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109回歯科国試:免疫系 一般問題AC
![]() http://www.interactive-biology.com/category/posts/immunology/ 1)109A73 全身性炎症反応症候群 (SIRS)でみられる症候を引き起こすのはどれか。1つ選べ。 A 抗体 B 補体 C ケトン体 D クレアチニン E サイトカイン 2)109A96 ヒト同種移植時における拒絶反応の際に抗原となるのはどれか。1つ選べ。 A CD4分子 B CD8分子 C Fc受容体 D Toll様受容体 E MHCクラスⅠ分子 3)109C4 CD4陽性T細胞の減少を引き起こすはどれか。1つ選べ。 A HIV B HBV C 麻疹ウィルス D ポリオウィルス E インフルエンザウィルス 解答:MOREへ スポンサーリンク 過去3年の国試問題については、ただ解くだけでなく、 各選択肢について掘り下げて学習しましょう。 地道な努力を惜しまないこと!! 1)109A73 全身性炎症反応症候群 (SIRS)でみられる症候を引き起こすのはどれか。1つ選べ。 A 抗体 B 補体 C ケトン体 D クレアチニン E サイトカイン 正解 E 全身性炎症反応症候群 (日本救急医学会 用語集から) SIRSは侵襲(細胞,組織を損傷する内因的および外因的刺激)の種類にかかわらず, サイトカインを中心とした免疫-炎症反応による非特異的な全身生体反応を把握するための臨床概念である。 1992年に敗血症に関連する診断基準として発表し,敗血症とは感染症に起因するSIRSと定義した。 以下の4項目のうち2項目以上を満たすときSIRSと診断 ① 体温<36℃または>38℃。 ② 脈拍>90回/分。 ③ 呼吸数>20回/分,あるいはPaCO2<32 Torr。 ④ 白血球数>12,000/mm3,あるいは<4,000/mm3, または10%を超える幼若球出現。 感染によらないSIRSを引きおこす病態として,外傷,熱傷,膵炎,外科手術などがあげられる。 SIRSが重症化,遷延化することにより, 各種のメディエータ・カスケード,好中球,凝固系などが活性化され臓器障害の原因となる。 また,抗炎症性サイトカインによって引きおこされる代償性抗炎症反応症候群(compensated anti-inflammatory syndrome; CARS)や,SIRSとCARSが同時におこるMARS(mixed antagonistic response syndrome)なる概念も提唱されている CARSが遷延すると免疫抑制状態(immunoparalysis)に陥り, 感染の遷延や新たな感染症を発症し臓器障害へ進展すると考えられている。 2)109A96 ヒト同種移植時における拒絶反応の際に抗原となるのはどれか。1つ選べ。 A CD4分子 B CD8分子 C Fc受容体 D Toll様受容体 E MHCクラスⅠ分子 正解 E A CD4分子 ヘルパ-T細胞の表面に現れます。 ヘルパ-T細胞の“T細胞受容体”がマクロファ-ジやB細胞のクラスⅡMHC分子に付着したウイルス や癌などの非自己のタンパク質の断片を認識します。 CD4分子はこの認識が起こるために必要な“T細胞受容体”とクラスⅡMHC分子の結合を助ける働きを持っています。 B CD8分子 キラ-T細胞とサプレッサ-T細胞の表面に現れます。 キラ-T細胞とサプレッサ-T細胞の“T細胞受容体”は 、 クラスⅠMHC分子に付着した非自己のタンパク質の断片を認識しますが、 このとき“T細胞受容体”とクラスⅠMHC分子結合を助ける のがCD8分子です。 ![]() http://www.i-madoka.com/cluster-of-differentiation.html C Fc受容体(Fc receptor、FcR):Wikipediaから 免疫グロブリン(抗体)分子のFc部位に対する受容体タンパク質であり、細胞表面に存在する。 免疫グロブリン分子であるIgG、IgA、IgE、IgMに対する受容体をそれぞれFcγR、FcαR、FcεR、FcμRと呼ぶ。 ![]() http://aisenkaicdc.blog.fc2.com/blog-entry-12.html D Toll様受容体(Toll-like receptor:TLR) 動物の細胞表面にある受容体タンパク質で、 種々の病原体を感知して自然免疫(獲得免疫と異なり、一般の病原体を排除する非特異的な免疫作用) を作動させる機能がある。 炎症反応の引き金役 Toll様受容体シグナルにより、IL-1,IL-6などの炎症性サイトカインの発現が誘導される。 これらのサイトカインは、発熱反応を誘導し、接着分子の発現を増強し、好中球、単球など炎症細胞の接着能を促進したりする。 また、各種ケモカインの産生が誘導され、炎症細胞の組織への浸潤が誘導される。 さらに、血管透過性も亢進し、滲出液、タンパクも炎症部位に蓄積する。 この結果、発赤、腫脹、疼痛、発熱を四徴とする炎症反応が形成される。 一連の炎症反応は、感染局所において、感染巣の拡大を防ぎ、感染の終結を促進するために必須である。 このような炎症像形成の引き金として、Toll様受容体は機能している。 http://www.biken.osaka-u.ac.jp/biken/BioScience/page12/index_12.html ![]() http://www.hiroshima-u.ac.jp/gsbs/kenkyu_syokai/kachikuseitai/ 参考サイト: http://kusuri-jouhou.com/immunity/hijiko.html 関連記事: HIV関連の問題3:移植提供者の条件3)109C4 CD4陽性T細胞の減少を引き起こすはどれか。1つ選べ。 A HIV B HBV C 麻疹ウィルス D ポリオウィルス E インフルエンザウィルス 正解 A CD4陽性細胞は、HIVが非常に結合しやすいために、 HIV感染症ではHIVがCD4陽性細胞に感染し細胞を破壊することから、 CD4が低値となります。 逆に成人T細胞性白血病(ATL)では、HTLV-1がCD4陽性細胞に感染しCD4陽性細胞が腫瘍化し増殖します。 CD4/CD8 低値 CD4低下:HIV感染、特発性CD4陽性細胞減少症、先天性免疫不全症候群 CD8上昇:EBウイルス感染症 CD4/CD8 高値 CD4上昇:成人T細胞白血病、HHV-6感染 CD8低下:先天性免疫不全症候群 参考記事: 独特なリンパ球AIDS関連一般問題(最近の医師国試から)
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