> 紛らわしい水疱性口腔粘膜病変:109歯D38 - 医療関係資格試験マニア
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109歯D38

38歳の女性。歯肉の接触痛を主訴として来院した。
3か月前から歯肉に水疱ができて、すぐに潰れしみるようになり、
次第に口腔内全体がヒリヒリ痛むようになったという。
初診時の口腔内写真(別冊No. 38A)と
生検時のH-E染色病理組織像(別冊No. 38B)を別に示す。
発症との関連が指摘されているのはどれか。1つ選べ。

IMG_1344.jpg

IMG_1345.jpg

a SS-A
b BP 180
c TSH受容体
d デスモグレイン1
e デスモグレイン3


関連問題:

尋常性天疱瘡と類天疱瘡(医師国試)



解答:MOREへ

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解答


109歯D38
38歳の女性。歯肉の接触痛を主訴として来院した。
3か月前から歯肉に水疱ができて、すぐに潰れしみるようになり、
次第に口腔内全体がヒリヒリ痛むようになったという。
初診時の口腔内写真(別冊No. 38A)と
生検時のH-E染色病理組織像(別冊No. 38B)を別に示す。
発症との関連が指摘されているのはどれか。1つ選べ。

IMG_1344.jpg

IMG_1345.jpg

a SS-A
b BP 180
c TSH受容体
d デスモグレイン1
e デスモグレイン3

正解 b

組織像 B;
基底細胞下で上皮下結合組織と口腔粘膜上皮の剥離と水疱形成があることから、
水疱性類天疱瘡である。

本疾患と関係が深いのは、bのBP180

組織像が下図のような表皮内水疱であれば、尋常性天疱瘡。

この場合は、
d デスモグレイン1
e デスモグレイン3 が関係する。


4_2h_004.jpg


口腔粘膜上皮内で基底細胞層と棘細胞層間の水疱形成
水疱内には浮遊細胞(棘融解細胞 Tzanck cell)を認める

http://www2.dent.nihon-u.ac.jp/OralPathologyAtlas/Ver1/chapter4/html4/4_2h_004.html より)


a SS-Aはシェーグレン症候群

c TSH受容体は、Basedow病と関連。


追加解説

天疱瘡の病態生理は、表皮細胞間接着において重要な役割をしている
カドヘリン型の細胞間接着因子デスモグレインにIgG自己抗体が結合し、
その接着機能を阻害するために水疱が誘導されると考えられる。

尋常性天疱瘡、落葉状天疱瘡、その他の3型に大別されるが、
症例の大部分は尋常性天疱瘡または落葉状天疱瘡に分類される。

その他として、腫瘍随伴性天疱瘡、尋常性天疱瘡の亜型である増殖性天疱瘡、
落葉状天疱瘡の亜型である紅斑性天疱瘡、疱疹状天疱瘡、薬剤誘発性天疱瘡などが知られている。

尋常性天疱瘡抗原はデスモグレイン3(Dsg3)、
落葉状天疱瘡抗原はデスモグレイン1(Dsg1)
である。

尋常性天疱瘡は、さらに粘膜優位型と粘膜皮膚型に分類される。

粘膜優位型尋常性天疱瘡では、Dsg3に対する自己抗体のみ
を認めるのに対し、

粘膜皮膚型尋常性天疱瘡ではDsg3およびDsg1に対する自己抗体
が検出される。

落葉状天疱瘡では、Dsg1に対する自己抗体のみ
 を認める。

腫瘍随伴性天疱瘡は、悪性または良性の新生物(主にリンパ球増殖性疾患)に合併する。

デスモグレインおよびプラキン分子に対するIgG自己抗体を有する自己免疫性水疱症で、
液性免疫のみならず細胞性免疫による粘膜上皮および皮膚への傷害を特徴とする。

尋常性天疱瘡、落葉状天疱瘡の水疱が形成される部位は、Dsg1, Dsg3の発現部位と
患者血清中の抗体プロフィールによって論理的に説明できる(デスモグレイン代償説)。
抗体が標的抗原に結合した後には、Dsg1, Dsg3の接着機能を直接阻害する機序(steric hindrance説)に加え、
抗体結合後の細胞内シグナル伝達機構により
Dsg1, Dsg3が細胞内に取り込まれる(シグナル伝達説)ことが関与していると考えられている。
しかし、天疱瘡患者において病的自己抗体がなぜ産生されてしまうのかは、未だに不明である。

http://www.nanbyou.or.jp/entry/300


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