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AIDS関連の問題
![]() http://www.colegioweb.com.br/saude/aids-o-grande-perigo-no-seculo-xxi.html 108回医師国試と新作問題 1) 108B-13 後天性免疫不全症候群〈AIDS〉の指標疾患に含まれるのはどれか。 a 胃 癌 b 乳 癌 c 卵巣癌 d 大腸癌 e 子宮頸癌 2) 108I-27 後天性免疫不全症候群〈AIDS〉の併発疾患でないのはどれか。 a サイトメガロウイルス感染症 b ニューモシスチス肺炎 c 口腔内カンジダ症 d 悪性リンパ腫 e プリオン病 新作問題 3) 以下に示すHIV-1 遺伝子のうち、ウィルス本体の構成タンパク質 や酵素をコードする遺伝子はどれか。 3つ選べ。 A) gag B) vif C) tat D) pol E) env F) vpr G) nef H) vpu I) rev 4) HIVおよびAIDSに関する記述で以下のうち 正しいものを選べ。 A) アデノウィルスに属する B) CD4細胞数が200個/mm 3以下になると 日和見感染を生じやすい。 C) HIV感染後、早期にCD4細胞数は激減する。 D) HIV-1の分離株による標的細胞の指向性(トロピズム) に違いはない。 E) 無症候期にはHIV増殖は休止している。 発展問題 微生物学実践問題から 5) 56歳AIDS患者。 第3選択の抗レトロウィルス剤療法を受け、 服薬を厳格に守ったものの治療は失敗に終わる。 治療の失敗は体内のHIV集団に様々な 抗レトロウィルス剤に対して耐性が発現したことによる。 HIVは、抗レトロウィルス剤耐性を引き起こす突然変異が 高い頻度で出現するが、 これに関係するHIV遺伝子のタンパク質産物は以下のどれか。 A) env B) nef C) pol D) tat E) vpu 6) プロテアーゼ阻害剤は、出芽したウィルス粒子の成熟阻止を 作用とする有用なHIV治療薬である。 この成熟過程には、下記のHIVタンパク質のうち、 いずれかがプロテアーゼにより切断されることが関与している。 どのタンパク質が該当するか。 A) Env B) Pol C) Gag D) Matrix E) Nef 解答 MOREを押して スポンサーリンク • AIDSの指標疾患(Indicator Disease) A.真菌症 1.カンジダ症(食道、気管、気管支、肺) 2.クリプトコッカス症(肺以外) 3.コクシジオイデス症 (1)全身に播種したもの (2)肺、頚部、肺門リンパ節以外の部位に起こったもの 4.ヒストプラズマ症 (1)全身に播種したもの (2)肺、頚部、肺門リンパ節以外の部位に起こったもの 5.ニューモシスティス肺炎 (注)P. cariniiの分類名がP. jiroveciに変更になった B.原虫症 6.トキソプラズマ脳症(生後1か月以後) 7.クリプトスポリジウム症(1か月以上続く下痢を伴ったもの) 8.イソスポラ症(1か月以上続く下痢を伴ったもの) C.細菌感染症 9.化膿性細菌感染症(13歳未満で、ヘモフィルス、連鎖球菌等の化膿性細菌により以下のいずれかが2年以内に、2つ以上多発あるいは繰り返して起こったもの) (1)敗血症 (2)肺炎 (3)髄膜炎 (4)骨関節炎 (5)中耳・皮膚粘膜以外の部位や深在臓器の膿瘍 10.サルモネラ菌血症(再発を繰り返すもので、チフス菌によるものを除く) 11.活動性結核(肺結核又は肺外結核)(※) 12.非結核性抗酸菌症 (1)全身に播種したもの (2)肺、皮膚、頚部、肺門リンパ節以外の部位に起こったもの D.ウイルス感染症 13.サイトメガロウイルス感染症(生後1か月以後で、肝、脾、リンパ節以外) 14.単純ヘルペスウイルス感染症 (1)1か月以上持続する粘膜、皮膚の潰瘍を呈するもの (2)生後1か月以後で気管支炎、肺炎、食道炎を併発するもの 15.進行性多巣性白質脳症 E.腫瘍 16.カポジ肉腫 17.原発性脳リンパ腫 18.非ホジキンリンパ腫 19.浸潤性子宮頚癌(※) F.その他 20.反復性肺炎 21.リンパ性間質性肺炎/肺リンパ過形成:LIP/PLH complex(13歳未満) 22.HIV脳症(認知症又は亜急性脳炎) 23.HIV消耗性症候群(全身衰弱又はスリム病) (※)C11活動性結核のうち肺結核及びE19浸潤性子宮頚癌については、 HIVによる免疫不全を示唆する所見がみられる者に限る。 解答 1)108B-13 解答 e 2)108I-27 解答 e A)gag, D)pol, E) envが正解 他の遺伝子はすべて増殖に関わる調節遺伝子 4) ![]() HIV感染後のウイルスマーカーの推移 (http://kompas.hosp.keio.ac.jp/contents/000052.html より) 5) 正解 はC) pol 解説 HIVは血清学的・遺伝学的性状の異なるHIV-1とHIV-2に大別される(図1)。 HIV遺伝子は、両端に存在するLTR (long terminal repeat)と呼ばれる遺伝子領域と、 下に示すような様々な遺伝子により、複雑かつ精巧な遺伝子発現調節機構によって制御されている。 ![]() 図1:HIV遺伝子の構造。HIVは血清学的・遺伝学的性状の異なるHIV-1とHIV-2に大別される。 HIV遺伝子は、両端に存在するLTR (long terminal repeat)、gag, pol, envの3個の主要な構造遺伝子、 tat, revの2個の調節遺伝子、nef, vif, vpr, vpu (HIV-1のみ), vpx (HIV-2のみ),の5個のアクセサリー遺伝子から 構成され、複雑かつ精巧な遺伝子発現調節機構によって制御されている。 (http://www.nih.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/400-aids-intro.html から) 各選択肢について(主にWikipediaから) A) env × env はウイルスを覆う殻となる蛋白質をコードしている。 エンベロープは始めGp160として翻訳され、宿主細胞由来のプロテアーゼに切断されて、 Gp120とGp41になる。 宿主細胞表面のレセプターに結合し、宿主細胞へウイルスを侵入させる役割を持つ。 B) nef × nef(NEgative Factor)にコードされている蛋白質は、宿主の細胞膜に局在し、宿主の細胞表面でCD4抗原の発現を抑える働きがある。 またNefはMHC-1を抑制する事から、ウイルスのエピトープが細胞表面に提示されず、 感染細胞がキラーT細胞(CTL)によって傷害されなくなる。 この事から、AIDS発症に重要な役割をしていると考えられている。 実際にnefを欠損したHIV-1感染者では、病態の進行が遅く、 長期にわたってAIDSを発症しないことが確認されている。 C) pol ○ RT - 逆転写酵素(reverse transcriptase)をコードしており、プロテアーゼによって切り出された後、 完全長のp66と一部プロセスされたp51とが二量体を形成する。 レトロウイルス特有の逆転写を行う酵素であるため、逆転写酵素阻害剤による化学療法のターゲットとなった。 RTによる逆転写はフィデリティ(正確性)が低い為、しばしば突然変異を引き起こす。 このRTの不正確さがウイルスの変異を早める結果となり、ワクチンの作成を困難にし、更に薬剤耐性ウイルスの出現の要因となっている。 D) tat × tat(Trans AcTivator)は転写活性因子をコードする遺伝子である。 5'末端のLTR内にあるTAR(Trans Activation Responsive region)に結合し、 ウイルス遺伝子の転写を促進させる。 遺伝子はイントロンを持ち、転写後スプライシングされ翻訳される。 E) vpu × vpu(Vilal Protein U)はHIV-1だけにみられる遺伝子であり、 その蛋白質はEnv蛋白質を細胞膜に集める役割がある。 細胞膜に局在するが、ウイルス粒子内には取り込まれない。 6) 解説 gag (group specific antigen) は、ウイルスの構造蛋白質をコードしている。 翻訳 (生物学)された蛋白質は、ウイルスのプロテアーゼによってmatrix、capsidなど6つの蛋白質とペプチドに切断される。 A) Env、 B) pol、 E) nef他の酵素によりプロセッシングされる。 D) matrixはgagタンパク質のプロセッシングにより切断されたウィルスタンパク質の一つにすぎない。 |
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