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今回は、基礎医学(組織学)の問題
問題 (USMLE step1から) 破骨細胞について誤っているのはどれか。 a Howship陥凹(窩)がみられる。 b 骨の再吸収を行う。 c カルシトニンにより活性化される。 d 多核性である。 e 骨の再構築を助ける。 ![]() https://thesensitivescientist.wordpress.com/2011/11/17/osteoclasts-have-feelings-too/ から 解説はMOREを スポンサーリンク まずは、破骨細胞についての解説。 (Wikipediaからの解説を引用改編) 破骨細胞(osteoclast)とは、骨のリモデリング(再構築)において、 骨を破壊(骨吸収)する役割を担っている細胞である。 5~20個(あるいはそれ以上)の核をもつ多核の細胞である。 破骨細胞は骨基質を溶かして吸収する。 具体的には周りにコラゲナーゼや水素イオンその他の酵素を放出し、 コラーゲンの分解やカルシウム塩結晶の融解を引き起こす。 また、酵素によって浸食された部位ではハウシップ窩(Howship's lacuna)というくぼみができる。 ![]() 吸収部の拡大像(脱灰標本) 吸収部にみられる窩状の欠損(ハウシップ小窩 Howship’s lacunae)(★) 小窩内に存在する多核の破歯細胞 odontoclast、破骨細胞 osteoclast(矢印) http://www2.dent.nihon-u.ac.jp/OralPathologyAtlas/Ver1/chapter2/html2/2_g_003g.html より 活発な破骨細胞の骨基質に接する表面、つまりハウシップ窩側は不規則なひだ状である。 この突起は波状縁(ruffled border)と呼ばれ、この周囲はアクチンフィラメントが多く明帯とよばれる。 ![]() http://www.eisai.jp/medical/region/bone-joint/osteoporosis-gazou/0710v6n4/02.html より 破骨細胞は、副甲状腺ホルモン(parathyroid hormone:PTH)やカルシトニン(calcitonin:CT)によって、 その働きがコントロールされている。 カルシトニンは、血中のカルシウム濃度を下げる働きをし、また破骨細胞の働きを抑制する。 副甲状腺ホルモンは、骨芽細胞によるカルシウムイオンの細胞外液への輸送と破骨細胞による骨吸収を促進して、反対にカルシウムイオンの量を増やす。 ということで、 a ○ b ○ c × カルシトニンは破骨細胞の働きを活性化するのでなく、抑制するので×。 d ○ e ○ 正解はC どうでしたか。 歯科大の学生さんには簡単だったでしょう。 ワンポイント アドバイス 比較的希な疾患ですが、 骨ページェット病(Paget's disease)では破骨細胞による骨融解が異常に亢進した状態。 これを直そうと骨芽細胞が未熟な骨(線維骨)を作るので骨がもろくなる。 大理石骨病(osteopetrosis)では、破骨細胞は波状縁を欠き、 骨吸収が出来ないので骨が異常に成長し硬くなる状態。 各種試験では、あまり出ないかもしれませんが、記憶の片隅においておいてください。 ![]() 大理石骨病の骨盤X線像 骨盤骨全体がチョーク状に硬化している特徴的X線像を呈している。 Wikipediaから ということも、覚えておいてください。 |
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