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 人工弁関係の問題


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医師国家試験過去問データベースから


1)109A17

109a17.jpg 



2)107G56

107g56.jpg

107gg9.jpg



3)109G57

109g57.jpg 


解答:MOREへ



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解答


1)109A17

109a17.jpg 

正解 b,d

theme: 大動脈弁狭窄症〈AS〉

comments:
a 弁置換術が行われることが大半である。

b 正しい
  高齢者→生体弁若年者→人工弁

c 人工心肺を用いて、心肺停止状態で行う手術が主流となっている。

d 正しい。重症大動脈弁狭窄症〈AS〉や有症状のASが人工弁置換の適応となる。

e 徐脈性疾患にはペースメーカーも有用であるが、ASには無効。


2)107G56

107g56.jpg

107gg9.jpg


正解  e

theme: 大動脈弁狭窄症

comments:
大動脈弁口面積が0.8cm2と1cm2を切っているため、高度大動脈弁狭窄症〈AS〉と診断される。
第一選択は大動脈弁置換術となるわけだが、その際に選択される弁についての出題である。

画像で提示されているのは①が機械弁、②が生体弁。

a 高齢者には生体弁が推奨される。

b 生体弁の耐用年数は10~20年とされる。

c いずれかの弁機能がいずれかに優っているのであれば、
  他方の弁はこの世から駆逐されているはずであり、両者に優劣はない。

d 生体弁は確かにウシやブタといった異種に由来するが、
  グルタルアルデヒド処理により滅菌と抗原性の喪失をされているため、アレルギー反応はきたさない。

 正しい。機械弁には血栓が付着するというデメリットがあり、
  そのため手術後生涯にわたり抗凝固薬の内服が必要となる。


3)109G57

109g57.jpg 

正解 a

theme: 人工弁の種類(生体弁・機械弁)の選択

comments:
人工弁置換術における弁選択の問題。107G56で同様の出題がある。

a 正しい。若者には機械弁が選択しやすい。
  が、機械弁はワルファリン(胎児への催奇形性あり)を生涯服用し続ける必要が生じるため、
  挙児希望のある場合、不適切となる。

b う歯やその抜歯で菌血症となりやすいが、ここでは関係ない。

c~e これらは人工弁選択ではなく、そもそも弁置換を行うか、
    といった治療方針と関係がある情報である。


生体弁と機械弁-そのメリット、デメリット

生体弁にしろ、機械弁にしろ、傷んだ弁を取り換えるという意味では同じことですが、
どちらの弁を使うかについては各々のメリット(長所)、デメリット(短所)を知ったうえで決めなければなりません。

生体弁の最大のメリットは、弁の材質が生体なので血液が弁にこびりついて血栓を作る可能性が極めて低いということです。
通常は機械弁を植え込むと血栓ができるのを防ぐため、血液が固まらないようにするワーファリン
というお薬を一生飲み続ける必要があります(抗凝固療法と言います)。
しかし、生体弁の場合は手術直後の数か月を除いてその必要がありません。

抗凝固療法は効き過ぎると、血が固まらなくて出血しやすくなり(出血傾向といいます)、
逆に、効果が不十分だと血栓ができてしまうので、いつもいい効き具合に維持しておく必要があります。

そのため、手術後落ち着いてからも月に1回程度採血をして効き具合を調べ、
その結果に応じてワーファリンの服薬量を増やしたり、減らしたりしなければならず、少々厄介です。

また、ワーファリンは妊娠中に服用すると胎児に奇形を起こす可能性のあることが知られており、
妊娠の可能性のある女性では避けたい薬です。

生体弁にすれば、このような心配をしなくてすむので、いかに大きいメリットがあるかがお分かりいただけると思います。
ただし、不整脈合併など他の要因でワーファリンを飲む必要のある方は、生体弁で置換されてもワーファリンを飲まなくてはなりません。

また、生体弁は感染症にも強い と言われており、
感染性心内膜炎という病気で傷んだ弁を取り換えなければならないときにもよく用いられます。

しかし、生体弁にもデメリットがあります。
それは耐久性が機械弁に比べて悪い ということです。
大体15年前後で弁が硬くなり、動きが悪くなって狭窄や逆流が生じ、
最終的には再び弁置換が必要になることを知っておかなければなりません。

一般的に若い時に置換した方が、高齢で置換するよりも早く壊れ、
さらに生体弁は、大動脈弁に使った場合よりも僧帽弁に使った場合の方が壊れやすいとされています。

こうしたことを考えると、高齢者で特に大動脈弁を置換する方は生体弁でいい、ということになります。
また、腎不全のために慢性透析を受けている方は、他の方に比べて弁の石灰化が早く進行すると言われています。

では、機械弁はどうでしょうか。
その最大のメリットはすぐれた耐久性です。
機械的性能だけからみると一度置換すれば一生もつ と考えられています。

ですから、再び弁置換術をしたくないという方は機械弁を好まれます。
もちろん生身の体の中に入ることですから、たとえば弁に血栓がつくとか、
感染症のために弁の縫着部分が緩むなどといったトラブルが起こる可能性は否定できません。

機械弁のデメリットはなんといっても、ワーファリンを一生服薬し続けなければならないことです
血栓症の可能性、出血の可能性、定期的に採血する必要性などをご理解いただかなければなりません。
仕事の関係で外傷を受ける可能性が高い場合や、なんらかの事情できちんと服薬できない場合、
定期的受診が難しい場合、機械弁は要注意です。

イラスト:生体弁と機械弁-そのメリット、デメリット

どちらを選ぶ? 生体弁か、機械弁か

すでに説明しましたように、生体弁と機械弁はどちらもいい点、悪い点があります。

一般的に、若い方は一生もつと考えられる機械弁を、
また高齢者では年齢の点から、仮に生体弁であっても、もう壊れる可能性が低いということで、
生体弁を選択されることが多いようです。

何歳以上の方に生体弁を選択するか、という点については、
大動脈弁の方が僧帽弁に比べて壊れにくいということを考え合わせて、
大動脈弁でおおよそ65歳以上、僧帽弁でおおよそ65~70歳以上の方に生体弁を使用しているのが一般的です。

しかし、最近は生体弁の耐久性が向上してきたこと、仮に再手術になってもその際のリスクが減ってきたことから、
生体弁を使用する年齢が次第に若くなる傾向にあります。
また、若い人でも抗凝固療法の煩わしさを嫌って、
いつの日か再手術になるのは覚悟のうえで生体弁を選択する方もおられます。

厳密には、年齢や合併疾患などを一致させたうえで比較すべきですが、
どちらの弁でも、この6年の間に生体弁の使用頻度が高まってきていることがお分かりになると思います。

http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/pamphlet/heart/pamph69.html から

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2016/06/24 22:47 胸部・心臓血管外科 TB(-) CM(0)
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