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ANCA関連血管炎

糸球体腎炎関係の問題:頻度順

でも紹介したものに含まれる問題を1つ。


110B20

腎生検のPAS染色標本を別に示す。
この病理所見の原因となるのはどれか。


thumb_110B-20.jpg 


a 痛風腎
b 微小変化群
c ANCA関連血管炎
d 溶血性尿毒症症候群
e コレステロール塞栓症


解答:MOREへ

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解答


正解 c

解説

腎生検PAS染色標本:
有意な所見としては、腎小体の中に半月体の形成を認める。
したがって、半月体形成性の糸球体腎炎の鑑別を
考えれば良いということになります。


半月体形成性糸球体腎炎

・ANCA型
・免疫複合体型
・抗GBM抗体型



ANCA型には多発血管炎性肉芽腫症や顕微鏡多発血管炎が含まれる。

前者はPR3-ANCAが陽性、
後者はMPO-ANCAが陽性。

免疫複合型にはループス腎炎。

抗GBM抗体型には肺胞出血を伴うものにGoodPasture症候群が含まれます。



これらの背景知識を根拠に選択肢を見ていく。

<選択肢考察>

a 痛風腎
本疾患の病態の首座は尿細管間質であり、その部位の慢性炎症が主体。
したがって、腎小体には影響が小さいと考えて良いでしょう。


b 微小変化群
原発性ネフローゼ症候群に含まれる微小変化群は、
その名の通り、腎生検における光学顕微鏡所見においては、
異常所見を指摘しにくい: 異常所見なしというのが特徴的。

c ANCA関連血管炎
上述の通り。

d 溶血性尿毒症症候群
本症候群の首座は糸球体内皮。
その障害による微小血栓が特徴的です。
半月体は形成しません。

e コレステロール塞栓症
コレステロール塞栓では、大動脈内壁の粥状硬化巣の崩壊により針状コレステリン結晶、
あるいはフィブリン微小血栓が飛散して、
全身の末梢動脈(100�・300μmの細小動脈)が閉塞されて生じる病態。
したがって、コレステロール結晶は、弓状動脈、小葉間動脈、細動脈、
糸球体毛細血管のいずれにも詰まり得るのです。
動脈の内腔に針状の空隙を認めるのが画像上の特徴です。


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2018/12/20 22:35 腎・泌尿器 TB(-) CM(0)
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