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歯科治療中の意識消失 rare case:新作問題
38歳 女性。 上顎右側第一大臼歯の痛みを主訴として来院した。 既往に、多発性嚢胞腎があり某内科からの紹介状を持参していた。 紹介状と共に添付された腹部CT写真の一部を下に示す。 本患者は高血圧もあるが、降圧剤は拒否しているとのこと。 なお、不整脈治療歴はない。 また、家族歴として母親も同じ病気があり透析中。 祖父も同じ疾患があり50歳代で他界しているとのこと。 本患者に対し、局所麻酔を行おうと注射針を刺そうとしたところ、 頭痛を訴えた瞬間に意識消失した。 治療前の呼吸状態は正常であった。 痛みにも全く反応しない (JCS 300)。 本患者に生じた最も疑われる病態は次のうちどれか。1つ選べ。 ![]() http://www.anatomybox.com/polycystic-kidney-disease/ から a 迷走神経反射 b 糖尿病性ケトアシドーシス c 高血圧性脳出血 d 心原性脳塞栓症 e クモ膜下出血 f 解離性大動脈瘤 g 過換気症候群 解答:MOREへ スポンサーリンク a 迷走神経反射 b 糖尿病性ケトアシドーシス c 高血圧性脳出血 d 心原性脳塞栓症 e クモ膜下出血 f 解離性大動脈瘤 g 過換気症候群 選択肢全て意識消失を起こす可能性がある。 a:針を刺す前なので生じにくい。 b:DM治療歴はなく、本病態で見られるクスマール大呼吸を思わせる呼吸状態の異常はない。 d:脳塞栓の原因となるようなafといった不整脈の既往もない。 f:背部痛といった前駆症状もない。 g:bで述べたように呼吸異常はなかった。 残る選択肢は、 c 高血圧性脳出血 e クモ膜下出血 である。 高血圧はあるので、cの可能性は否定はできないが、 一つ選ぶということで、 多発性嚢胞腎に合併しやすい脳動脈瘤。 つまり、eのクモ膜下出血が正解 典型的なクモ膜下出血 CTを下に示す。 ![]() 矢印で示した淡いグレーの部分が脳内に流入した血液 http://www.dsurgery.net/apoplexy/kumomakuka.html 医師国試やUSMLEでは、よく聞かれる病態であるが、 歯科国試ではまだ出題されたことはない。 かなりのrare caseで出題される可能性は少ないかもしれないが、 念のため新作問題として提示しました。 なお、本疾患は常染色体優性遺伝である。 常染色体上に存在する1対の遺伝子の一方に異常があれば発症する。 患者の子が同疾患を発症する可能性は、男女を問わず50%である。 家族歴から、頻発していることで遺伝形式の予想はつくでしょう。 下図参照。 ![]() http://www.hae-info.jp/hae_iden.html 参考記事: 思いもよらない合併疾患? |
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