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鳥類飼育に関係する感染症。簡単な部類でしょう。

106医A51

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106医A51

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正解  c

オウム病 http://www.jsvetsci.jp/05_byouki/infect/12-Oumu.html

オウム病はオウム病クラミジア Chlamydophila (Chlamydia) psittaci を病原体とし,
オウムインコ類など愛玩用の鳥からヒトに感染し,肺炎などの気道感染症を引き起こす疾患です。
感染症法では全数届け出の第4類疾患とされています.歴史的には19世紀の末に,
オウムを主とする外来のトリとこれらのトリに接触した人における肺炎の関連性が疑われました。

病原体

オウム病の原因菌はクラミジアとよばれる偏性細胞内寄生性細菌です。
細菌の一種なのですが,細菌培養用の培地では増殖できず,ウイルスと同じように生きた細胞の中でのみ増殖します。
他の細菌には見られない形態学的変化を伴う増殖環を有しています(図1)。

12-oumu1.gif 
図1 クラミジアの増殖環.クラミジアは基本小体とよばれる小型の粒子が感染性を持っている. 
Rクラミジアの増殖環.クラミジアは基本小体とよばれる小型の粒子が感染性を持っている.
細胞内では網様体とよばれる大型の細胞形態になり,2分裂増殖する.

感染性粒子は基本小体(elementary body, EB)と呼ばれる直径約300 nmの小型球型粒子です。
基本小体は食作用により宿主細胞内に取り込まれ,食胞内において網様体(reticulate body, RB)
と呼ばれる直径約500から1500 nmの大型粒子に変化し,2分裂増殖を開始します。
網様体は数回の2分裂増殖を繰り返した後,中間体(intermediate body, IB)と呼ばれる形態を経て再び基本小体となり,
宿主細胞の溶解と共に細胞外へ放出されます。
基本小体は代謝活性がなく,抗生物質のほとんどは効力を発揮しません。
一方,網様体は活発な代謝活性を示し,抗生物質により分裂が阻害されたり,殺菌されます。
このように,増殖環の特定の時期にのみ抗生物質が有効です。

      
病原巣
C. psittaciの宿主域は広く,鳥類ではオウム目を含む18目145種から報告されています。
野生のオウム・インコ類におけるクラミジアの保有率は約5%といわれています。
クラミジア感染鳥のほとんどは不顕性感染で,間欠的に排菌します。
感染鳥が排泄する糞便にはクラミジアの感染性粒子である基本小体が多数含まれます。
基本小体は乾燥に強く,環境中で感染性を保っています。

病態
鳥類のクラミジア感染症はほとんどが不顕性感染ですが,ひな鳥の初感染では一部の感染ひな鳥は発症し死亡し,
他は保菌鳥となります。保菌鳥は輸送,密飼いなどのストレス,栄養不良などの要因が引き金となり発症します。
発症鳥の症状は鳥種,日齢により異なり,軽症から重症まで様々であり,時として死亡します。
通常,元気消失,食欲減退,鼻腔からの漿液性ないし化膿性鼻漏があります(図2)。
緑灰色下痢便,粘液便が見られることもあります。急性例では症状に気付かないまま死亡することもあります。
発症した場合,鳥類では早期に治療されれば回復しますが,時期を逸すると多くの場合,死亡します。

ヒトの発症は急性型と徐々に発症するものがあり,臨床症状も軽度のインフルエンザ様症状から,
多臓器障害を伴う劇症型まで多彩です。
7から14日の潜伏期の後に悪寒を伴う高熱で突然発症し,1~2週間持続します。

頭痛,羞明,上部ないし下部呼吸器疾患および筋肉痛などのインフルエンザ様症状を主徴とします。
悪心,嘔吐を伴う場合もあります。未治療の場合,発熱は2ヶ月以上にわたって継続することもあるが,
通常2週目より徐々に解熱します。

12-oumu2.jpg
図2 オウム病罹患ワカケホンセイインコ.沈欝,食欲不振,毛づやの消失などが見られる.

治療・予防
血清診断の結果は通常治療開始時には出ていないので、明らかにトリとの接触歴がある場合は、
オウム病による肺炎を第一に考えて直ちに治療を開始する。

クラミジアに対しては、細胞壁合成阻害剤であるペニシリン系薬やセフェム系薬などのβ‐ ラクタム薬は無効である。
また、アミノ配糖体も効果はない
オウム病に対してはテトラサイクリン系薬が第一選択薬である。
マクロライド系、ニューキノロン系薬
がこれに次ぐ。        


以下の記事にも関連問題あります。

HIV関連の問題1

 の2)

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2016/04/02 20:58 感染症・微生物学 TB(-) CM(0)
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