スポンサーリンク 医師国試での口腔外科4:自己免疫疾患、唾液腺 - 医療関係資格試験マニア
fc2ブログ
様々な医療福祉関係の資格試験に挑むブログ
プロフィール

かず

Author:かず
某総合病院で日々、臨床で忙しい医師カズです。
各種医療職の資格試験問題に挑戦しつつ、資格を目指す方々を励ますブログです。
内容は、国内の医師、歯科、薬剤師、看護師国試など、さらには米国医師資格試験(USMLE)、米国歯科医師資格試験(NBDE)あたりの問題にも挑戦する予定です。
応援よろしくお願いいたします。

ブログ使用時の注意点:
PCビューで見ると、答えが隠れています。
解答を見る場合は、”MORE”ボタンをクリックして下さい。
スマホですと、全てが表示されてしまうので演習目的の場合はPCビューがお勧めです。

広告
カテゴリ
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
学校・教育
10位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
その他
1位
アクセスランキングを見る>>
楽天お勧め
google+1
医師国試での口腔外科4:自己免疫疾患、唾液腺

sjogrens-syndrome-1-638.jpg 
http://www.slideshare.net/Drchitra/sjogrens-syndrome-36428926

医師国家試験過去問データベース から


1)107医G18

107g18.jpg



2)105医D34

105d34.jpg




3)109医D48

109d48.jpg


109dg23.jpg 



4)109医D49

109d49.jpg 


解答:MOREへ

スポンサーリンク


解答


1)107医G18


107g18.jpg


正解: e

theme: 自己免疫疾患

comments:
a 環状紅斑はSjogren症候群でみる。

shen_fig2.jpg 
http://doh-racenter.jp/doc/doc_shen.html

b Raynaud現象は全身性エリテマトーデス〈SLE〉・全身性硬化症〈SSc〉などでみる。
  リウマチ熱では輪状紅斑をみる。


c・d ヘリオトロープ疹・Gottron徴候は皮膚筋炎〈DM〉でみる。

bf658d78.jpg 
ヘリオトロープ疹 
http://heart-clinic.jp/index.php?膠原病


rheum-emforum20080119-37-728.jpg 
http://www.slideshare.net/Rheumatologist/rheum-emforum20080119

e 正しい。若年性特発性関節炎〈JIA〉(全身型)では弛張熱をみる。他方、リウマチ熱では稽留熱をみる。


2)105医D34

105d34.jpg


正解: d

目、口腔の乾燥
RF+
抗核抗体 specled type +
抗SS-A, SS-B +

から、 Sjogren症候群 と考える。

口腔内乾燥、唾液による口腔自浄効果が低下するため、
齲歯を生じやすい。

a 必ずしも易感染性ではない。

b 原因は自己免疫に加え、遺伝、環境、ホルモンなど多因子である。

c 流産??

e 乾燥症状はステロイドは効かない。関節痛には有効。



3)109医D48

109d48.jpg


109dg23.jpg 

正解: b

theme: IgG4関連疾患

comments:
唾液腺腫脹、
IgG高値、
甲状腺炎・膵炎の存在、
IgG4の高値などより

IgG4関連疾患が考えられる。

ガリウムシンチグラフィは全身の炎症の広がりをみる検査であり、
これで取り込みを認めているということは炎症の存在を示唆する。


a TRH負荷は先端巨大症の検査である。

b 正しい
  確定診断には顎下腺の生検にてIgG4陽性形質細胞の浸潤を証明すればよい。

c Schirmer試験はSjogren症候群の検査である。抗SS-A抗体は陰性であり、否定的。

d グルカゴン負荷は糖尿病の検査である。

e ポリソムノグラフィは睡眠時無呼吸症候群〈SAS〉の検査である。


医師国試ではIgG4関連疾患はすでに常識化しつつある。
しかし、歯科ではミクリッツ病との兼ね合いや、シェーグレンとの鑑別は?
という形式で問われるか否か。
さてさて、どうだろう。

概要

IgG4関連疾患とは、血液中の免疫グロブリンG(IgG)という抗体成分のうちIgG4という成分が上昇することと、
全身の臓器にIgG4を作る形質細胞という細胞などが浸潤して腫れてくることを特徴とした原因不明の疾患です。

IgG4関連疾患と思われる最初の報告は、眼や口の渇きがなく、涙腺・唾液腺の腫れる病気として、
1892年にヨーロッパのMikulicz(ミクリッツ)という外科医がまとめたものでした。
しかしシェーグレン症候群という病気に似ていたため、長い間、シェーグレン症候群の一種であると考えられてきました。

1990年代には、膵がんと診断され、手術で切除された膵臓に、がん細胞ではなく形質細胞が塊を作っているという現象が報告され、
リンパ形質細胞性硬化性膵炎という病名がつけられました。
また、膵炎の患者さんの一部に、通常膵炎では用いない免疫を抑える薬が良く効く、
自己免疫性膵炎という病気があることが報告されました。

2001年に、自己免疫性膵炎患者さんの血液でIgG4という成分が増えていることが本邦で発見され、
その事がきっかけで様々な病気でIgG4が測定されるようになり、
今まで別々の病気だと思われていた、ミクリッツ病、リンパ形質細胞性硬化性膵炎、自己免疫性膵炎などに、
全てIgG4の上昇とIgG4を作る形質細胞という細胞の臓器への浸潤が共通していることが分かり、
IgG4関連疾患としてまとめられることになりました。
現在では、他にも、自己免疫性下垂体炎、間質性肺炎、間質性腎炎、後腹膜線維症などと呼ばれていた疾患のうち
一部がIgG4関連疾患であることが分かっています。


000720_01.jpg 
http://kompas.hosp.keio.ac.jp/contents/000720.html


関連記事:

病理学:頭頸部疾患1

 問3




4)109医D49

109d49.jpg 

正解: d

theme: 流行性耳下腺炎〈ムンプス〉・髄膜炎

comments:
4歳児の耳下腺腫脹と項部硬直であり、流行性耳下腺炎とそれに合併した無菌性髄膜炎が考えやすい。

a 急性膵炎を合併すれば高値となりうるも、その所見には乏しい。

b 飛沫感染する。

c 感音難聴を合併しうる。

d 正しい。
   アミラーゼ上昇をみる。
   通常の流行性耳下腺炎では唾液腺由来の血性アミラーゼがみられるが、
   急性膵炎を合併した場合は膵由来のアミラーゼも陽性となる。

e 無菌性髄膜炎であるため、単核球優位。


関連記事
2016/06/04 01:29 口腔外科 TB(-) CM(0)
コメント















 管理者にだけ表示を許可する

アクセス数
検索フォーム
知りたい疾患や用語に関連するブログ記事を探すのに使ってください
広告配信
人気記事
本ブログ内でよく読まれている記事
カレンダー
02 | 2023/03 | 04
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -
月別アーカイブ(タブ)
各年のアーカイブ全体はLISTをクリック下さい。 LISTを閉じる際は、SELECTをクリック下さい。
リンク
医歯学などの勉強に有用なサイトを随時増やしていきます。 リンクサイトでアクセス出来ないものあれば、メールフォームで遠慮なく教えて下さい。
ブログランキングなど
ブロとも申請フォーム
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文: