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歯科薬理学:107, 108 AC (1)

dental-phrmacology-1-638.jpg 
http://www.slideshare.net/drswapnil16/dental-phrmacology


歯科薬理学関係の問題を107, 108回歯科国試から集めました。

以下の多くの問題は既出でした。


107C-68 (既出)
薬物動態のうち、高齢者で低下するのはどれか。 2 つ選べ。
a 薬物代謝能
b 薬物排泄能
c 血中遊離型薬物濃度
d 水溶性薬物血中濃度
e 脂溶性薬物分布容積

解答 ab

高齢者歯科:高齢者の生理変化(改編)

参照


107C-118 (既出)
血中薬物濃度変化(別冊No. 17)を別に示す。
時間依存性の抗菌薬投与法で最も適切なのはどれか。 1 つ選べ。

a ア
b イ
c ウ
d エ
e オ

解答 c

歯科薬理:107C-118

参照


108C-95 
抗腫瘍薬パクリタキセルの標的はどれか。1 つ選べ。

a 微小管
b ゴルジ体
c 滑面小胞体
d リソソーム
e ミトコンドリア

解答 a


107, 108回歯科国試AC(+α):病理学

参照


108A-32 
アドレナリンの併用によって血圧低下が生じるのはどれか。1 つ選べ。

a NSAIDs
b a1 遮断薬
c MAO 阻害薬
d 三環系抗うつ薬
e 非選択性b遮断薬

解答 b

生理学:内分泌ほか(歯科国試)

参照


107C-37
インフルエンザ脳炎・脳症の重症化に関連して緊急安全性情報が出たのはどれか。1 つ選べ。

a リドカイン
b フルコナゾール
c フルオロウラシル
d エリスロマイシン
e ジクロフェナクナトリウム

解答 e

ウィルス性疾患(歯科国試)

NSAIDS禁忌 ワンポイントアドバイス


参照



1)108A-29 
肝臓のミクロソーム分画にあり、薬物の代謝に関与するのはどれか。1 つ選べ。

a アルブミン
b グロブリン
c P-糖タンパク質
d シトクロムP-450
e a1 -酸性糖タンパク質

既出ですが、説明がやや足りないので、再度出しました。

組織学(口腔顔面系) 特集



2)108A-73 
ピロカルピン塩酸塩によって亢進するのはどれか。2 つ選べ。

a 散 瞳
b 心拍数
c 唾液の分泌
d 腸管の蠕動運動
e 血管平滑筋の収縮


3)108A-18 
酸性非ステロイド性抗炎症薬が阻害するのはどれか。1 つ選べ。

a リポキシゲナーゼ
b ホスホリパーゼC
c アデニル酸シクラーゼ
d シクロオキシゲナーゼ
e プロテインキナーゼA



解答:MOREへ

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解答



1)108A-29 
肝臓のミクロソーム分画にあり、薬物の代謝に関与するのはどれか。1 つ選べ。

a アルブミン
b グロブリン
c P-糖タンパク質
d シトクロムP-450
e a1 -酸性糖タンパク質

解答 d


シトクロムP-450
(薬学用語解説;
http://www.pharm.or.jp/dictionary/wiki.cgi?%E3%82%B7%E3%83%88%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%83%A0P450 より)

細菌から植物,哺乳動物に至るまでのほとんどすべての生物に存在する、
分子量約45000から60000の酸化酵素で,異物(薬物)代謝においては主要な第一相反応の酵素。

約500アミノ酸残基からなり、活性部位にヘムを持つ。
保存されたシステイン残基と水分子がヘムの鉄原子にリガンドとして配位する。
還元状態で一酸化炭素と結合して450nmに吸収極大を示す色素という意味でシトクロムP450(P450)と命名された.

動物では主に肝臓に存在し,
肝以外にも腎,肺,消化管,副腎,脳,皮膚などほとんどすべての臓器に少量ながら存在する.
NADPHの存在下で基質を水酸化する。

カルシウム拮抗剤などでグレープフルーツ果汁との併用により副作用が増強することがある。
これはCYP3A4の活性が阻害され薬物の代謝が遅くなるためとされている。


P-糖タンパク質
http://kusuri-jouhou.com/pharmacokinetics/diffusion.html

糖やアミノ酸などの栄養は能動輸送によって積極的に体内へと取り込まれる。
それに対し、毒性を有する物質に対しては積極的に体外へと排出しなければいけない。
そこで、これら毒性をもつ物質を体外へ排出するトランスポーターも存在する。

 アミノ酸などの栄養はエネルギーを使ってでも体内へ取り込まなければいけない。
同じように、毒性物質もエネルギーを使用してでも体外へと排出する必要がある。
このように、細胞内へと入ってきた物質を細胞外へ放出する
主なトランスポーターとしてP-糖タンパク質(P-gp:P-glycoprotein)がある。

 薬の吸収を考える上でこの機構はとても重要となる。
なぜなら、P-糖タンパク質によって体外へ排出されると薬の吸収が悪くなってしまうからである。

 

  

P-糖タンパク質によって認識される薬としては抗がん剤や免疫抑制剤(シクロスポリン)などがある。
そのため、これらP-糖タンパク質に認識される薬物は必然的に薬の吸収率が低下してしまうことに注意しなければいけない。

P糖タンパク質は比較的脂溶性の高いカチオン性物質を基質とするが、その基質認識性は広い。

消化管粘膜のP糖タンパク質は,薬物を管腔側に排出し,
また,脳血管内皮細胞のP糖タンパク質は,薬物の脳組織内への分布を制御している。

マクロライド系抗菌薬,アゾール系抗菌薬などによる阻害やリファンピシンによる誘導を受ける。


a1 -酸性糖タンパク質
http://meddic.jp/%CE%B11-%E9%85%B8%E6%80%A7%E7%B3%96%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%91%E3%82%AF

薬物の多くは,血漿中でアルブミンやα1-酸性糖タンパクなどのタンパク質へ結合している.
アルブミンは脂溶性の高い酸性化合物,
α1-酸性糖タンパクは塩基性化合物に対し高い親和性を示す.



2)108A-73 
ピロカルピン塩酸塩によって亢進するのはどれか。2 つ選べ。

a 散 瞳
b 心拍数
c 唾液の分泌
d 腸管の蠕動運動
e 血管平滑筋の収縮

解答 cd、de、de (cdeが正解)


ピロカルピン:

アルカロイドの一種で、非選択的ムスカリン受容体刺激薬

副交感神経末梢を興奮させるため、
汗腺、唾液腺、涙腺の分泌を促進させ、
瞳孔を縮小するなどの作用を起こす。


選択肢 eについて

アセチルコリン分泌によりムスカリン受容体が刺激されると
冠動脈では、血管内皮からNOが産生されて血管拡張が起こります。
また、血管平滑筋の収縮により血管収縮が起こります。

とのことです。

☆血管

血管は大きく2種類に分けて考えていきます。
「皮膚や粘膜の血管」と
「骨格筋の血管」です。

攻撃したり運動したいときには、
骨格筋に多くの血液・栄養を送りたいわけです。
つまり、骨格筋以外の血管を収縮させて、
骨格筋の血管を拡張したいわけです。

そして、血管においては
ちょっと他の臓器と違って
主に交感神経のみで調節されています。

(副交感神経からは、M3受容体による経路ではなく、血管内皮細胞から遊離されるNO
(一酸化窒素)によって調節されています。)

同じ交感神経支配でも、受けとる受容体によって、
生じる反応(収縮・拡張)は異なります。

これを理解するのに、受容体の違い(α1、β2)とGタンパクへの理解が必要なのです。

<皮膚や粘膜の血管>
α1受容体が優位に存在するので、
交感⇒収縮(α1)>拡張(β2)

<骨格筋血管・冠血管>
β2受容体が優位に存在するので、
交感⇒拡張(β2)>収縮(α1)


3)108A-18 
酸性非ステロイド性抗炎症薬が阻害するのはどれか。1 つ選べ。

a リポキシゲナーゼ:
リノール酸、α-リノレン酸代謝酵素の一つ

b ホスホリパーゼC:
リン酸エステル基の直前でリン脂質を切断する酵素群の総称

c アデニル酸シクラーゼ:
ATPを3',5'-環状AMP (cAMP) とピロリン酸への変換を触媒する酵素、リアーゼ
膜受容体に結合してホルモンや他の刺激に反応するGタンパク質を活性化または抑制することができる

d シクロオキシゲナーゼ:正解

e プロテインキナーゼA:
タンパク質分子にリン酸基を付加する(リン酸化する)酵素

解答 d



一般的な非ステロイド性抗炎症薬の多くは、
すべてのシクロオキシゲナーゼ(COX-1、COX-2)活性を可逆的に競合阻害
する。

COX-1が阻害されると、胃潰瘍や消化管出血の原因となる。

一方、
COX-2は炎症時に誘導されるプロスタグランジン合成酵素であり、
NSAIDsの抗炎症作用はCOX-2阻害に基づく 

と近年考えられ、
COX-2を選択的に阻害する新しいNSAIDsが創製されている。

特に、
酸性NSAIDsは強いシクロオキシゲナーゼ活性阻害を有しており、
COXによりアラキドン酸からプロスタグランジンが合成されるのを阻害する。

(Wikipediaから)

img_sp04-01_01.gif 
http://www.pariet.jp/alimentary/vol52/no542/sp04-01.html


以下の記事で復習しましょう。

NSAIDS禁忌 ワンポイントアドバイス

NSAIDSとその副作用

歯科薬理特集5:NSAIDs



関連記事
2016/01/09 21:04 薬理:歯科 TB(-) CM(0)
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