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ダニ媒介感染症の問題

madani10.jpg
http://madani.etc64.com/


109回医師国試からの出題(109A-13)


109a13.jpg
109ag3.jpg



解説、解答はMOREをクリック

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解説と解答


写真はマダニ。

ダニは吸血昆虫でさまざまな病気を媒介(vector)する。
性行為では感染するものではない。
ということで
abは×

施設内で集団発生する昆虫でなく、山の森の藪などに生息。
Cは×

ダニに吸血された時の処置(Wikipedia)

マダニ科は口器を皮膚に刺し込んだ際にセメント様物質を唾液腺から放出する。
このセメント様物質は半日程度で硬化するため、これ以降1 - 2週間程度は体から離れない。
そこで無理にマダニを引き抜こうとすると
消化管内容の逆流により感染リスクの上昇を招いたり、
体内にマダニの頭部が残ってしまう可能性が高い。
1~2週を経過した後は、セメント溶解物質を唾液から出し、これによって皮膚から離れる。

感染症罹患の恐れがあるため、マダニ咬症の場合は医療機関を受診すべき である。
切開してマダニを除去するのが一番確実であるが、ダニ摘除専用の機器も存在している。
民間療法では、マダニにアルコールや酢や殺虫剤をつけたり、
火を近づけたりするとマダニが嫌がって勝手に抜けることがあり、
それが成功した例も報告されているが、
無理に自己摘除しようとするとダニ媒介感染症の感染リスクが上昇するので推奨されない。

ということで、eは×。

となると、消去法で 
正解はd

以下にダニ媒介する感染症の代表例をあげる。
(Wikipedia、メルクマニュアル、yahooヘルスケアなどから抜粋改編)

1)日本紅斑熱:
病原体は、日本特有のリケッチアの一種リケッチア・ジャポニカで、
野山に入り、このリケッチアをもつマダニに刺されて感染する。
潜伏期間は2~8日で、頭痛、発熱(39℃)、倦怠感けんたいかんを伴って発症。
つつが虫病と同様に、発熱、発疹および刺し口が主要3徴候。

2)ツツガムシ病:
つつが虫病の原因菌はツツガムシというダニがもつリケッチアで、
ツツガムシに草むらなどで刺される(吸着される)と、菌が体内に入って発症。
治療が遅れると重症となり、死亡することもある。
感染しやすい時期は、ダニの活動する春~初夏と秋~初冬の2つの時期で、
最近は毎年500人程度の報告あり。
治療にはテトラサイクリン系の抗菌薬が第一選択薬。

3)ロッキー山紅斑熱(斑点熱、ダニ熱、ダニチフス):
斑点熱リケッチアによって起こり、米国ではリケッチア感染症の中でおそらく最も多くみられる病気。
典型的な症状は、激しい頭痛、悪寒、極度の疲労感(虚脱)、筋肉痛など。
マダニに刺されてから3~12日後に症状が突然現れる。
症状が急にでるほど、感染症は重度となります。
数日以内に高熱が出て、重い場合は1~3週間続きます。
空せきが続けて出ることもあります。吐き気や嘔吐もよくみられます。
熱が出てから4日目ぐらいに手首や足首に発疹が現れ、
手のひら、足の裏、前腕、首、顔、わきの下、殿部、胴体に急速に拡大。
その約4日後に、皮膚内の出血によって小さな紫色の部分があらわれ(点状出血)、
この部分がつながって潰瘍ができることもある。
脳浮腫、心臓障害で死に至ることあり。

4)Q熱:
ニュージーランドを除く全世界で発生が見られる。
Q熱という病名は、英語の「不明(Query)熱」に由来。
リケッチアの一種:コクシエラ菌(Coxiella burnetii)によって発症。
2~4週の潜伏期の後、高熱(37℃-40℃)、頭痛、悪寒、筋肉痛、咽頭痛、全身の倦怠感
などのインフルエンザ様症状が出現し、そのうちの20%が肺炎や肝炎の症状を呈する。

5)ライム病:
ノネズミやシカ、野鳥などを保菌動物とし、
マダニ科マダニ属 Ixodes ricinus 群のマダニに媒介されるスピロヘータの一種、
ボレリア Borrelia の感染によって引き起こされる人獣共通感染症のひとつ。
マダニの咬着より数日から数週間後に、刺咬部を中心とした特徴的な遊走性紅斑は特徴的。
神経症状(髄膜炎や脊髄神経根炎、末梢性顔面神経麻痺)、
心疾患、眼症状、関節炎、筋肉炎など多彩な症状。

200px-Erythema_migrans_-_erythematous_rash_in_Lyme_disease_-_PHIL_9875.jpg
遊走性紅斑(Wikipediaより)


6)回帰熱:
ヒメダニ属、マダニ属に媒介されるスピロヘータ科の回帰熱ボレリアによって引き起こされる感染症。
発熱期と無熱期を数回繰り返すことからこの名がつけられた。

7)ダニ媒介性脳炎:
マダニ属のマダニが媒介するウイルス性感染症。
脳炎による神経症状が特徴的。
東ヨーロッパやロシアで流行がみられ、日本においても、
過去に一例の国内感染例が報告されている。

8)重症熱性血小板減少症候群(SFTS):
SFTSウイルスの感染により引き起こされる感染症で、
本症候群に起因する死亡事例が2013年に国内で初めて発表された.
症状は1週間から2週間の潜伏期間を経て発熱、嘔吐、下痢などが現れる。
重症患者は、血球貪食症候群を伴って出血傾向を呈す例が多い。

さらに、まとめると

マダニ媒介のウィルス感染症:ダニ媒介脳炎、SFTS
マダニ媒介のリケッチア感染症:日本紅斑熱、ツツガムシ病、ロッキー山紅斑熱、Q熱
マダニ媒介の細菌感染症:ライム病、回帰熱

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2015/06/12 00:50 感染症・微生物学 TB(-) CM(0)
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