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歯科医師国家試験 臨床問題を熱く語るブログ
106D-28 という記事からの引用改編です。 (2013年12月11日 配信) 106D-28 65歳の男性。 下顎右側第一大臼歯部の歯肉の違和感を主訴として来院した。 2年前に近医で6(右下) の近心根を分割抜去したという。 歯周基本治療後に歯周外科治療を行うこととした。 初診時の口内写真別冊No. 28Aとエックス線写真別冊No.28Bとを別に示す。 フラップ手術とともに行うのはどれか。2つ選べ。 a 骨移植 b 根尖切除 c 歯槽骨切除 d 結合組織移植 e オドントプラスティー ![]() ![]() 解説:MOREへ スポンサーリンク 65歳の男性。 下顎右側第一大臼歯部の歯肉の違和感を主訴として来院した。 2年前に近医で6(右下) の近心根を分割抜去したという。 歯周基本治療後に歯周外科治療を行うこととした。 初診時の口内写真別冊No. 28Aとエックス線写真別冊No.28Bとを別に示す。 フラップ手術とともに行うのはどれか。2つ選べ。 a 骨移植 b 根尖切除 c 歯槽骨切除 d 結合組織移植 e オドントプラスティー ![]() ![]() 正解: a e <思考過程> エックス線写真を見ると、右下6の歯根面に「でっぱり」がある。 ↓ 歯根の「でっぱり」は歯石の可能性がある。 ↓ しかし、問題文にヘミセクションをしたという記述がある。 ↓ エックス線で見える「でっぱり」は歯石ではなく、歯質ではないか? ↓ 近心に、垂直性の骨吸収が認められる。 ↓ これをどうするか? 本番ではこのような発想で思考するのが正しい。 しかし、臨床経験がない場合には、難しいように思います。 この記事を読んで頂いている皆さんの中には、 「ヘミセクションをするときに、歯質はきれいに削除するものではないか?」 「歯質が残存することがあるのか?」 ***************** ヘミセクション ![]() 臼歯には複数の歯根があります。そのうちどれか1根のみが歯周病等により保存が不可能な場合、 そのままでは全ての歯根が歯周病に侵されてしまう前に、その1根のみ抜歯し、残りを保存する術式です。 残した歯根に歯を被せて咬めるようにします。 http://www.smile--dental.com/contents/p_dont_disconnect.html ******************* という疑問をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。 やればわかるのですが、 ヘミセクションはタービンで髄床底を分離して、抜歯操作に移るわけですが、実は結構難しいのです。 術者の感覚で髄床底を削っていくわけですから、斜めに倒したりすると、 分岐部付近の歯質が残る可能性があります。 ヘミセクション後に、エックス線で確認すれば、歯質が残存していることは把握できるはずですが、 確認不足の場合には、106D-28のような事態が生じます。 よって、選択肢eを選ぶことになります。 この問題は「2つ選べ」なので、もうひとつ選択しなければなりません。 垂直性骨吸収が認められますので、吸収されている部分をなんとかしなければなりません。 この症例の骨吸収量では、フラップを開いて丁寧にSRPをしても骨は戻りません。 したがって、この部分に骨を移植しなければならないと考えます。 よって、選択肢aを選ぶことになります。
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