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顎関節症の臨床実地問題についての考察
歯科医師国家試験 臨床問題を熱く語るブログ http://ameblo.jp/dentalkokushi/entry-12202272920.html からの転用改編 顎関節症の臨床実地問題を未だに分類から考える方がいらっしゃるようです。 そのようなパターン認識的な発想はやめましょう。 現在の出題基準になってからというもの、 顎関節症に関する臨床実地問題は分類から考えると正解にたどりつくのが難しい問題が多いです。 大切なのは、臨床的な視点です。 そもそも実際の臨床で分類から考えていく人はいないと思うんだが 一応カルテには分類を書くでしょうけど、それはあくまでも結論であって、 思考過程を意味しているものではありません。 臨床経験がない人が教える場合には、分類から教えた方が教えやすいでしょうんけど。 分類を勉強すると受験生側もわかった気になってしまいますからねー でも今の国試の臨床問題にはそんなんでは全然歯が立ちません。 なんでかって??? だって、国試の問題はそんなこと聞いてないからですよw 国試は分類暗記コンテストではないんですw というわけで、分類をドヤ顔で教えても受験生のためには全然ならないです。。。 というわけで、問題文に存在している臨床上大切なポイントをチェックするようにしてください。 ポイントを外して暗記ばっかりすると、受験が長期化しますよ!! ご注意ください!!! チェックポイントは、 1 開口量 2 咀嚼筋の圧痛 3 ブラキシズムの有無 でしょうか。 あとは最近の顎関節症の考え方で主流となっているTCHの考え方も知っておいた方がよいでしょう。 TCHとは、 Tooth Contacting Habit の略称です。 歯科臨床医であれば常識です。 逆に言うと、これを知らない歯医者はヤバイですねw 不勉強と言われても仕方がないです。 国試上、TCHの概念を知っておいても損はありません。 TCH、歯列接触癖 Tooth Contacting Habit TCHとは、"Tooth Contacting Habit"(歯列接触癖)の略で、上下の歯を "持続的に" 接触させる癖のことです。 上下の歯の接触と聞くと一般的には「かみ締め」や「食いしばり」を思い浮かべる方が多いと思いますが、 実際にはグッと強い力でかみ締めや食いしばりを行わ なくても、 上下の歯が接触する程度でも筋の緊張・疲労が生じるということで、 TCHという名称が考えられました。 【TCHの問題点】 上下の歯は何もしていない時は接触しておらず、離れており、 会話や食事をする際に接触する時間を含めても、接触しているのは 1日20分程度 が正常だと言われています。 上下の歯の接触時間が長くなると、筋肉の緊張や疲労、顎関節への負担が増え、 起床時症状(顎の疲労感,歯の違和感,口が開きにくいなど)や顎関節症、 様々な不定愁訴に関わっている可能性が考えられています。 ![]() (http://www.dc-ozawa.com/85_jawarthritis/index.html より) 【TCHと歯軋り】 現在、歯軋り対策としては主に、マウスピースの装着や咬合調整が行われていますが、 いずれも歯軋りを止めることができるというエビデンスは無く、 場合によっては後戻りできない問題が発生するリスクもあります。 このように決定的な対策が無い歯軋りでしたが、 日中のTCHを軽減させることで夜間の歯軋りも軽減され、 顎関節症や様々な不定愁訴が軽減する可能性が考えられています。 TCHを是正すれば絶対に歯軋りや顎関節症が治るというエビデンスはまだありませんが、 TCHの是正は器具を装着したり、歯を削ったりする必要が無いので、まず試してみると良いと思います。 【TCHの改善法】 TCHはテレビを見ている時や長時間パソコンをしている時などに起こりやすいので、 テレビやパソコンの隅に何らかのシールや写真などを貼っておき、そ れを 見たら上下の歯が接触していないかどうかを確認し、 もし接触していたら離すということを繰り返すという方法があります。(リマインダー) ただし、TCHを意識しすぎるとそれがかえって疲労感を作ってしまうこともありますので、 四六時中TCHを意識して生活するのではなく、 リマインダーを見たりTCHにふと気づいた時に歯を離すようにすることが推奨されています。 また、 TCHの改善指導を行っている歯科医院も今後増えてくると思いますので、 そういった医院を受診することがベストです。 【TCHがある=問題ではありません】 TCHがあっても問題が出ないケースも多くあります。 問題が出なければTCHはただの「癖」ですので、 特に気にする必要はありません。 ただ、顎の疲労感や肩こりなどの不定愁訴にTCHが影響している可能性がある場合もありますので、 そういった症状に悩まされている時は歯を削ったりマウスピースを装着したりする前に、 TCHの改善に取り組む価値はあるかと思います。 TCHに関するお勧めの本
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