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骨盤内炎症性疾患(PID) PIDのrisk factor:
1)急性炎症の治療と 2)後遺症の予防 1) 急性期の合併症である卵管卵巣膿瘍、Fitz-Hugh-Curtis症候群(肝周囲炎)への進展を防ぐ。 PIDの約10%でみられる。肝周囲炎を起こすと右上腹部痛を訴える。 その場合もPIDの症状や所見ないかしっかり確認することが大事。 淋菌やクラミジア卵管炎によって引き起こされる。トランスアミナーゼや腹部エコーで異常を呈さない。 診断には腹腔鏡が必要であるが臨床的に疑い、他疾患が除外されてクラミジアIgA抗体が陽性あれば臨床的に診断して治療をしていく。 2) PIDの後遺症として、不妊、子宮外妊娠、慢性骨盤痛がある。 診断 最も多い症状は下腹部痛です。他には発熱、性交痛、不正出血、帯下の増加がある。 PIDの多くは軽度で、わずかな、はっきりしない症状を呈することが多くPIDとして認識されないことが多い。PIDとして診断されたことがなく、卵管性不妊を生じている場合にslilent PIDやatypical PIDを生じていると考えられる。こうした患者さんでは腹痛や性器出血を認めても発熱を伴ってないとなかなか婦人科受診に結びつかずに見逃されることがある。 臨床診断の正診率は50~75%(腹腔鏡をゴールドスタンダードにした場合)にとどまる。PIDの診断や除外に十分な単一のhistorycal,physical,laboratory findingはないため、いくつか組み合わせて考慮してく必要がある。前述のように適切な治療がなされないと後遺症が残ってしまうため、「疑わしきは罰する」という姿勢で治療する必要がある。 ではどんな時に疑うのか。 ①性感染症のリスクのある女性 ②月経から5日以内の発症 ➂発症2.3日前に最終の性交歴あり ➃24時間以内に両側に拡大する下腹部痛 ⑤反跳痛は強いが筋性防御は弱い
また少なくとも以下の二つのうちどちらかを満たし、他の原因が除外されたらPIDとして治療を考える。 ・子宮/付属器の圧痛 もしくは ・子宮頸部を動かした時の痛み(cervical motion pain) 他に診断の補助となるものとしては、発熱(38℃以上)、子宮頸部・腟の膿性分泌物、腟の分泌物の鏡検で白血球が存在すること、ESRの上昇、CRPの上昇、淋菌またはクラミジア・トラコマティスの子宮頸部への感染の証明といったものがある。これらに画像診断などを加えて確定診断とする。 治療 起因菌は通常複数で、淋菌、クラミジア・トラコマティス、嫌気性菌(バクテロイデスを含む)、腸内細菌が主なものである。これらをカバーするように抗菌薬を選択する。 原則として入院加療を奨める。特に、妊婦、外科的緊急症(虫垂炎など)が除外しきれていない場合、外来での内服治療が失敗した場合、内服ができない(重度の悪心、嘔吐)、全身状態不良(高熱、腹膜炎)、卵管卵巣膿瘍があるような場合は絶対的な入院適応である。やむを得ず外来治療を行う場合も必ず3日以内の再評価が必要である。
・セフトリアキソン(ロセフィン)1g点滴静注+ミノサイクリン(ミノマイシン)100mg点滴静注し、翌日婦人科外来へ紹介 ・セフメタゾール(CMZ) 2g点滴 8時間毎 + ドキシサイクリン(ビブラマイシン®)100mg 1日2回内服 内服治療: ・レボフロキサシン(クラビット®)500mg 1日1回 + メトロニダゾール(フラジール®)500mg 1日2回内服
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