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前回同様に、NEJM (New England J Medicine) image challenge:
http://www.nejm.org/image-challenge?ci=20150723&startFrom=41 からの出題。 Question What is the most appropriate therapy for this 8-year-old child who presents with 7 days of fever, rash, and this physical examination finding? ![]() A) Intravenous or oral doxycycline B) NSAIDs and systemic glucocorticoids C) Penicillin or azithromycin D) Intravenous valacyclovir E) Aspirin and intravenous immune globulin 解答:MOREへ スポンサーリンク 7日間続く発熱と下の図のような理学所見を呈する8歳の子供に対する 適当な治療はどれか? ![]() A) Intravenous or oral doxycycline 経静脈または経口ドキシサイクリン投与 B) NSAIDs and systemic glucocorticoids NSAIDsとステロイド C) Penicillin or azithromycin ペニシリン またはアジスロマイシン D) Intravenous valacyclovir 経静脈バラシクロビル E) Aspirin and intravenous immune globulin アスピリンと経静脈免疫グロブリン投与 正解 E) Aspirin and intravenous immune globulin Kawasaki’s disease is a medium-vessel vasculitis of childhood. The patient may present with fever, rash, oral lesions (strawberry tongue and fissured lips), conjunctival injection, swelling of the palms and soles, and cervical lymphadenopathy. Aspirin and intravenous immune globulin are the typical initial therapy. 訳 川崎病は、小児期に生じる中型の血管レベルの血管炎(特に心冠動脈)である。 本患者は発熱、皮膚、急速な病状変化、口腔内病変(イチゴ舌とひび割れた口唇)、 結膜炎、手足の腫脹、頸部リンパ節腫脹を伴うだろう。 アスピリンと経静脈免疫グロブリン投与が標準的治療である。 はっきり言って、この条件だけで川崎病というのは、なんとも診断できないだろう。 溶レン菌による猩紅熱(scarlet fever)においても、このイチゴ舌が生ずる。 眼球結膜病変の有無の条件が必要。 従って国試問題としては不適当といえる。 以下に類題を記す。 医師国試 108I58 ![]() 正解 d comment: 8歳女児の発熱と咽頭痛・皮疹。 いちご舌や口囲蒼白(丘疹性紅斑が口周囲にはない)といったキーワードよりA群β溶血性連鎖球菌感染が考えられる。 いちご舌では川崎病も鑑別に挙がるが、「両側眼球結膜に充血はない」との記載から否定される。 a~e 感染経路はdの飛沫感染が正しい。 川崎病 (Wikipediaから) 川崎病( Kawasaki disease, KD)は、おもに乳幼児にかかる全身の血管炎症候群。 主に中型の血管が全身性に炎症を起こすことで、発熱、発疹、冠動脈病変など様々な症状を惹き起こす。 小児急性熱性皮膚粘膜リンパ節症候群( MucoCutaneous Lymph-node Syndrome, MCLS)とも言われるが、 世界的に川崎病 (KD) が一般的。 症状 初期は急性熱性疾患(急性期)として全身の血管壁に炎症が起き、多くは1~2週間で症状が治まるが、 1ヶ月程度に長引くこともあり、炎症が強い時は脇や足の付け根の血管に瘤が出来る場合もある。 心臓の血管での炎症により、冠動脈の起始部近くと左冠動脈の左前下行枝と左回旋枝の分岐付近に瘤が出来やすい。 急性期の血管炎による瘤の半数は、2年以内に退縮するが、冠動脈瘤などの後遺症を残す事がある。 主要症状は以下の6つである。 1. 5日以上続く原因不明の発熱(ただし治療により5日未満で解熱した場合も含む) 2. 両側眼球結膜の充血 3. 四肢の末端が赤くなり堅く腫れる(手足の硬性浮腫、膜様落屑) 4. 皮膚の不定型発疹 5. 口唇が赤く爛れる、いちご舌、口腔咽頭粘膜のびまん性発赤 6. 有痛性の非化膿性頸部リンパ節腫脹 以上6つの主要症状のうち5つ以上を満たすものを本症と診断するが、5つに満たない非典型例も多い。 発熱、発赤、リンパ節腫脹などは乳幼児期のウイルス感染症でも極一般的に認める症状であり、確定診断には困難を伴う。 主要症状には含まれていないが、乾癬様皮疹、麻痺性イレウス、低アルブミン血症、 BCG接種部位の発赤・痂皮形成などは留意すべき所見とされる。 治療 川崎病治療の目的は、急性期の炎症反応を可能な限り早期に終息させることで、冠動脈瘤の形成を予防することである。 初期治療としては免疫グロブリンとアスピリンを併用される。 この併用療法により48時間以内に解熱しない、または2週間以内に再燃が見られる場合を不応例とする。 不応例には免疫グロブリンの再投与を行うか、ステロイドパルス療法が有用な例も報告されている。 病初期から、免疫グロブリンとアスピリンに加え、プレドニゾロンを投与すると冠動脈瘤の抑制に有用である と言った臨床試験の報告もある。 また冠動脈が拡張を来していないか心エコーによりフォローする必要がある。 冠動脈病変が好発する第10病日で行い、異常が認められない場合には発病後6週で再検する。 (実際は各施設により心エコーを行う時期はまちまちと思われる。) 冠動脈病変が認められない場合、その時点でアスピリンを中止する。 |
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