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良性腫瘍(子宮筋腫、良性卵巣腫瘍)

良性腫瘍(子宮筋腫、良性卵巣腫瘍)

医学部生のブログ (2014/10/24 配信)
http://mdhwyblog.blog.fc2.com/blog-entry-171.html
から引用改編


子宮筋腫

子宮筋層を構成する平滑筋から発生する良性腫瘍
体部がほとんど
初経前にはみられない
性成熟期に増大→閉経後には縮小
婦人科腫瘍の中で最多

分類

有茎性筋腫
漿膜下筋腫
筋層内筋腫
粘膜下筋腫
頚部筋腫

201303_01.jpg 
http://www.tonbyo.org/contents/series/2013_03.html

 
症状

半数は無症状→偶然見つかる
月経過多、月経困難症、疼痛、不妊
圧迫症状 膀胱:妊尿 腸管:便秘 尿管:水腎症
下腹部腫瘤感

診断

問診

内診

ソノヒステログラフィ:子宮内を生食で充満させてエコー 低エコー

myoma.jpg 
http://www.internethospital.net/myoma.html


MRI:T1・T2で低信号 ⇔平滑筋腫、充実性卵巣腫瘍との鑑別重要

image7.jpg 
image8.jpg 
http://www.kiranaikinsyu.com/sindan.html


治療適応

筋腫に由来する症状がある
挙児希望があり不妊・不育の原因となる←ただし、予防的筋腫核出術は適応を慎重に判断
挙児希望があり妊娠に至るとトラブルになる
非典型的な所見があり悪性腫瘍の疑いがある
⇔点毛入れで症状なく挙児希望がない場合3-6ヶ月ごとの経過観察

治療方法

対症療法

根治療法:
子宮全摘

保存療法

 子宮核出:子宮鏡下筋腫摘出術
         低侵襲、月経随伴症候改善効果高いが、子宮穿孔のリスク

 子宮動脈塞栓症:カテーテルで子宮動脈に塞栓物質を注入
             被爆、感染、子宮壊死、卵巣機能不全の可能性

 MRIガイド下集束超音波:超音波で加熱・壊死させる

 GnRHアゴニスト療法(偽閉経療法):短期間しか使えない
                       過多月経による貧血を改善
                       筋腫の縮小→手術
                       閉経が近い人は閉経に逃げ込める

良性卵巣腫瘍

分類

表層上皮性・間質性腫瘍
性索間質性腫瘍
胚細胞腫瘍

それぞれに、良性、境界悪性、悪性腫瘍が存在→全部で9種類

転移性もある

類腫瘍性病変:真の腫瘍ではない(内膜症性嚢胞)

D651T060.jpg
http://www.inside.ngu.ac.jp/hp/hyper/disease/pictures/D651/D651T060.html



症状

無症状が多い
腫瘤の増大→腹部膨満感、下腹部痛・頻尿
急性腹症(茎捻転)
エストロゲン産出

表層上皮性・間質性腫瘍

漿液性嚢胞腺腫
 
  通常は単房性であるが、時に多房性のことがある。嚢腫壁は表面平滑であるが時に内腔へ乳頭状の増殖を示す場合があり、乳頭状嚢胞腺腫と呼ばれる。
乳頭状増殖を示す場合は境界悪性のもの・悪性のものとの鑑別が重要となる。
内容は黄色透明の水様液で、時に血性様のこともある。卵巣嚢腫の中で最も頻度の高い腫瘍である。
 単房性のものでは、その形態や内容が非腫瘍性病変と非常に良く似かよっているために、鑑別が難しい場合が多い。とはいえ非腫瘍性病変では手拳大以上の大きさになることはまれであるため、かなり大きくなったものであれば鑑別は容易となる。
 
粘液性嚢胞腺腫
 
  通常は多房性を示し、放置するとかなり巨大なものとなることが多い。嚢腫壁はやはり表面平滑で、内容は粘稠性の高い粘液様物質で、白色~黄色~褐色を示すことが多い。しばしば両側性に発生する。
多房性の一部が漿液性の場合もある。
 比較的まれなケースとして、自然破裂を起こすことで腹腔内に粘液が散乱し、粘液に混じって産婦された腫瘍細胞が原因となり腹腔内臓器に癒着や組織破壊を起こすことがあり、このような状態となった場合を腹膜偽粘液腫 pseudomyxoma peritonei と称する。
高齢者に多く、組織的に悪性像を認めないものの非常に予後は悪い

ov-cyst.gif
http://www.ladys-home.ne.jp/faqsite/ans-files/FAQ-L/FAQ-L3.html


性索間質性腫瘍
ホルモン産出性
莢膜細胞腫:エストロゲン産出性(高齢なのに膣からの分泌物)
線維腫:ホルモン産出性に乏しい
顆粒膜細胞腫:エストロゲン産出性

胚細胞腫瘍

成熟嚢胞性奇形腫
最も高頻度
  全卵巣腫瘍の18%を占め、若年層における卵巣嚢腫の中では最も多いものである

茎捻転を起こす→急性腹症
破裂を起こすと化学性腹膜炎→急性腹症
内部に皮膚組織、毛髪、脂肪、軟骨、骨などの奇形腫成分を含む
脂肪が証明されれば、成熟嚢胞性奇形腫

胎生期の内、中、外の3胚葉組織から形成される成熟組織がその構成成分であり、したがって各種臓器を模した内容が認められる。
そのうち、外胚葉に由来する毛髪、皮下脂肪、皮脂、皮膚組織などを中心に、
中胚葉由来である骨、軟骨、歯牙などを交えた形の腫瘍が最も多く見られ、
類皮嚢胞腫または皮様嚢腫(Dermoid cyst)デルモイドなどと呼ばれる。
約25%が両側性に発生

腫瘍マーカーのうち、CA19-9が高値を示すケースがしばしば認められ、診断する上で有用

  ただし、成熟嚢胞性奇形腫の悪性転化、未熟奇形腫に注意

dermoid.gif 

 http://www.ladys-home.ne.jp/faqsite/ans-files/FAQ-L/FAQ-L3.html

 
類腫瘍病変
真の腫瘍でない 機能性嚢胞がある
代表的なものは子宮内膜症性嚢胞←卵巣癌の母地になることも
基本的には経過観察→増大したり、充実性部分が出現すれば手術

p1_img01.gif 
http://www.jikei.ac.jp/hospital/sukoyaka/index_15.html


手術

 真の卵巣腫瘍:原則手術→組織学的確定診断を得る
 良性腫瘍:卵巣腫瘍摘出術、付属器摘除術(年齢、腫瘍大きさ、周囲との癒着などを考慮)
 妊孕性温存希望:卵巣腫瘍摘出術

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