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口腔外科 予想問題4:炎症性疾患

orl_8_01.jpg
http://www.octv.ne.jp/~funatsu/sub1_oralsurgery1.html



歯科医師国家試験を突破するために! DCロムニーハウスがお手伝い から

口腔外科 予想問題(November 24, 2014 配信)を項目ごとに再編集したものです。



1)
 とりわけ、下顎智歯周囲炎の炎症が波及しやすい部位はどこか。3つ選べ。

A. オトガイ下隙
B. 舌下隙
C. 顎下隙
D. 傍咽頭隙
E. 翼突下顎隙


2) とりわけ、上顎智歯周囲炎の炎症が波及しやすい部位はどこか。2つ選べ。

A. オトガイ下隙
B. 舌下隙
C. 顎下隙
D. 傍咽頭隙
E. 翼突下顎隙


3) 口腔内から切開・排膿を行う組織隙はどこか。2つ選べ。

A. オトガイ下隙
B. 舌下隙
C. 顎下隙
D. 傍咽頭隙
E. 翼突下顎隙



4) 結核の治療薬はどれか。3つ選べ。

A. バンコマイシン
B. ストレプトマイシン
C. リファンピシン
D. イミプラミン
E. イソニアジド


5)顎放線菌症について正しいのはどれか。全て選べ。

A. 血液中に菌塊が存在する
B. 多発性嚢胞が見られる
C. 顎下に板状硬結が見られる
D. ビダラビンを選択する
E. ステロイドを選択することはない


6) Garreの骨髄炎について正しいのはどれか。2つ選べ。

A. 高齢者に多い
B. 若年者に多い
C. Vincet症状が見られる
D. X線にて骨膜反応を示す
E. 多発性骨髄腫に合併する


7)上顎洞根治術について正しいのはどれか。2つ選べ。

A. 目的は、排泄路を確保すること
B. 目的は、病的洞粘膜をなるべく保存する
C. 現在は、鼻腔内視鏡下手術が一般的
D. Caldwell-Luc法は梨状口付近の骨を保存できない
E. Caldwell-Luc法は中鼻道に対孔を形成する


解答:MOREへ

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解答


1) とりわけ、下顎智歯周囲炎の炎症が波及しやすい部位はどこか。3つ選べ。

A. オトガイ下隙
B. 舌下隙
C. 顎下隙
D. 傍咽頭隙
E. 翼突下顎隙

解答:B,C,E



顎智歯の感染例は進展すると、翼突下顎隙に入ることも多い

下方に向かうと、口底から舌下隙、顎下隙を下行して、頸部血管鞘を経て前部縦隔洞に進展する3) (図5)。 

chisi kakudai #img 
http://mymed.jp/di/r0b.html

0003.jpg 
http://health.goo.ne.jp/column/healthy/h003/0170.html



2) とりわけ、上顎智歯周囲炎の炎症が波及しやすい部位はどこか。2つ選べ。

A. オトガイ下隙
B. 舌下隙
C. 顎下隙
D. 傍咽頭隙
E. 翼突下顎隙

解答:D,E

急性症状の初期では智歯部に持続的あるいは断続的な疼痛を覚えるが、次第に開口障害が現れることが多い。

そして、増悪すれば局所症状は高度となり、炎症は翼突下顎皺襞、舌口蓋弓から口蓋扁桃の前方に広がり

嚥下痛および嚥下困難が強くなる。

また、咬筋部に広がると外頬部にも腫脹がみられるようになり、

ほとんど開口不能の状態になる。

http://mymed.jp/di/r0b.html



3) 口腔内から切開・排膿を行う組織隙はどこか。2つ選べ。

A. オトガイ下隙
B. 舌下隙
C. 顎下隙
D. 傍咽頭隙
E. 翼突下顎隙

解答:B,E

A,C,Dは口腔外から切開・排膿する。

翼突下顎隙膿瘍 Oral Studio
(1)内側翼突筋 (2)耳下腺 (3)下顎枝 (4)膿瘍 (5)咽頭括約筋

【症状】


(1)強度の開口障害、嚥下痛

(2)口蓋下弓、軟口蓋の発赤・腫脹 

(3)開口障害が強く咽頭部の視診、触診が困難 (4)顔面の腫脹、発赤は軽度

【切開法】


下顎角部から皮膚切開して広頸筋を切断し下顎腺を前方に翻転し、後方の下顎骨内面に到達、

鈍的に内側翼突筋と下顎枝内面の間隙の翼突下顎隙を開放、

さらに内側翼突筋の内側に沿って鈍的に咽頭隙を開放する。

口腔顎顔面外科学 各論 (医歯薬出版株式会社)



4) 結核の治療薬はどれか。3つ選べ。

A. バンコマイシン:MRSA治療薬
B. ストレプトマイシン
C. リファンピシン
D. イミプラミン:抗鬱剤
E. イソニアジド

解答:B,C,E


5)顎放線菌症について正しいのはどれか。全て選べ。

A. 血液中に菌塊が存在する
B. 多発性嚢胞が見られる
C. 顎下に板状硬結が見られる
D. ビダラビンを選択する
E. ステロイドを選択することはない

解答:B,E

・菌塊が見られるのは膿汁中
・板状硬結は耳下腺咬筋部にみられる
・ペニシリンが第1選択
・感染症にステロイドは禁止


顎放線菌症 (Oral Studio)

《原因》
原因菌はActinomyces israeliiであるが混合感染することもある
→グラム陽性菌→膿中に顆粒状の菌塊

《特徴と症状》
・下顎角部や頬部の軟組織にびまん性の腫脹を生じる。
進行すると咬筋が板状硬結を示すようになり、開口障害を呈する。
・多発性膿瘍(菌塊、硫黄顆粒の確認)。
・膿腫周囲に肉芽組織が増殖し、次第に繊維化を起こし板状硬結
咀嚼筋周囲への炎症の波及により強度の開口障害
・骨髄内にも膿腫を生じ進行性に拡大し、多発性膿瘍の感染症である
膿汁中に菌塊


【キ-ワ-ド】
→板状硬結・多発性腫瘍・開口障害・菌塊

《検査》
グラム染色→陽性・嫌気性・フィラメント状の棹菌

《治療》
・治療法は切開ドレナージ、抗菌薬(ペニシリン、セフェム系)投与。

【ワンポイント】
特異性炎の一つである.肉芽組織が増殖し、しだいに線維化を起こして、板状硬を呈する.

国試では特徴となるキーワードのみで解答可
⇒膿に顆粒状の菌塊
板状硬結
強固な開口障害
多発膿瘍
*慢性炎症なので高熱はない。ペニシリンG投与が基本である。

下図:http://emedicine.medscape.com/article/1203061-overview から

30572tn.jpg 
Actinomyces israeliiによる菌塊


30571tn.jpg 
Actinomyces israelii species is a gram-positive, cast-forming, non–acid-fast,
non–spore-forming anaerobic bacillus that is difficult to isolate and identify;



6) Garreの骨髄炎について正しいのはどれか。2つ選べ。

A. 高齢者に多い
B. 若年者に多い
C. Vincet症状が見られる
D. X線にて骨膜反応を示す
E. 多発性骨髄腫に合併する

解答:B,D

・下顎Perの刺激で2次的に骨組織が増殖したもの。

Garre骨髄炎 (Oral Studio)

顎骨に発生する、境界不明瞭な不透過性病変の模式図


(1)(2):炎症性病変
(1)慢性化膿性顎骨炎
腐骨は慢性炎症の後期に出てくる。急性症状ではみられない

(2)ガレーの骨髄炎
若年者にできる
矢印部分が玉ねぎ上骨膜反応である

(3)悪性腫瘍
(3)骨肉腫
矢印部分が旭日像(腫瘍そのもの) sun-burst appearance

(4)腫瘍類似疾患
(4)線維性骨異形成症
スリガラス状、顎骨膨隆は少ない

http://www.oralstudio.net/stepup/jisho/sakuin/EFBCA7/01026_02.php

02e.jpg 
http://www.agu.ac.jp/~radio/Teaching%20file/JI062J.htm

Vincet症状:オトガイ神経支配領域の知覚鈍麻(脱失)(急性下顎骨骨髄炎に見られる)。


7)上顎洞根治術について正しいのはどれか。2つ選べ。

A. 目的は、排泄路を確保すること
B. 目的は、病的洞粘膜をなるべく保存する
C. 現在は、鼻腔内視鏡下手術が一般的
D. Caldwell-Luc法は梨状口付近の骨を保存できない
E. Caldwell-Luc法は中鼻道に対孔を形成する

解答:A,C


・目的は、病的な洞粘膜の除去、洞内の膿汁を排泄・洗浄し、排膿路を確保する。
・現在の主流は、「鼻腔内視鏡下手術」
・Caldwell-Luc法の特徴は、梨状口付近の骨を保存できること。
対孔は下鼻道に形成する。



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