:う蝕の進行度を調べるもの
○ c 酸蝕症          視 診
○ d 隣接面齲蝕      透照診
× e くさび状欠損      QLF 法:外観からは分かりにくい初期う蝕を調べるもの

解答 CD


インピーダンス測定検査

 インピーダンスとは電気抵抗値のことです。

 カリエスメーターなどを使って、歯の電気抵抗値を調べることで、う蝕の進行度を診査します。

 単位はΩ(オーム)となっています。

 
電気抵抗値によって、以下のように、う蝕の進行度を見極めることができます

 600kΩ以上 → C0

 250~600kΩ → C1

 250kΩ → C2

15kΩ → 露髄


虫歯(う蝕)の進行度合いによる分類20130824n.jpg 

虫歯(う蝕)の進行度合いによる分類
http://www.midorigaoka-dc.com/article/14908345.html


 QLF法

「初期う蝕画像診断システム」で外観では分かりにくい「初期う蝕」を画像として定量的、
かつ短時間で診断するシステムです。以下に方法と結果を示します。

shi019_017_01.jpg 
http://www.oralstudio.net/stepup/shikadasu/shi019_017.php


4)108A-56 
暫間的間接覆髄法の主な目的はどれか。2つ選べ。

a 露髄部の閉鎖
b 歯髄の乾性壊死
c 修復象牙質の形成
d 髄床底穿孔部の閉鎖
e 齲蝕象牙質の再石灰化

解答 CE

暫間的間接覆髄法 (Oral Studio から)

軟化象牙質を完全に除去すると露髄が予想される場合に、
軟化象牙質の一層を意識的に窩底に残し、
その上に覆髄剤を貼付して窩底の軟化象牙質の再石灰化と第二象牙質の形成を期待する方法

生活歯髄を保存する方法であるが、処置が2回にわたり、
観察のために長期間暫間充填のままであることから乳歯ではあまり応用されない。

■適応症:
齲蝕が深く、軟化象牙質を除去することにより露髄すると考えられる症例で、症状がないもの
基本的には歯根未完成歯(主に幼若永久歯)に対して用いる。
定期的経過観察が可能な場合。
健康歯髄、慢性閉鎖(単純)性歯髄炎

■術式:初回
1.局所麻酔+ラバーダム防湿
2.う窩の開拡と軟象の可及的除去(露髄させないで、窩底の軟象を一層残す)
3.窩洞(特に露髄部)の清掃、消毒(次亜塩素酸ナトリウムと過酸化水素水の交互洗浄)
4.覆髄剤の貼付(水酸化カルシウム製剤、ユージノールセメント)
5.修復

■術式:2回目以降(約3か月ごと、軟象が完全に除去できるまで)
1.エックス線写真による診査(二次象牙質の新生の確認)
2.局所麻酔とラバーダム防湿
3.暫間充填剤の除去と軟象の可及的除去(露髄させないで、窩底の軟象を一層残す)
4.清掃、消毒(次亜塩素酸ナトリウムと過酸化水素水の交互洗浄)
5.覆髄剤の貼付(水酸化カルシウム製剤、ユージノールセメント)
6.修復

■最終段階(軟象が完全に除去できた時)
同様な方法で、局所麻酔、ラバーダム防湿後、
前回までの暫間充填剤と軟象の完全な除去を行い、
最終充填もしくは鋳造修復を行う

■留意点:
定期的な予後観察(エックス線写真による検査も含む)が必要
→不快症状の有無、二次象牙質形成の確認
経過観察中に不快事項が生じた場合は、歯髄処置へ移行


5)108A-94 

歯髄疾患の待機的診断法として用いることができるのはどれか。2つ選べ。

a 歯髄鎮静法
b 失活断髄法
c 生活断髄法
d 直接抜髄法
e 暫間的間接覆髄法

解答 AE


6)108C-70 

乳臼歯に対して行う水酸化カルシウム製剤使用の
生活歯髄切断法の術式に含まれるのはどれか。
すべて選べ。

a 天蓋の一塊除去
b 電気メスによる歯髄切断
c 超音波を使用した髄腔洗浄
d 水酸化カルシウム糊剤による髄床底の被覆
e 酸化亜鉛ユージノールセメントによる裏層

解答 C



7)108C-93 

審美修復を行う際に用いる器具の写真(別冊No. 19)を別に示す。

108C93.png 


この器具を用いる操作の留意点で正しいのはどれか。1つ選べ。

a 短時間で行う。
b 無影灯下で行う。
c 歯面を乾燥させて行う。
d ラバーダム装着下で行う。
e 臼歯部修復では省略できる。

解答 A

ダイレクトボンディング用の光重合型審美修復用コンポジットレジン でしょうか?

パレットに色合わせした数種類のシェ-ドのペーストをだして、
患者さん個人個人に合わせて、組み合わせを調整し、積層築盛していきます。
築盛後は、光照射・重合します。
ということで、この重合時にspeedyに行う必要があるからでしょうか。


8)108A-38 

コンポジットレジンのフィラー充填率増加によって大きくなるのはどれか。
1 つ選べ。

a 弾性係数
b 硬化深度
c クリープ
d 重合収縮率
e 熱膨張係数

解答 A


9)108A-84 
骨伝導能を有する生体材料はどれか。2つ選べ。

a ポリ乳酸
b アルミナ
c ステンレス鋼
d b-リン酸三カルシウム
e ハイドロキシアパタイト


解答 DE

この問題は保存修復関係だと思ったら、口腔外科領域または、生体材料関係でした。
問題抽出の後、気付いたので そのまま載せちゃいます。

骨伝導能 (Osteoconduction)

骨組織の部位に沿って骨組織を増加させる能力”で、
骨を失った部位の母床骨の中に存在する骨を創る細胞(骨芽細胞)を活性化して、
骨形成を促す能力を示します。

osteoconduction.png 
人工的な網目組織の中に骨が入り込んで、
自分の骨組織と一体化するというと分かりやすいでしょうか。
http://www.bio-lu.com/wordpress/osteoconduction


骨誘導能 (osteoinduction)

骨組織の部位以外に骨を形成することができる能力”で、
骨を失った部位の周囲から骨芽細胞を誘導して骨形成を促す能力を示します。

骨誘導の強さ
自家骨 auto-bone graft > 他家骨 (他人の骨) allograft> 異種骨 (動物)xenograft

自己の血管柄付き骨移植 vascularized bone graft (living bone graft)であれば、
そのまま移植床と癒合してしまう。

腫瘍摘出などで生じた大きな下顎骨欠損などには有効な治療法。

fibula3.jpg 
http://www.microsurgeon.org/fibulaflap




三燐酸カルシウム、ハイドロキシアパタイト/硫酸カルシウム

人工的に合成された代用骨です。
骨伝導能は認められているが、骨誘導能は期待できない。
安全性については問題ありませんが、実際の臨床成績に関しては、
他の代替骨と比較して有効とされていません。

http://www.ai-dental-2000.com/safety/ から引用改編)

10)108C-125
加工法がCAD/CAM に限定される歯科用修復材料はどれか。1つ選べ。

a Ti 合金
b ポーセレン
c ジルコニア
d Co-Cr 合金
e コンポジットレジン

解答 C



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2015/09/09 01:11 保存・歯内 TB(-) CM(0)
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