スポンサーリンク 多発性硬化症〈MS〉と視神経脊髄炎〈NMO〉の鑑別:113医D11 - 医療関係資格試験マニア
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Neuromyelitis-optica.jpg
membs.org/membs/news/details/a-genetic-mutation-associated-with-neuromyelitis-optica-nmo


今年の国試では超割れ問。
なんとも、難しい。

113D11
多発性硬化症との鑑別上、視神経脊髄炎を疑うべき所見はどれか。

a 視力の低下
b 血清の抗核抗体陽性
c 脳脊髄液の細胞数増多
d 末梢神経伝導速度の低下
e 頭部MRIの側脳室周囲病変



解答:MOREへ



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解答

正解 c

正答率:17%


1999年に米国のメーヨークリニックから
視神経脊髄炎の新しい診断基準が提唱され、

神経炎と脊髄炎があって、
脳症状がない症例のうち、
発症時の脳MRIで異常が少ないか、3椎体分以上の長い脊髄病変があるか、
高度の髄液細胞増加を認める患者を再発回数にかかわらず視神経脊髄炎と定め、
MSとは異なる疾患と定義。

とある。

血液中に自己抗体(抗アクアポリン4抗体)が高頻度に存在するのが特徴ですが、
詳しい病態機序はわかっていない。。

自己抗体が関与する他の病気(重症筋無力症、橋本病、シェーグレン症候群など)を合併し、
これらの自己免疫疾患と共通した病態が関与しているといわれる。

×a 視力の低下
MSでのNMOでも起こりえるが、NMOでは失明に至る。

×b 血清の抗核抗体陽性
NMOでは抗アクアポリン抗体陽性だが、陰性症例もあるようです。
MSでは抗MOG抗体陽性。
抗核抗体=SLEでしょうが、上記自己抗体が抗核抗体に属すか否かは知りません。
ただし、NMOはSLEに伴いやすいらしい。
Why?
いずれにせよ、抗核抗体がMSとNMOのDDには約に立たないということか。

〇c 脳脊髄液の細胞数増多 
上に書いたように
NMO:脳脊髄液の高度細胞数増多
MS:正常より軽度の増加にとどまる。

△d 末梢神経伝導速度の低下
MSは中枢性の脱髄病変
NMOは中枢+視神経の炎症
ということで、一見鑑別には使えそうだが?
cが優先的に正しいか?

×e 頭部MRIの側脳室周囲病変
いずれにも起こりえる病変だろう。

ということで、難問だ!


参考サイト:
標準的神経治療:視神経脊髄炎 (NMO)



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2019/03/27 00:03 脳・神経 TB(-) CM(0)
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