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Irreversible cell injury? (NBDE Part 1)
1st Aid Q&A NBDE part 1: Microbiology and Pathogy から



Q107
Which of the following is a type of irreversible cell injury?
以下のうち、不可逆性の細胞障害はどれか?

A Karyorrhexis 核崩壊
B Ribosomal detachment from endoplasmic reticulum
C Chromatin clumping
D Cellular and organelle swelling
E Bleb formation ブレブ形成



関連問題

病理:Cellular injury

遺伝子治療の基礎



解答:MOREへ


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解答

Q107

Which of the following is a type of irreversible cell injury?
以下のうち、不可逆性の細胞障害はどれか?

A Karyorrhexis 核崩壊
B Ribosomal detachment from endoplasmic reticulum
C Chromatin clumping
D Cellular and organelle swelling
E Bleb formation ブレブ形成


正解 A Karyorrhexis 核崩壊

壊死に陥った細胞はエオジンにより(ピンク色に)濃染する。核は凝集する。以下の特徴的な像がある。
1. 核凝集Pyknosis:核は縮小し、好塩基性に濃く染色される。これはクロマチンの凝集に引き続いて起こる。
2. 核崩壊Karyorrhexis:核凝集が起こった核は崩壊する。そして細胞質の中で小片化する。
3. 核融解Karyolysis:凝集した核は、細胞から放出され、その結果クロマチン(核染色質)の染色性は喪失する。 壊死の初期の電子顕微鏡像は、可逆的な細胞傷害に関連している。
核の変化は前述の如くであり、細胞内では小胞体は拡張し、リボゾームは凝集し、ミトコンドリアは腫大する。細胞内骨格も凝集し、形質細胞にはブレブ(陥入)が起こる。
時間的な経過にもよるが、組織および環境に依存して、細胞内および細胞外酵素の作用で、細胞は崩壊する。
壊死した細胞は部分的に急性炎症を惹起する。

http://blog.livedoor.jp/garjyusaiga/archives/52324116.html


Nuclear_changes.jpg 

https://en.wikipedia.org/wiki/Karyorrhexis



B Ribosomal detachment from endoplasmic reticulum ×
これは可逆性変化


C Chromatin clumping クロマチン凝集 ×
典型的可逆性変化


D Cellular and organelle swelling ×
細胞内にCaイオン流入によって生じる可逆変化


E Bleb formation ブレブ形成 ×
低酸素状態により生じる。
アポトーシスの一つの過程。
ただし、虚血状態が続くと非可逆性となる。


以上のことを理解しやすいシェーマを下に示す。

 Reversible irriversible cell injury

不可逆cell in 
http://xn--80aalewbjz9aa3im.xn--p1ai/reversible-irriversible.php


関連する内容 

http://blog.livedoor.jp/garjyusaiga/archives/52259610.htm



虚血性および低酸素性傷害

虚血は臨床医学的に最も遭遇する細胞傷害のタイプである。
対照的に低酸素状態は、解糖系のエネルギー産生は持続する事が可能である
(しかし電子伝達系などと比較してその産生能は低い)。
虚血では解糖系のための物質の運搬も障害される。
嫌気性のエネルギー産生は虚血状態の組織でも行われるが、消耗性の物質やあるいは解糖により生じた代謝産物の蓄積を取り除くことができない。
つまり虚血による傷害は、低酸素状態よりもより傷害の進展が速い。
低酸素による最初の効果は、細胞の好気性呼吸、つまりミトコンドリアによる酸化リン酸過程に傷害を与える。低酸素により ATP 産生は著明に減少する。
更に減少した ATP により様々な傷害が進行する。
例) 細胞の膨化、微絨毛の喪失、粗面小胞体の傷害。
グリコーゲンの減少。
pH 低下により核クロマチンの凝集。
リボゾームの解離、蛋白合成の低下、脂質の沈着など。

ATP に由来するナトリウム (Na) ポンプを有する形質膜活性も低下する。
細胞内に Na が蓄積することにより、カリウム (K) の拡散障害が起こる。
このイオン交換障害により、細胞は等浸透圧効果で急性に腫大する。
*細胞の腫大は Na-K ポンプ失調による。
非有機リン、乳酸、プリン体などが蓄積する。

嫌気性解糖では ATP 産生が減少し、アデノシン一リン酸 (AMP) が増加する。
これはフォスホフルクトキナーゼを刺激する。
グリコーゲンから産生される ATP が増加する一方で、グリコーゲン貯蓄は急速に枯渇する。
これは病理学的に periodic acid-Schiff (PAS) 染色でグリコーゲンが減少している事が証明できる。
解糖系の亢進により乳酸と非有機リンが蓄積し、結果、細胞内 pH が低下する。
pH と ATP の低下により、粗面小胞体からリボゾームが解離し、ポリゾームはモノゾーム化する。
結果として蛋白合成が低下する。

低酸素が解除されなければ、ミトコンドリア機能は不全に陥り、
ミトコンドリア膜の透過性が上昇し破壊される。
細胞内骨格の破壊、電子顕微鏡的には微絨毛の消失、表面にブレブが形成される。
酸素が供給されれば上記の傷害は可逆的に改善される。
しかし虚血が持続すればこらら傷害は不可逆的である。





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