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血液透析と腹膜透析の違い
とある医学生の雑記帳 ( 2014-10-24 配信)を改編 http://tsunepi.hatenablog.com/entry/2014/10/24/060000 透析には二種類ある。 血液透析(HD)と腹膜透析(PD)。 ■血液透析、腹膜透析それぞれの原理 血液透析: 患者の血液を体外に一度取り出し、ダイアライザーと呼ばれる透析器の中を通すことで透析を行い、 再び患者に戻す(患者から血液を取り出すことを脱血、ダイアライザーから再び体内に戻すことを返血という)。 ダイアライザーには分子レベルの小さな穴が開いていて、それを利用して血液と透析液の間で拡散と濾過が行われる。 この穴が小さければ必要な物質を残せるが、逆に不要な中分子も残ってしまう。 一方で穴が大きければ必要な物質も出て行ってしまう。 透析液の成分であるが、血液中から取り除きたい成分に関しては透析液で低濃度にしておき、 逆に血液中に取り込みたい成分に関しては透析液の方を濃くしておく。 例えば末期腎不全患者ではカリウムを排泄できずに高カリウム血症になっているので、 透析液のK濃度を低くしておき、拡散によって血液からと透析液の方に移動してもらえるようにしておく。 ![]() http://www.medi-net.or.jp/tcnet/dtx/004.html 腹膜透析: 患者のお腹の中(=腹腔内)に透析液を入れて、腹膜を半透膜として体内で透析をする。 人のお腹の中には腹腔と呼ばれる何もないスペースがあるが、 そこに透析液を入れてしまうという大胆な方法。 腹膜カテーテルを留置してそれを介して透析液の注入と排液を行う。 ![]() http://www.twmu.ac.jp/NEP/hukumaku-toseki.html ■実施回数・実施方法 “ 血液透析:1日4時刊程度の透析を一週間に3回ほど行い、 全て医師や看護師など医療スタッフが施行する。 腹膜透析:血液透析と違い、一日中透析が自動的に体内で行われる。 しかし毎日吸う回は透析液の交換が必要。透析液の交換は医師ではなく、 患者本人がやるため在宅で行うことができる。 ■体への負担の違い 血液透析:透析をすると体液組成の変動が大きいため、心臓や腎臓に少なからず負担がかかり、腎機能の低下が早い。 腹膜透析:血液透析と違い、体液組成の変動はさほど大きくないので、透析導入後も腎臓の機能はしばらく保たれる。 ■食事制限 血液透析:厳しい 腹膜透析:血液透析ほど厳しくない ■継続可能期間の違い 血液透析:半永久的 腹膜透析:腹膜が劣化するので5〜10年ほど。徐々に血液透析に移行する。 ■合併症 血液透析の合併症 “ 1,空気塞栓 カテーテル挿入部位、回路接続部位からの空気の混入が原因 2,出血 カテーテル挿入部位、回路接続部位の離脱による出血、または抗血小板薬を内服中の場合は出血の危険が高まる 3、不均衡症候群 短時間で血液中の低分子が除去されるため脳実質の浸透圧が血中よりも高くなり、脳浮腫となってしまう。 腹膜透析の合併症 “ 1,カテーテル関連感染症 腹腔内のバッグ交換時の不適切な操作に伴う細菌汚染によって腹膜炎をきたすことがある。 2,腹膜炎 腹膜機能低下長期間腹膜透析を行っていると、腹膜透析液に寄って組織障害が引き起こされ 除水不全など腹膜の機能低下が見られる場合がある。こ のような場合は血液透析などへの透析方法の変更が求められる。 3、被嚢性腹膜硬化症 腹膜透析の中で最も重大な合併症であり、腹膜の癒着によってイレウスが引き起こされる。 発症初期のステロイドが有用で、難治例では外科的手法による剥離術が一般的である。
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