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医師国試:114D42,113D36の改題です。
![]() スポンサーサイト ![]() 問題 65歳の女性.両膝関節痛を主訴に来院した. 5年前に関節リウマチを発症し、 最近は抗IL-6受容体抗体の投与により、 関節リウマチのコントロールは比較的 良好であった.数日前から両膝関節痛が 生じたため受診した。 体温37.2℃.脈拍88/分,整.血圧130/70mmHg.呼吸数14/分. 右膝に膝蓋跳動があり,自発痛,発赤および熱感を認める. 左膝には、軽度腫脹を認めるが、発赤および熱感を認めない. 尿所見: 蛋白(-),糖(-),潜血(-),細菌(-), 沈渣に白血球を認めない. 血液所見: 赤血球380万、Hb 10.1g/dL、Ht 31%、白血球9,800 (桿状核球16%、分葉核好中球70%、単球4%、リンパ球10%)、 血小板23万. 血液生化学所見: 総蛋白6.8g/dL,アルブミン3.2g/dL, 総ビリルビン1.0mg/dL,AST 20U/L, ALT 15U/L,LD 220U/L(基準120〜245), ALP 290U/L(基準115〜359), 尿素窒素20mg/dL,クレアチニン0.9mg/dL, 尿酸4.7mg/dL,血糖112mg/dL. CRP 6.0mg/dL. 初期対応として正しいのはどれか.2つ選べ. a 関節液検査 b 膝関節MRI c プロカルシトニンの測定 d 広域抗菌薬の点滴静注 e ステロイドパルス療法 解答:MOREへ スポンサーサイト ![]() スポンサーリンク 解答 正解 ac 解法の要点 比較的高齢女性の両膝関節痛。 関節リウマチの背景があるも, すでにコントロールは良好との ことであるが,両膝痛を認め リウマチの増悪を含めて異なる 原因も視野にいれるべきである。 右膝には発赤,腫脹および熱感を認めており, 体温・好中球・CRPが軽度上昇している。 両膝関節痛の原因を同定すべく何をすればよいか、考えさせる問題。 細菌性関節炎や偽痛風性関節炎なのか、 それともリウマチといった自己免疫疾患の 増悪なのかを鑑別したいが,何か手段があるかを問う問題である. スポンサーサイト ![]() 選択肢解説 ○a 関節液検査 抗菌薬を投与する前に,関節液検査を最初に行うべきである. 関節培養や結晶の有無を確かめる必要がある. ×b 膝関節MRI 関節MRIでは関節の内部構造が詳細に見えても, 原因菌を同定したり,結晶の有無を検索したりすることができない. 〇c プロカルシトニンの測定 プロカルシトニンとは血中カルシウムを低下させる働きのある カルシトニンの前駆物質である.プロカルシトニンは通常であれば 甲状腺で産生されるが,細菌,真菌などの感染症になると 炎症性サイトカイン(IL1β、TNFα)の刺激により, 甲状腺以外の全身の細胞でも産生されて血中にも出るため、 感染症、特に細菌感染のマーカーとして用いられる. 本症例のように,細菌性関節炎なのか, 自己免疫疾患の増悪によるものなのか迷う場合には 一つの指標となり得るが,絶対的なものではない. 一つの選択肢として一考の価値はあるということで正解とした. ×d 広域抗菌薬の点滴静注 広域抗菌薬投与により起炎菌の検出が困難となり, 最初に行うべきではない. 少なくとも,関節液培養提出後に行うべきである. ×ステロイドパルス療法 ステロイドパルス療法はあくまでもリウマチの 急性増悪と判断できる前に行うべきではない. スポンサーサイト ![]()
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