「症状から病名」新人工知能 医師国家試験、合格レベル目標 慶応・静岡大が開発 朝日新聞 2015年9月17日 (木)配信
http://althouse.biz/artificial-intelligence/慶応大と静岡大のグループが16日、
症状や検査データから病名を判定する人工知能プログラムを開発したと発表した。
医師国家試験の合格ラインを目指すという。
将来は医師の診療支援システム開発などにつなげたい考えだ。
患者の情報をもとに最新の情報にアクセスして診断を補助するシステムがあれば
医師の見落としを防げる可能性がある。
その第一歩として、医師国家試験問題を解く試作品を開発した。
挑戦するのは
医師国家試験のうちの「臨床実地問題」 。
患者の病歴や症状などから病名を類推する5択式の問題で、
正解が複数のこともある。
患者の訴えを聞いて判断する現実の診断に近い。
今のところ
過去に出された27問に対する正答率が42.6%。
医師国家試験に合格するには6割以上が必要だ。
プログラムには現在、475の病名と、899の症状から病名を判定するルールが組み込まれている。
問題文が入力されると、読み込んで言語解析を行い、
血圧や体温などの数値や腹痛などの症状を表す単語を抽出して整理し、
ルールにあてはめて回答を選択する。病名や症状を増やせば正答率は上がるという。
グループの榊原康文慶応大学理工学部教授(生命情報学)は「2、3年で達成できるのではないか」と話す。
なかなか、面白い試みです。
症候から見た疾患の発現率、
各治療法の根拠となる最新EBMなど、
いろいろなバイアスも考慮しなければなりません。
各専門医試験のレベルまで到達できないと、
臨床的には使い物にならないでしょうね。
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