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日経メデイカル オンライン (2015/4/22 )
記事は、http://medical.nikkeibp.co.jp/ からの転用です。 ![]() http://www.medisere.co.jp/topix2009/topix20090305.htm 薬剤師国試予備校の1風景 今年3月、第100回を迎えた薬剤師国家試験の合格発表で、 今回初めて公表された数字がある。「出願者数」だ。 受験者数、合格者数に加えて今回、新たに出願者数を公表した理由について、 厚生労働省医薬食品局総務課は「以前から医師、歯科医師、看護師などは出願者数を公表していたが、 薬剤師だけ出していなかったので、今般、公表することにした。 特段の理由はない」と話すが、薬学関係者に与えるインパクトは大きい。 東京薬科大学理事長の今西信幸氏は「合格率からは把握できない、現状の問題点が開示された」と指摘する。 医師、歯科医師、看護師などは出願者数を公表していたというので、まずは四師の国試結果を比べてみた。 合格率が9割を超える医師、看護師は出願者数と受験者数に大きな差はないが、 薬剤師と歯科医師は出願者数よりも受験者数が少ないことが一目瞭然だ(表1)。 ![]() 受験者数は大学側が“調整”することが可能な数字。 つまり合格率を高くしたければ、模試などの結果から国試に合格しそうもない学生を卒業させないなどして、 受験させなければよいわけだ。その“調整”前の数字が出願者数に相当し、 出願者数と受験者数に乖離があるほど大学側による“調整”が大きかったものと推定できる。 大学側が“調整”しなかったら、薬剤師国試の合格率はどうなっていたのだろう? この疑問を解くべく、新卒者について合格者数を出願者数で割って、 大学別に並べてみた ところ、 表2 大学別の第100回薬剤師国家試験結果および修学状況(PDF)のような結果になった。 大きな表なので、最後にじっくり眺めてみてほしい。 ![]() 表2 大学別の第100回薬剤師国家試験結果および修学状況 出願者に占める合格者の割合は6割以下 ざっと説明すると、国公立大学が上位を占める中、 慶應義塾大学、東邦大学、近畿大学などの私立大学が上位に食い込んでいる。 そして国公私立全体では、 出願者(1万396人)に占める合格者(6136人)の割合は59.02%と6割を切っており、 合格率72.65%を大きく下回る。 さらに私立大学だけを集計すると、出願者(9689人)に占める合格者(5549人)の割合は57.27%で、 トップの83.89%から最下位の19.44%まで、合格率以上に差が開いていることが読み取れる。 ここで新たな疑問が湧いた。 4年次の12~1月に行われる薬学共用試験(CBT、OSCE)に合格して5年次に進級できた学生のうち、 どれぐらいが国試に合格したのだろう? さらには、入学者のうち何人が薬剤師免許を手にすることができたのか――。 これらは薬学教育の問題なので、文部科学省のホームページを探してみた。 すると「平成22~26年度の入学試験・6年制学科生の修学状況」が公開されていた。 留年せずに第100回薬剤師国試を受けた新卒者は、2009年度(平成21年度)入学生だ。 共用試験に合格して5年次に進級した人数、入学時の人数を、 表2の厚労省発表の薬剤師国試の数字の横に並べてみた。 数字を公表していなかったり、数字が合わなかったりするので、単純に比較はできないが、 大きな傾向はつかめるのではないだろうか。 共用試験は、 大学間の格差なく参加型実習を行う薬学生に必要な知識、技能および態度を確認する試験。 であれば、共用試験に合格した人に占める国試合格の割合は、 大学間で大きな差は生まれないはずだが、現実には大きな差があった。 実際、薬局で実務実習を指導する薬剤師からも、 異なる大学から学生を受け入れると、能力の差があまりにも大きく、 個別の指導を考えなければならず苦労すると聞く。 昨今、薬局や薬剤師の“質のばらつき”が指摘されるが、薬学生はそれ以上にばらつきが大きいといえる。 新卒の出願者よりも既卒の出願者が多い大学が12校も さて、改めて表1を見てほしい。 一番右列に、出願者から合格者を引いた人数を記した。 この数字は、卒業延期、卒業留年、そして国試浪人の数である。 「合格者/出願者」を四師で比較すると、薬剤師、歯科医師が同じように50%台だが、 歯科医師よりも薬剤師の方がそもそも学生数が多いので、 人数的には薬剤師が最も多く、新卒で4260人、全体で7502人にも上る。 薬学部、薬科大学の6年制学科に入学するということは、薬剤師免許を取得したいという希望があってのこと。 もし全員がその夢をあきらめないとしたら、既卒の出願者はどんどん増えていく。 実際、今回の国試で、新卒の出願者よりも既卒の出願者が多い大学が12校あった。 6年制になって、まだ4回目の国試なのに……。 現状のままでは、そう遠くない将来、薬剤師国試の試験会場は既卒者で埋め尽くされ、 「10回目の挑戦でやっと合格!」という学生も、ちらほら出てくるようになるかもしれない。 もちろん、学生の努力は尊い。大学は高等教育機関である。 しかし、それほど時間を掛けなければ薬剤師になれない人を(時間を掛けても薬剤師になれない人も) 入学させて教育することが、本来の大学の役割なのだろうか。 医療を取り巻く環境が大きく変わり、薬剤師に求められる役割も刻々と変化している今だからこそ、 大学には高度な学問を究めてほしいし、より先進的な研究に取り組み、 その成果を世の中に発信して業界をリードしていってほしいと切に願う。 「様々な改革が必要なのだろうけれど、 まずは、入り口をぎゅーっと絞らないと(=入学定員を大胆に減らさないと)、どうしようもないよね」――。 公表された「出願者数」が、私に熱く語りかけてくるのである。 ということだそうだが、大学の医学部入学のための予備校だけでなく、 薬剤師国試予備校が増加する一途なのだろうか?
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