> 恐ろしい感染症! - 医療関係資格試験マニア
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某総合病院で日々、臨床で忙しい医師カズです。
各種医療職の資格試験問題に挑戦しつつ、資格を目指す方々を励ますブログです。
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今日、TBSで放送された”マサカの世界”で紹介されたある感染症について、
調べたので新作問題として出してみます.
この番組を見た方は即答できるのでしょうね。

pjb817L.jpg 
https://www.reddit.com/r/wallpapers/comments/1mdgh2/i_made_the_brain_eating_amoeba_from_rwtf_into_a/


問題

9歳、男子。
夏の暑い日、某ERに頭痛、発熱、吐気、嘔吐を主訴に両親と共に来院。
生来健康で、今までに大病はしたことはなく、免疫不全やアレルギーもない。
家族内に遺伝性疾患もない。
理学所見では明らかな項部硬直はなく、
血液培養は陰性であった。
7日ほど前に近くの湖で泳いだらしいが、湖水は飲んでいないし、
湖水中の生物に咬まれた覚えはなく、また蚊に刺されたこともないという。
原因検索のため緊急入院となるも、入院当日の夜間にてんかん、幻覚症状が生じ、
昏睡状態となり、死亡した。

本疾患で最も疑わしい疾患、原因は次のうちどれか。

a 日本脳炎
b アカントアメーバ
c トキソプラズマ・ゴンディ
d ネグレリア・フォレーリ
e 細菌性髄膜炎


解答:MOREへ




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解答

9歳、男子。
夏の暑い日、某ERに頭痛、発熱、吐気、嘔吐を主訴に両親と共に来院。
生来健康で、今までに大病はしたことはなく、免疫不全やアレルギーもない。
家族内に遺伝性疾患もない。
理学所見では明らかな項部硬直はなく、
血液培養は陰性であった。
7日ほど前に近くの湖で泳いだらしいが、湖水は飲んでいないし、
湖水中の生物に咬まれた覚えはなく、また蚊に刺されたこともないという。
原因検索のため緊急入院となるも、入院当日の夜間にてんかん、幻覚症状が生じ、
昏睡状態となり、死亡した。

本疾患で最も疑わしい疾患、原因は次のうちどれか。

a 日本脳炎
b アカントアメーバ
c トキソプラズマ・ゴンディ
d ネグレリア・フォレーリ
e 細菌性髄膜炎


正解: d ネグレリア・フォレーリ

非常に稀な感染症。

医師国試でも、まず出題されることはないでしょう。

夏期の湖水中に生息するネグレリア・フォレーリというアメーバ。
鼻から侵入し、脳を溶かしてあっという間に死に至るとのとのこと。

bcは免疫不全がないと感染しない。
a:蚊とのコンタクトはなく否定的。
e:血液培養なども陰性から考えにくい。


以下、Wikipedia を改編。

フォーラーネグレリア(Naegleria fowleri、ネグレリア・フォーレリ)は、
自由生活性のアメーバであり、
通常25–35℃ほどの温水環境で見付かる。
他のアメーバ類とは異なり、生活環の中に鞭毛型を持つのが特徴。

140715-naegleria-fowleri-mn-1435_0_aecd41e492b9d6637247741a88b9c4ac_nbcnews-ux-2880-1000.jpg 
http://www.nbcnews.com/health/health-news/brain-eating-amoeba-eyed-death-ohio-teen-n596621

人間に対して病原性を示し、
原発性アメーバ性髄膜脳炎 (primary amoebic meningoencephalitis, PAM)
を起こすことがある。

これは中枢神経系が冒されることで、始めは嗅覚認知(匂いや味)の変化が起こり、
続いて吐き気、嘔吐、発熱、頭痛などを示し、急速に昏睡して死に至るものである。

2d1ef2c75a6f3d4715b166908a48c1e9.jpg

https://jp.pinterest.com/pin/377246906259726949/


このため "殺人アメーバ" "brain-eating amoeba" と呼ばれる事もある。

1965年にオーストラリアの Fowler と Carter により報告され、Fowler にちなんで命名された。


病態

通常、PAMは免疫抑制の前歴のない健康な子供や若者のうち、
最近にフォーラーネグレリアが生息する淡水を浴び、
それが鼻に入った者が発症する。

N. fowleri は嗅粘膜や鼻孔組織を貫通し、嗅球の著しい壊死とそれに伴う出血が起きる。

アメーバはそこから神経繊維をたどって頭蓋底を通り抜け、脳に達する。

アムホテリシンBは N. fowleri に対して現在のところ最も効果がある薬物療法であるが、
PAMを発症している場合の予後は深刻で、臨床ではこれまで8例の生存例があるのみである。

日本では、
1996年11月に佐賀県鳥栖市で25歳女性が発症(7日目に意識混濁、9日目に死亡)したのが、
2011年現在唯一の感染例である。
死亡後の病理解剖では、脳が「半球の形状を保てない程軟化していた」という。

アメリカ合衆国では1962年から2015年8月までに134の感染例があり、内生存者は3人である。

感染例としては、2011年にルイジアナ州で男子大学生と50代女性が相次いで感染・死亡した。
両者の家で得られるあらゆる水を徹底的に検査した結果、

男子大学生の家では温水器など、
50代女性の家では浴槽の排水溝などからアメーバを検出した。

また、2人とも蓄膿症であり、それに伴う鼻づまりを改善するために「鼻洗浄器」を使用していたことが判明した。

また、2人とも鼻洗浄器には蒸留水か殺菌処理された水を使用しなければならないのに水道水を使用していたうえ、
鼻洗浄器の手入れも不十分なまま繰り返し使っていたことも判明した。
これらのことから、保健所は「それぞれの家の温水器・浴槽内で増殖したアメーバが空中を漂い
(あるいは、温水器→水道水→鼻洗浄器の経路)、手入れが不十分な鼻洗浄器内でも増殖して、
それを使って鼻を洗浄した際に鼻腔からアメーバに感染したもの」と断定した。



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