スポンサーリンク 帝王切開後の強直性間代性けいれん:106医D60 - 医療関係資格試験マニア
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https://www.merckmanuals.com/en-ca/professional/gynecology-and-obstetrics/abnormalities-of-pregnancy/preeclampsia-and-eclampsia


106D60
38歳の初妊婦。妊娠36週。頭痛を主訴に来院した。
妊娠34週までは特に異常を指摘されていなかった。
1週前に軽い頭痛を自覚し、自宅で様子をみていたが
次第に増強してきたため受診した。
血圧160/110mmHg。全身に浮腫を認める。尿蛋白2+。
胎児心拍数陣痛図で胎児機能不全と診断し、
緊急帝王切開で2,600gの女児を娩出した。
術後8時間を経過した時点で、
褥婦が強直性間代性けいれんをきたした。
治療薬の有効成分はどれか。


a Na
b K
c Cl
d Ca
e P
f Mg
g Cu
h Fe
i Zn



解答:MOREへ

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解答

38歳の初妊婦。妊娠36週。頭痛を主訴に来院した。
妊娠34週までは特に異常を指摘されていなかった。
1週前に軽い頭痛を自覚し、自宅で様子をみていたが
次第に増強してきたため受診した。
血圧160/110mmHg。全身に浮腫を認める。尿蛋白2+。
胎児心拍数陣痛図で胎児機能不全と診断し、
緊急帝王切開で2,600gの女児を娩出した。
術後8時間を経過した時点で、
褥婦が強直性間代性けいれんをきたした。
治療薬の有効成分はどれか。


a Na
b K
c Cl
d Ca
e P
f Mg
g Cu
h Fe
i Zn


解答: f

106D60の解説

妊娠36週であり、頭痛を自覚している38歳初妊婦である。
血圧160/110mmHg、尿蛋白2+、全身の浮腫と
妊娠高血圧症候群の診断基準を満たしている。
妊娠経過に異常はなかったが、緊急帝王切開後に
強直性間代性けいれんをきたしており子癇を呈している。

a~e・g~i 子癇に対応できる治療薬の成分に含まれていない。
L type型設問の意味をなさない選択肢群である。

f 正しい。子癇には硫酸マグネシウムが有効である。


以下はWikipediaから

子癇(Eclampsia)とは
周産期に妊婦または褥婦が異常な高血圧と共に
痙攣または意識喪失、視野障害を起こした状態である。
分娩前にも分娩中にも産褥期にも起こりうる

子癇の本質は
高血圧にともなう脳組織の循環障害と機能障害であり、
非妊娠個体においても痙攣や意識障害などの中枢神経症状として
発症する高血圧脳症(高血圧クリーゼ)の類縁疾患である。

妊娠に伴って発症した高血圧疾患を妊娠高血圧症候群といい、
単に高血圧を伴う場合(妊娠高血圧)と、
高血圧蛋白尿が合併した状態(妊娠高血圧腎症)に分類されるが、
子癇発生のリスクは妊娠高血圧腎症の方が高い。

病因

妊娠高血圧腎症に伴う高血圧と末梢循環機能障害の結果として、
脳の循環血流量の変化を介した血流自動調節能の障害がおこり、
局所的な浮腫による機能障害を原因として痙攣や意識障害、視野障害が起こる 
と考えられている。

なお、
同様の機序として肝臓の動脈が攣縮した場合がHELLP症候群であると考えられている。
症状だけからは、妊娠中に発生した脳卒中との区別は難しいことがある。

妊娠高血圧腎症は妊娠初期から中期にかけての期間、
血管内皮増殖因子や胎盤増殖因子に対する抑制因子の存在により胎盤形成過程に障害がおこることが
主要病因とされており、その他、母体の高血圧性素因やインスリン感受性の異常なども
病態形成に重要な役割を果たすとされている。
それらの原因により母体全身の血管内皮細胞の機能が障害され、
プロスタサイクリンやNO産生障害、アンギオテンシンIIへの感受性亢進、などの結果
末梢血管が収縮し、弾力が低下して高血圧を生じる。
また、血液凝固線溶系異常なども起こり、DICを起こしやすい状態となる。

ほかのリスク因子として
初産、妊娠高血圧腎症の既往、多胎、高齢(35歳以上)・若年(18歳以下)などがある。


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