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歯科医師国家試験 臨床問題を熱く語るブログ 
第108回国試の分析&感想【Bー52】 (2015年02月22日 配信)
からの記事をほぼ引用したものです。


108B-52
59 歳の女性。
下顎義歯の不適合による咀嚼困難を主訴として来院した。
使用中の義歯は5 年前に製作し、
1 か月前から義歯床下に食渣が入りやすくなったという。
診査の結果、フレームワークの適合に問題はないが
人工歯部を手指で押すと義歯床の沈下が確認された。
初診時の口腔内写真(別冊No. 51A)
と治療中の写真(別冊No. 51B)を別に示す。

108b52歯科 

この治療手技で正しいのはどれか。1 つ選べ。

a 患者に咬合させて完全硬化させる。
b 患者に咬合させて硬化前に取り出す。
c 術者が人工歯部を加圧して完全硬化させる。
d 術者が人工歯部を加圧して硬化前に取り出す。
e 術者がレストを定位に保持して完全硬化させる。
f  術者がレストを定位に保持して硬化前に取り出す。



初学者にもよいテキストのようです。




解説:MOREへ



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解答

108B-52
59 歳の女性。
下顎義歯の不適合による咀嚼困難を主訴として来院した。
使用中の義歯は5 年前に製作し、
1 か月前から義歯床下に食渣が入りやすくなったという。
診査の結果、フレームワークの適合に問題はないが
人工歯部を手指で押すと義歯床の沈下が確認された。
初診時の口腔内写真(別冊No. 51A)
と治療中の写真(別冊No. 51B)を別に示す。

108b52歯科 



この治療手技で正しいのはどれか。1 つ選べ。

a 患者に咬合させて完全硬化させる。
b 患者に咬合させて硬化前に取り出す。
c 術者が人工歯部を加圧して完全硬化させる。
d 術者が人工歯部を加圧して硬化前に取り出す。
e 術者がレストを定位に保持して完全硬化させる。
f 術者がレストを定位に保持して硬化前に取り出す。



義歯の問題は臨床とのズレがある場合が多いので、
臨床実習とのギャップに少し注意
する必要があります。

特に第109回国試を受験予定の現5年生(新6年生)の方は注意してくださいね。


【基本的な事項の確認】
①術者がやっていることは直接法リラインだということはすぐにわかると思います。

②実際の臨床ではこれを「リベース」と呼びます。

が!!、
国試の世界では「リベース」と「リライン」を区別して表現します。ここは注意が必要です。

今回取り上げている第108回Bー52は国試的には「直接法リライン」と呼びます。
臨床実習ではリベースと呼ぶ先生もいるかもしれませんが、国試での表現は違います。



【思考過程の確認&解説】

第108回Bー52は昨年出題された第107回Dー43と似ています


107D-43

即時重合レジンを用いて行う処置の写真(別冊No. 43)を別に示す。
口腔内で完全硬化までこの状態で静置するのはどれか。すべて選べ。

a ア
b イ
c ウ
d エ
e オ

107b3-1.jpg 

107d43歯科


過去問研究はやっぱり重要だということです。

ブログでは昨年の5月に取り上げています。
http://ameblo.jp/dentalkokushi/entry-11860093211.html

②さて、画像を見ますと即時重合レジン(現実の臨床ではリベース材と呼びます)を義歯内面に盛り上げていますが、
義歯内面を見ると、近くにクラスプがあります。
即時重合レジンがクラスプと歯の間のアンダーカットに入り込んでしまうおそれがあるわけです。

③このようなシチュエーションでは即時重合レジン(リベース材)を完全硬化するまで放置してはいけません。
義歯を撤去することができなくなるからです。

したがって、問題文の選択肢はbかfに早々に絞り込むことができます

④さて、結論としては、国試的にはfが正解でしょう。

部分床義歯の口腔内での位置はレストとレストシートの位置を目安にするからです。
レストシートを形成してから精密印象をして、部分床義歯を製作するわけなので、
レストとレストシートがぴったり一致する場所に合わせていく・・・というわけです。
まあ当たり前といえば、当たり前かもしれないです。

⑤しかし、
実際の臨床ではクラスプやレストが変形していて、想定されていた位置に戻らないということもありえます。
そのような場合には「レストを定位に保持」(選択肢f)してはいけないこともあるわけです。
クラスプやレストが変形している場合には義歯から除去して交換します。
なので、選択肢bもシチュエーションによっては解答になる場合もありえます。

臨床実習の際にはシチュエーションに注意して見学した方がよいです。

これは模試の復習&過去問の勉強をする際にも重要です。
最近の国試ではケース・バイ・ケースで解答が変化する状況設定
が多いからです。

たとえば第108回ではインプラント周囲炎のように見えるけど、
実はmaliginantな疾患(扁平上皮癌)という問題が出題されていました(Bー10)。

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2015/09/19 18:54 全部床 TB(-) CM(0)
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