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今回はECGモニターの問題。
歯科医には、少し紛らわしいかもしれません。
歯科国試では出題はありませんが、選択肢の中に含まれるかも知れないので出題しました。

問題は106回医師国試の改編です。



106医A58改題


72 歳男性。
数日前まから歯痛があり、当歯科を受診。
なお、10年前から高血圧を指摘されていたが自覚症状がないため、
内科受診はなかったそうである。最近は時々動悸があったという。
以上の既往があったので、念のため歯科治療中、
心電図モニターを行い治療していたところ、
下図のような波形が現れ、意識消失した。


AF.jpg


1)本ECG所見は何か?1つ選べ。

a 心室細動
b 心停止
c 房室ブロック
d 心房粗動
e 心房細動


2)本疾患の治療薬として適切なのはどれか。2つ選べ。

a アトロピン
b ニトログリセリン
c プロプラノロール
d ベラパミール
e リドカイン



正解:MOREへ


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解答


106医A58改題

72 歳男性。数日前まから歯痛があり、当歯科を受診
なお、10年前から高血圧を指摘されていたが自覚症状がないため、内科受診はなかった。
最近は時々動悸があったという。
以上の既往があったので念のため、歯科治療中に心電図モニターを行い治療していたところ、
下図のような波形が現れ、意識消失した。


AF.jpg
http://www.geocities.jp/study_nasubi/c/c23.html 科ら転用)

1)本ECG所見は何か?1つ選べ。

a 心室細動
b 心停止
c 房室ブロック
d 心房粗動
e 心房細動

正解 d

解説

心電波形はあるので、b 心停止 は除外。

a 心室細動 は以下のような波形。これも、違う。

sinsitusaidou.png
http://ishikokkashiken.com/vf/


c 房室ブロック
I度からIII度まであるが、要はP波とQRS波の間が延びたり、
P波とQRS波がバラバラに出現するので、これも違うでしょう。

残るは、dかe.

e 心房細動 (atrial fibrillation; af)は以下のように、基線の細かい動揺、心房細動波(f波)が現れる。

fu56.jpg 


本例とは異なる。

本例では、

正常P波は認められず
代わりに 「のこぎり状」の規則的な心房の振れが出現 している。
これを粗動波・F波という。

答えは、d 心房粗動 (atrial flutter; AF)である。

AFでは、
心房興奮の全てが心室に伝導されず.2:1や4:1などとなる。
心房興奮が全て伝導された場合には、高度な頻拍となり、
それによって血圧が低下しAdams-Stokes発作を生じることがある。

ということで、本例ではこの波形が出た後に、頻拍、
さらにBP低下、Adams-Stokes発作による意識消失を生じたのだろう。

高齢者の歯科治療では何が起こるか分からない
ということは、頭に入れておくべきである。

★AFもaf同様に、心房内に血栓を生じやすいため、脳塞栓には要注意である。



参考サイト:

http://www.cardiac.jp/view.php?target=af_af.xml

http://www.edogawa.or.jp/centers/heart/heart_shikan_shinbou.html



2)本疾患の治療薬として適切なのはどれか。2つ選べ。

a アトロピン
b ニトログリセリン
c プロプラノロール
d ベラパミール
e リドカイン

正解 cd


解説

徐脈性不整脈や迷走神経反射でもないため、a アトロピンは ×。

虚血性疾患ではないので、b ニトログリセリン も ×。

e リドカイン:
心室性不整脈、特にVTの停止と予防の目的で用いられる薬。
本例での使用は微妙なようですが、教科書的には×か。

ということで、


β受容体遮断薬:
洞頻脈に用いられる 
プロプラノロール(インデラル®)(他にアテノロール(テノーミン®)ビソプロロール(メインテート®)など)。




ベラパミル:心房細動や心房粗動のレートコントロールやPSVTの停止と予防に使用されるCa拮抗薬



が正解。


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