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歯科麻酔ポイント5:全身麻酔の流れ 歯科医師国家試験に頻出

general-anesthesia.jpg 
http://uintageneralsurgery.com/anesthesia/


歯科医師国家試験を突破するために! DCロムニーハウスがお手伝い

麻酔科で最も大切な全身麻酔を紹介する。
国試的に絶対におさえとく必要のある分野であり、
麻酔以外にも薬理や口腔外科、基礎系科目でも重複しているため、お得な部分だ。

まずは、全身麻酔の流れを見ていこう!

術前診査麻酔前投薬投与 [オペ室へ] ⇒モニター装着⇒導入 [筋弛緩薬投与後] 
気管挿管維持(術中管理) [オペ終了] ⇒覚醒⇒麻酔終了⇒OPE終了後は酸素を投与

これが一連の流れだが、これらのとりわけカラーでマークされている部分が国試で問われるため、
出題されそうな部分のみ、次に紹介する。


『術前診査』

主に「問診」「検査」「経口摂取制限の説明」をする

問診

・現在の体調
・服薬状況
(抗凝固薬は休薬しないこともあるが、ステロイド、気管支拡張薬、
降圧薬、血糖降下薬などは、必ず休薬する必要がある)
・動揺歯の有無
・開口量
20mm以下だと、気管挿管が難しい
・ワクチンの有無

検査
・血液検査
・尿検査
・呼吸機能検査
・心電図

経口摂取制限
成人・・・OPEの6~8時間前は禁止(水も)
小児・・・OPEの6~8時間前は禁止だが、水は4時間前まで大丈夫


術前に把握する国試的に大切な疾患

・気管支喘息:最終発作から2週以内は禁忌
・狭心症:最終発作から1ヶ月以内は禁忌
・心筋梗塞:最終発作から6ヶ月以内は禁忌
・高血圧症:160/100mmHg以上はNG
・糖尿病:空腹時血糖値が140以上、HbA1cが6.5%以上はNG)


★重度の肥満患者:・気管挿管が困難
・弾性ストッキングを装着し、浮腫・血栓症を予防する


麻酔前投薬


(オペ室に入る前に行う)

種類・目的

① ベンゾジアゼピン系 ⇒ 不安の軽減
② ベラドンナ薬 ⇒ 迷走神経反射(不交感神経)の抑制、気道分泌、唾液分泌の抑制
  (アトロピン、スコポラミン)
③ 麻酔性鎮痛薬 ⇒ 鎮痛
(モルヒネ、ペチジンなど)
④ H2ブロッカー ⇒ 胃液の分泌抑制(妊婦、肥満者は胃液の分泌が多いため)
  (ファモチジンなど)

注意:・スコポラミンは高齢者に禁忌

 ・ベラドンナ薬は緑内障、前立腺肥大には禁忌
 ・ベンゾジアゼピン系は、緑内障、重症筋無力症に禁忌


さて、麻酔前投薬を投与し、オペ室に入り、モニターを装着する。

次に『導入』

主として『吸入麻酔薬』と『静脈麻酔薬』を使う。

●吸入麻酔薬

・ハロタン:
・MACが0.76%(最小)・・・麻酔力強い
      ・肝障害に禁忌
      ・アドレナリンとの併用で不整脈を起こしてしまう
      ・悪性高熱症の原因となる

・イソフルラン

・セボフルラン:・血液/ガス分配係数が0.63のため、導入・覚醒が速い

・笑気:・MACが105%(最大)・・・麻酔力弱い
    ・血液/ガス分配係数が0.47のため、導入・覚醒がとても速い
    ・唯一のガス麻酔薬(上部が青色、下部が灰色)


●静脈麻酔薬

・バルビツレート:・抗けいれん作用、鎮静作用
         ・気管支喘息に禁忌

・ベンゾジアゼピン系:・抗けいれん作用、鎮静作用、健忘作用
           ・緑内障、重症筋無力症に禁忌

・プロポフォール:
・血管痛を起こしやすい
           ・卵、大豆アレルギーに禁忌

・ケタミン:・NMDA受容体を拮抗する
       ・強力な鎮痛作用
       ・てんかんに禁忌

・ドロペリドール:
・NLA法に用いる(ドロペリドール+フェンタニル)



★ここで確認!


① 揮発性麻酔薬の中で、

・MACが最小のものは?・・・『ハロタン』
・血液ガス分配係数が最小のものは?・・・『セボフルラン』
・悪性高熱症の原因となるのものは?・・・『ハロタン』


② 静脈麻酔薬の中で、

・重症筋無力症に禁忌のものは?・・・『ベンゾジアゼピン系』
・気管支喘息に禁忌のものは?・・・『バルビツレート』
・血管痛を起こしやすいものは?・・・『プロポフォール』
・卵、大豆アレルギーに禁忌のものは?・・・『プロポフォール』
・NMDA受容体を拮抗するものは?・・・『ケタミン』
・てんかんに禁忌のものは?・・・『ケタミン』
・NLA法に用いるものは?・・・『ドロペリドール』(+フェンタニル)


次にいよいよ『気管挿管』

目的:気管内にチューブを挿入して気道確保する

まず、挿管の前に筋弛緩薬を投与する

なぜ?・・・体動をなくし、挿管を容易にする

筋弛緩薬にはニコチン性アセチルコリン受容体に作用するものと拮抗するものの2つがある。


① 非脱分極性筋弛緩薬:・競合的拮抗作用

            ・d‐ツボクラリン・・・気管支喘息に禁忌
            ・ベクロニウム
            ・パンクロニウム


② 脱分極性筋弛緩薬:・非競合的拮抗作用
         ・サクシニルコリン(スキサメトニウム)
         ・ハロタンと併用すると、悪性高熱症を生じやすい

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2016/01/07 17:35 歯科麻酔・救急 TB(-) CM(0)
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