スポンサーリンク Gout or Pseudgout - 医療関係資格試験マニア
fc2ブログ
様々な医療福祉関係の資格試験に挑むブログ
プロフィール

かず

Author:かず
某総合病院で日々、臨床で忙しい医師カズです。
各種医療職の資格試験問題に挑戦しつつ、資格を目指す方々を励ますブログです。
内容は、国内の医師、歯科、薬剤師、看護師国試など、さらには米国医師資格試験(USMLE)、米国歯科医師資格試験(NBDE)あたりの問題にも挑戦する予定です。
応援よろしくお願いいたします。

ブログ使用時の注意点:
PCビューで見ると、答えが隠れています。
解答を見る場合は、”MORE”ボタンをクリックして下さい。
スマホですと、全てが表示されてしまうので演習目的の場合はPCビューがお勧めです。

広告
カテゴリ
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
学校・教育
12位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
その他
1位
アクセスランキングを見る>>
楽天お勧め
google+1
Gout or Pseudgout



h9991922_001.jpg 
https://myhealth.alberta.ca/Health/Pages/conditions.aspx?hwid=hw69011


以前から、この2つの疾患は繰り返し臨床問題で出されています。
今年も出ています。
今回は、この関係の問題。
医師国家試験過去問データベース から転用、一部の問題は改編)



 1)110F27

110F-26-27.gif

110F-26-27A.jpg

110F-26-27B.jpg

110F-27.gif


2)107D55

107d55.jpg

107dg29.jpg



3)107G6改題

58歳、男性。2日前からの左膝関節痛と足関節痛とを主訴に来院。
アルコール肝障害を指摘され通院中。また、アスピリン喘息の既往歴あり。
意識:清明。体温37℃、脈拍 92/分 整、血圧 126/72 mmHg、呼吸数 20/分。
左膝関節に熱感、腫脹および圧痛があったため膝関節穿刺を行った。
関節液の白血球数は2125/μl、グラム染色で細菌を認めない。
また、関節液を偏光顕微鏡で観た所見を下に示す。

THR_03_2014_pp41_02.jpg 

本患者に対する現時点での適切な治療薬はどれか。

a アロプリノール
b ベンズマロン酸
c アスピリン
d コルヒチン
e COX-1阻害型NSAIDs
f  COX-2阻害型NSAIDs



4)105I40改題

76歳の女性。右膝痛を主訴に来院。2週前から、誘因なく右膝の腫脹、疼痛あり。
昨日から痛みが増強し歩行困難となった。体温38,7℃。
右膝関節に腫脹、軽度発赤、局所熱感、膝蓋骨兆動あり。
関節穿刺液は黄白色、混濁。
右膝関節X線写真を図1(No.4)に、関節液のグラム染色像を図2に示す。

図1

105ig4.jpg 
図2

SF801at72.jpg 

現時点で本患者に投与すべき治療薬はどれか。1つ選べ。

a NSAIDs
b コルヒチン
c アロプリノール
d ステロイド
e 抗菌薬


解答:MOREへ

スポンサーリンク


解答


 1)110F27

110F-26-27.gif

110F-26-27A.jpg

110F-26-27B.jpg

110F-27.gif

4Aで内側、外側半月板にCPPD calcium pyrophosphate dihydrate  (ピロリン酸Ca)と思われる石灰沈着+
4B;多核の細胞に取り込まれた四角形のcrystalを認める。
以上から、偽痛風 psed goutの診断。

正解:eのNSIDsでしょう。


結晶貪食像の特徴

CPPD結晶尿酸結晶
 ・長方形や棒状
 ・尖った針状にならない
 ・結晶は様々な方向を向
 ・針状に見えるものが多いが長方形もある
 ・長いものが多い
 ・結晶が束状になりやすい
 

(注意)
尿酸結晶が針状に見えるのは,見る方向によるものです。針状のものが,別の向きでは長方形に見えます。

http://www1.cncm.ne.jp/~itoyama/cppd01.html


2)107D55

107d55.jpg

107dg29.jpg

正解  a,e

theme: 痛風

comments:
尿酸8.2mg/dlと高値を示しており、写真では右足の親指の付け根(医学的に厳密に言えば、
右第1趾中足趾節関節)に発赤・腫脹がある。
痛風の診断となる。

a 正しい
   コルヒチンは好中球遊走を阻止するため、発作の前兆期に有効とされる。
   が、本症例のように発作の極期に用いてもよい。
b アザチオプリンは免疫抑制薬である。
c アロプリノールは尿酸合成低下薬であり、発作極期に症状を抑制する作用はない。
d インフリキシマブは抗TNF-α抗体である。
e 正しい
  発作極期には非ステロイド性抗炎症薬〈NSAIDs〉による消炎鎮痛が有効。

若い男性の関節炎?

を参考に!



3)107G6改題

58歳、男性。2日前からの左膝関節痛と足関節痛とを主訴に来院。
アルコール肝障害を指摘され通院中。また、アスピリン喘息の既往歴あり。
意識:清明。体温37℃、脈拍 92/分 整、血圧 126/72 mmHg、呼吸数 20/分。
左膝関節に熱感、腫脹および圧痛があったため膝関節穿刺を行った。
関節液の白血球数は2125/μl、グラム染色で細菌を認めない。
また、関節液を偏光顕微鏡で観た所見を下に示す。

THR_03_2014_pp41_02.jpg 
http://www.the-rheumatologist.org/article/research-reveals-clues-into-inflammatory-process-of-crystal-arthropathies-note-experts-at-the-2013-acrarhp-annual-meeting/ から引用

本患者に対する現時点での適切な治療薬はどれか。

a アロプリノール
b ベンズマロン酸
c アスピリン
d コルヒチン
e COX-1阻害型NSAIDs
f  COX-2阻害型NSAIDs

正解  d

診断の決め手は関節液の偏光顕微鏡所見。
針状結晶が多数。
診断:痛風性関節炎。

痛風急性期にて、尿酸control薬は用いるべきではない。
abは外される

ということで、c-fに絞られる。

もうひとつの問題点;アスピリン喘息。

cは禁忌!これは当然ながら禁忌選択肢。

つまり、アスピリン喘息に使える消炎剤。

COX-1阻害型NSAIDs:アスピリンと交差反応性+にて使えない。
COX-2阻害型NSAIDs:アスピリン喘息患者では誘発」されにくいが、喘息が全く起こらないわけではない。
出来れば 使わない方がbetter.

ということで、正解はdのコルヒチン。

参照サイト:http://www.white-family.or.jp/healthy-island/htm/rheumatism/kouza-05.htm


4)105I40改題

76歳の女性。右膝痛を主訴に来院。2週前から、誘因なく右膝の腫脹、疼痛あり。
昨日から痛みが増強し歩行困難となった。体温38,7℃。
右膝関節に腫脹、軽度発赤、局所熱感、膝蓋骨兆動あり。
関節穿刺液は黄白色、混濁。
右膝関節X線写真を図1(No.4)に、関節液のグラム染色像を図2に示す。

図1

105ig4.jpg 
図2

SF801at72.jpg 
http://www.med.upenn.edu/synovium/SFinfectgallery/index.html

現時点で本患者に投与すべき治療薬はどれか。1つ選べ。

a NSAIDs
b コルヒチン
c アロプリノール
d ステロイド
e 抗菌薬

正解: e

ちょっとした、意地悪問題。
今年の110F27の変則問題。
半月板にCPPD+ということで、偽痛風と勘違いすると、aを選んでしまう。
しかしながら、関節液グラム染色像にて、滑膜細胞と共に多数のグラム陽性球菌が認められる。
このことから、本例は偽痛風に合併した化膿性膝関節炎の疑いが濃い。
培養結果で決定的診断とはなるが、この時点でeの抗菌剤が1st  choiceであろう。


関連記事
2016/02/11 00:49 整形外科 TB(-) CM(0)
コメント















 管理者にだけ表示を許可する

アクセス数
検索フォーム
知りたい疾患や用語に関連するブログ記事を探すのに使ってください
広告配信
人気記事
本ブログ内でよく読まれている記事
カレンダー
08 | 2023/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
月別アーカイブ(タブ)
各年のアーカイブ全体はLISTをクリック下さい。 LISTを閉じる際は、SELECTをクリック下さい。
リンク
医歯学などの勉強に有用なサイトを随時増やしていきます。 リンクサイトでアクセス出来ないものあれば、メールフォームで遠慮なく教えて下さい。
ブログランキングなど
ブロとも申請フォーム
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文: