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忘れがちなポイント、臨床実地問題対策(ロムニーから)
ロムニー配信40号から転用改編 1 忘れがちな知識を整理 ポイント1 以前「全部床の症例でグループファンクションは付与しないのですか?」という質問がありました。 時期も時期ですので、ここは覚えてください。 これは原則です。「全部床義歯」は「フルバランスドオクル―ジョン(両側性)」 と「リンガライズドオクル―ジョン(両側性と片側性)」。 両側性は「バイラテラル bilateral 」 、片側性は「ユニラテラル unilateral 」と言います。 バイラテラルオクル―ジョンというのは 「側方運動時」に作業側も平衡側も接触しているものです。 「フルバランスド」や「リンガライズド」はこの様式です。 一方、 ユニラテラルは「側方運動時」にどちらか一方が接触しているものです。 リンガライズドはこちらの様式もあります。 なので、問題の「図や写真」を見たときに、 側方運動時に「両側とも接触」していれば、 それはバイラテラルオクル―ジョンとなります。 ご存じのとおり、リンガライズオクル―ジョンは「上顎の舌側咬頭」のみが接触する咬合であるため、 「図や写真」を見たときに上顎の舌側咬頭のみが下顎の中心窩にあたっている 咬合の場合(103B-10 の写真)は、リンガライズドオクル―ジョンとなります。 103B10 ![]() ![]() 正解 C しかしそれは9 割の人が分かります。 それでは差がつきません。 今の国家試験では「バイ」「ユニ」という形式で問われる可能性があるからです。 その場合は、前述したように、側方運動時の図や写真が出ますので、 それをしっかりとみて、「両方(作業側と平衡側)とも接触していれば「バイラテラルリンガライズドオクル―ジョン」、 片方しか接触してなければ、ユニラテラルリンガライズドオクル―ジョンとなります。 続いて、原則的な知識として、この問題を解いてみてください。 ポイント2 問 顎舌骨筋線部の咀嚼時の疼痛を主訴として来院した。 患者は上下に全部床義歯を装着している。 原因として考えられるのはどれか。3 つ選べ。 A 床辺縁の位置 B 床研磨面の形態 C 臼歯部の早期接触 D 臼歯部の水平被蓋 E 床粘膜面の適合状態 解答 正解 ACE :この問題は、過去問の改変です。 まず、当然の知識として知っておくことは、 義歯設計時は、 この「線」(顎舌骨筋線)を超えて 床縁を延長させる必要があります。 さらに、リリーフをする必要もあります。 今回はなぜ顎舌骨筋線部に咀嚼時に痛み を伴うのかを考えます。 言うまでもなく、 その原因は直接的に「床辺縁の位置」と分かるので、 A は1 つ目の正解です。 そして、この部分に痛みを伴うということは、 「粘膜面の適合も悪い」のではないか、と推測できます。 Eも正解 さらに問題文に「咀嚼時」と書かれているので、 「機能がかかったときに痛む」と分かります。 それはつまり、機能時に義歯が動揺するということです。 適合が悪ければ、義歯は咀嚼時に「動揺」します。 その結果、床縁部分が食い込んで痛みを発生させているのでしょう。 続いて、義歯の「動揺」を引き起こす要因と言えば 「咬合状態の異常」 なので、 「臼歯部の早期接触」 Cが原因となると分かります。 「義歯の動揺」と「咬合異常」はセットであり、それが痛みを発生させる。 今回の問題では「顎舌骨筋線」でしたが、これが「骨隆起」であっても同じようなことが起こります。 ポイント3 ★波動を触れそうで触れないもの 厳密には触れにくいというべきかもしれませんが、 類皮嚢胞は一見すると波動を触れそうに思えます。 しかし、弾性硬の性質があるため、波動を触れにくい のです。 それから、血管腫。 これも触れると思っている方が多くいますが、触れません。 血管腫は「拍動性」です。 一方、リンパ管腫は波動が触れる ことに注意しましょう。 類題 波動を触れるものはどれか。全て選べ。 A. 血管腫 B. リンパ管腫 C. エナメル上皮腫 D. 類皮嚢胞 E. 類表皮嚢胞 解答:B,C 一般・必修対策予想問題2:口腔外科(腫瘍)エナメル上皮腫に波動性+は意外 ゆっくり増殖して骨がペラペラになり羊皮紙様感を呈するのは分かる。 さらに大きくなり、ペラペラになった骨壁に一部crackを生じると、 波動性 (palpation)を呈するのだろう。 こんな状態になった場合かしら? ![]() http://www.jofs.in/article.asp?issn=0975-8844;year=2014;volume=6;issue=1;spage=17;epage=24;aulast=Fomete エナメル上皮腫(Ameloblastoma)の症状 エナメル上皮腫の症状は次の通り。 ・羊皮紙様感 ・波動(+) ・顎骨の腫脹(無痛性) ・歯の移動、動揺、歯根吸収 ・咬合異常 ・歯肉出血 http://minna-shigaku.com/category11/entry220.html から 参考:唾液腺腫瘍の概略 http://www.oralstudio.net/stepup/surgery/sur006_005.php ポイント4 先日述べた「摂食嚥下障害」についての追加事項として、 そもそも、高齢者というのは「胃食道逆流症」が起こりやすいという点を把握しておいてください。 事実、私の知人のご老人の方も、先日胃食道逆流症を起こしておりました。 食べる時に吐き気を感じるのです。 この胃食道逆流症の予防方法の1 つとして、 「逆流を防ぐ」という観点から食後は「座位」を保つ。 食後に寝っ転がって水戸黄門を見るような方に多く発症がみられのです。 ポイント5 硬化熱処理が可能なものには主として 「14K 金合金」 「Type3,4 金合金」 「白金加金」 「金銀パラジウム合金」 ポイント6 可撤保隙装置というと「咀嚼障害の改善」が最初に思い浮かぶかもしれませんが、それ以外にも、 欠損部を放置しておくことで生じる可能性のある「舌(口腔)習癖の改善」や「発音機能の回復」など、 様々な目的があることを知っておきましょう。 ポイント7 アクチバトールは誰もがよくご存じですが、バイオネーターというのは結構端っこに置かれがちです。 しかし、国家試験には出題されますのでしっかりと意義を覚えておきましょう。 これは「下顎骨を前に移動させる」 すなわち、SNB が小さいときに行う のです。 SNB が小さい時に行うものには「アクチバトール」や「咬合斜面板」「フレンケル装置」などがあります。 忘れてはいけないのは、バイオネーターも適応になるということです。 せ、先生、でも、アクチバトールにはあって、 バイオネーターにはないものがあると大学で習った気がするのですが・・・ それはあります。 例えば、アクチバトールには2 級用と3 級用がありますが、 それはつまり、Angle2 級症例、Angle3 級症例の改善が可能ということです。 一方、バイオネーターはAngle2 級のみの改善ができます。 そして、もう1つの違いは、 2 級アクチバトールは「上顎前歯を舌側に移動できる」という特徴がありますが、 バイオネーターにはそれがないことです。 この点は確実におさえておきましょう。 ポイント8 フレンケル装置については、2つのことを覚えておきましょう。 ![]() http://www.saitama-ortho.com/kind/ ・SNB が小さい時に用いる ・歯列の側方拡大 ★ただし!上下顎共に拡大!・・・したがって、片顎だけの異常の時に用いてはいけません。 2 臨床実地問題で点が取れない時の対策 今回は臨床実地問題の質問をたくさんいただきました。 これまでも配信で対策を述べてきましたが、 実のところ最も重要なことをお話しします。 このやり方を実行に移された方は点数を伸ばしています。 すごくシンプルなのでな、なに言ってんだ。そんなこと知ってるわ。アホ。 と思われるかもしれませんが、アホではないのです。 これは本質です。これを実行すれば自ずと結果はでます。 3つあります。 第1 に:難しく考えない 例1:「かなり骨吸収しているし、これって抜歯かな。でも、生活歯髄切断法かもしれない」 ➡骨吸収してたら抜歯! 難しく考えない。 例2:「経過観察かな~でも、これ放置するのまずいよな~。うん、でも経過観察かな」 ➡放置はまずいだろ!まず処置だ。 第2 に:猛烈に集中する、そして、ペンで問題文を追ってポイントにマルをする。 例1:「75 歳、おお75 だ!、食事中に、お、食事中!、間欠的な自発痛がある!ほ、間欠的!」 第3 に:やっぱりこれかな・・・と言って選択肢を変えない。 最初に選んだ時の集中力は凄いのです。 例1:「え・・・でも、これはC じゃないかな。NO! A であってるよ」 つまり、知識の多さというわけではないのです。 必修や一般問題は知識がないと解けません。 しかし、臨床問題は臨床家でもある程度解けます。 すなわち、最低限の知識(技工プロセスや製作手順など)を知っていれば、 後はこの3つに沿って解いていくだけで、全然結果は変わります。 実行してみれば、それは分かります。
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