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根管からの排膿処置後の考え方
![]() http://www.urban.ne.jp/home/kame/frame/endo3.html 歯科医師国家試験 臨床問題を熱く語るブログ: 第108回国試の出題予想 その4-根管からの排膿 (2014年12月03日 配信) 第108回国試の出題予想 その4の補足 (2014年12月03日 配信) から引用改編。 左下7番の感染根管治療をしている症例です。 根管治療の途中なのですが、自発痛があるということで、 急患で来院されました。 仮封を除去したところ、根管(樋状根でした)から排膿が認められました。 ![]() ミラー像を見ると、根管から排膿していることがわかります。 このような症例では仮封せずに開放します。 (臨床では「open」と呼びます) 感染根管治療中に、根管から排膿が認められる現象はそれなりの頻度で遭遇します。 このような画像が出てもびっくりしないようにしてください。 排膿している根管は失活しています!! 当たり前すぎて、教科書やテキストにしっかり書かれていませんが・・・ 排膿させると、自発痛が消失します。 (排膿させた場合、抗菌薬+NSAIDsを投与することがあります) この症例では、歯肉に波動は認められなかったので、 歯肉の切開・排膿はしていません。 根管から排膿する場合には「根管」という排膿路が確保されているわけなので、 そもそも切開は不要です。 排膿している症例では、 1) 開放して排膿させる 2) 排膿が止まったら通法どおり根管拡大を行う 3) 根管充填→補綴(支台築造+FMC) という流れになりますね。 排膿していたとしても、white dentinが出現するまで根管拡大するんです。 受験生の方と話をしていると、 感染根管治療の根管拡大の基準があいまいな場合が多いと感じます!! white dentinが出現するまで拡大するんです!!!! 要するに40号まで必ず拡大するとか、 55号まで必ず拡大するとかそういうわけではないということです。 「基準」って大事なのです。 「基準」を意識すると、勉強の効率がupします。 感染根管治療の根管拡大の基準=white dentinが出現するまで この機会に復習しておいてください。 【質問】 その4で取り上げた症例はopenにすると書かれていますが、 仮封をしないと食物残渣が髄腔内(根管内)に入り込むのではないでしょうか?? それでいいんでしょうか?? 【回答】 1:排膿がある場合には仮封をしないのがスタンダードです。 「openにする」とは、髄腔内に何も入れないという意味ではなく、 綿球を髄腔内にきつく挿入するのが普通です。 綿球を髄腔内に挿入して出来るだけ食物残渣やプラークが根管内に入らないようにするのです。 2:しかし、次回来院時までの間に綿球がとれてしまうこともあります。 そのような場合には根管内に食物残渣が入り込みます。 食物残渣が入り込んだ場合には、 根管の洗浄を多数回実施&超音波を使用して根管内の食物残渣やプラークを除去します。 (←とっても手間&時間がかかる・・・) したがって、出来る限りopenにしない方がよい わけなのです。 しかし、根管内から排膿がある場合に仮封をすると内圧が高まり、 疼痛が増加することが予想されます。 そこで、仕方なくopenにするということです。 【余談】 openにした場合には、根管内の汚染度が高まるので、根管治療の回数が長引きます。 患者さんも大変ですし、歯科医師のストレスも高くなりますw (感染根管治療の成功率も低くなる) というわけで、 やっぱり・・・齲蝕予防はとても重要だという結論になりますね。
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