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佐賀大学医学部免疫学のH25年度免疫学の過去問です。
CBTなどの参考に 平成25年免疫学本試験 http://admin.blog.fc2.com/control.php?mode=editor&process=new 平成25年度免疫学再試験 http://mcis-sagamed.info/wp-content/uploads/H25Immunol_2_point.pdf 1)次の文中のカッコ内を適当な語句で埋めなさい。 CD4陽性細胞のうち、Th〔ア;数字〕と呼ばれる細胞集団は、 〔イ〕(最も重要なサイトカイン名)を産生することにより〔ウ〕を活性化し、 〔ウ〕内の病原体の排除を促進する。 一方、Th〔エ;数字〕と呼ばれる細胞集団は、 〔オ〕(最も重要なサイトカイン名)を産生することにより〔カ〕産生やそのクラススイッチを制御する。 Th〔エ〕により産生誘導される〔キ;〔カのタイプ〕〕は、一部の寄生虫排除に関わるが、 このタイプの〔カ〕が、〔ク〕細胞の表面に結合すると、 花粉などの抗原刺激によりアレルギー症状を起こすことがある。 〔カ〕が〔ク〕表面の受容体に結合するときは、その構造のうち〔ケ〕部分を介して結合する。 〔コ〕は、上皮を横断し粘液中に分泌されるタイプの〔カ〕である。 2)MHC クラスI およびMHC クラスII に抗原が提示される仕組みを説明せよ。 3)以下の空欄に適切な語句を記入せよ。 免疫系の細胞は、様々な方法で病原体を排除する。 CD4+T 細胞は、抗原提示細胞((1)や (2) )が病原体を取り込み、 (3)分子により提示する (4)を認識する。 そして、主としてサイトカインの産生を介して病原体の排除に働く。 CD8+T 細胞は、ほとんどすべての細胞が発現する (5)分子により提示された(4)を認識する。 活性化したCD8+T 細胞は、(6)と呼ばれ、グランザイムやパーフォリンにより、認識した細胞を傷害する。 その結果細胞内に寄生した病原体が細胞外に放出され、貪食細胞系による貪食と殺病原体を受けることになる。 B 細胞から産生される抗体は、中和、(7)、(8)を主なメカニズムとして病原体の排除に働く。 中和活性が強い抗体のクラス(アイソタイプ)は(9)とであり、病原体と結合して、(10)する。 ((10)は、”中和”の意味、あるいは”中和”の結果起こることを説明) 4)自然免疫について( )に当てはまる語句を記入せよ。 マクロファージや樹状細胞などの自然免疫細胞は、微生物に特有の構造(1)を認識して活性化する。 (1)を認識する受容体のことを(2)と呼ぶ。 (2)のうち、細胞膜に存在する(3)はグラム陰性菌のLPS や細菌由来の非メチル化DNA などを認識する。 細胞質に存在する(4)はウイルス由来のRNA を認識して ウイルス防御に重要な(5)の産生分泌を促すことなどが知られている。 5)下の語句の内、MHC classI に関するものにはA、 MHC classII に関するものにはB、 両方に関わるものにはC を( )内に記入せよ。 1. β2 ミクログロブリン( ) 2. CD4T 細胞( ) 3. B 細胞にあってT 細胞にない( ) 4. HLA-A,-B,-C( ) 5. 多型性(polymorphism)( ) 6. HLA-DM ( ) 7. プロテアソーム( ) 8. ウイルス排除( ) 9. NK 細胞(抑制)受容体( ) 10. 液性免疫( ) 11. CLIP( ) 12. 細胞性免疫( ) 13. クロスプレゼンテーション( ) 14. TAP トランスポーター( ) 6)補体を活性化する経路を3つ述べよ。 1. ( ) 2. ( ) 3. ( ) 7)補体の機能を3つ述べよ。 1( ) 2( ) 3( ) 解答:MOREへ スポンサーリンク 1)次の文中のカッコ内を適当な語句で埋めなさい。 CD4陽性細胞のうち、Th〔ア;数字〕と呼ばれる細胞集団は、 〔イ〕(最も重要なサイトカイン名)を産生することにより〔ウ〕を活性化し、 〔ウ〕内の病原体の排除を促進する。 一方、Th〔エ;数字〕と呼ばれる細胞集団は、 〔オ〕(最も重要なサイトカイン名)を産生することにより〔カ〕産生やそのクラススイッチを制御する。 Th〔エ〕により産生誘導される〔キ;〔カのタイプ〕〕は、一部の寄生虫排除に関わるが、 このタイプの〔カ〕が、〔ク〕細胞の表面に結合すると、 花粉などの抗原刺激によりアレルギー症状を起こすことがある。 〔カ〕が〔ク〕表面の受容体に結合するときは、その構造のうち〔ケ〕部分を介して結合する。 〔コ〕は、上皮を横断し粘液中に分泌されるタイプの〔カ〕である。 〔ア〕 1 〔イ〕 IFN-γ 〔ウ〕 マクロファージ 〔エ〕 2 〔オ〕 IL-4 〔カ〕 抗体(イムノグロブリン) 〔キ〕 IgE 〔ク〕 肥満細胞(マストセル) 〔ケ〕 Fc 〔コ〕 IgA(分泌型IgA) 2)MHC クラスI およびMHC クラスII に抗原が提示される仕組みを説明せよ。 MHC に抗原ペプチドが提示される機序に関する設問です。 MHC クラスI は殆どの組織に発現しており、β2 マイクログロブリン(β2m)と会合して2量体を形成する。 MHC クラスI は内因性の抗原、すなわち(自己のタンパク質と同じく)細胞質内で合成されたタンパク質や、 細胞質内に侵入した微生物由来の抗原を提示する。 これらの内因性タンパク質は細胞質においてプロテアソームによってペプチドに分解され、 TAPトランスポーターを介して小胞体内に運ばれる。 小胞体内で新しく合成されたMHC クラスI 分子は、β2m と結合する前段階やペプチドと 最終的に結合するまでシャペロンタンパク質と会合して安定化している。 TAP によって運ばれたペプチドがクラスI 分子のペプチド結合溝にしっかりはまるとシャペロン分子が離れ、 MHC クラスI-ペプチド複合体はゴルジ輸送装置を介して細胞表面まで運ばれる。 MHC クラスI-ペプチド複合体はCD8 陽性T 細胞によって認識される。 MHC クラスII 分子は、α鎖およびβ鎖遺伝子によってそれぞれコードされる2つの鎖からなるヘテロ2 量体である。 MHCクラスII 分子は、外因性の抗原、すなわち抗原提示細胞(樹状細胞、マクロファージ、B 細胞)が エンドサイトーシスで取り込んだ抗原を提示する。 MHC クラスI 分子と同じく、新しく合成されたMHC クラスII 分子も小胞体内に存在するが、 ここではインバリアント鎖(Ii)との結合によってペプチド結合溝がマスクされ、 TAP で運ばれた内因性のペプチドが結合することはできない。 MHC クラスII 分子はIi と結合した状態でゴルジ装置を介してエンドソームに運ばれる。 エンドソーム内の酸性条件下でIi は分解されるが、ペプチド結合溝に結合したCLIP という部分のみが残る。 エンドソーム内に存在するクラスI 様分子HLA-DM は、クラスII 分子と結合してCLIP を外し、 エンドソーム内のペプチドをクラスII に結合させることを助ける。 このクラスII への抗原提示はMIIC(MHC classII compartment)よばれる特殊なエンドソームで起こる。 ペプチドが乗ったMHC クラスII 分子は細胞表面に運ばれ、CD4 陽性T 細胞によって認識される。 外因性の抗原がMHC classI に提示される経路もあり、これはクロスプレゼンテーションと呼ばれる。 この経路では、エンドソーム内の抗原が細胞質内へと一旦運ばれる必要があるが、詳細な機構はまだ不明である。 クロスプレゼンテーションは、樹状細胞によってナイーブCD8T 細胞がプライミングされる過程で特に重要と考えられる。 ※ MHC に抗原が提示された後のT 細胞活性化に関して記述している人が見られました。 また、TLRなどのPRR でPAMPs を認識して抗原を取り込むと書いている人もいましたが、これは必ずしも正しくありません。 クロスプレゼンテーションに関して書けてる人もいましたが、そのシステムの意味に関して書ければもっと良かったと思います。 3)以下の空欄に適切な語句を記入せよ。 免疫系の細胞は、様々な方法で病原体を排除する。 CD4+T 細胞は、抗原提示細胞((1)や (2) )が病原体を取り込み、 (3)分子により提示する (4)を認識する。 そして、主としてサイトカインの産生を介して病原体の排除に働く。 CD8+T 細胞は、ほとんどすべての細胞が発現する (5)分子により提示された(4)を認識する。 活性化したCD8+T 細胞は、(6)と呼ばれ、グランザイムやパーフォリンにより、認識した細胞を傷害する。 その結果細胞内に寄生した病原体が細胞外に放出され、貪食細胞系による貪食と殺病原体を受けることになる。 B 細胞から産生される抗体は、中和、(7)、(8)を主なメカニズムとして病原体の排除に働く。 中和活性が強い抗体のクラス(アイソタイプ)は(9)とであり、病原体と結合して、(10)する。 ((10)は、”中和”の意味、あるいは”中和”の結果起こることを説明) (1)樹状細胞 (2)マクロファージ (3)MHC クラスII (4)抗原ペプチド (5)MHC クラスI (6)細胞傷害性T 細胞 (7)オプソニン化 (8)古典経路による補体の活性化 (“古典経路による”が抜けてもOK。“補体“と“活性化“が抜けた場合は×。) (9)IgG とIgA (強い2つを上げるとしたらIgG とIgA なのですが、IgM も図で点線になっているので、OK) (10) 感染受容体への結合を阻止 (細胞への侵入を阻止、感染を阻止でもOK) 4)自然免疫について( )に当てはまる語句を記入せよ。 マクロファージや樹状細胞などの自然免疫細胞は、微生物に特有の構造(1)を認識して活性化する。 (1)を認識する受容体のことを(2)と呼ぶ。 (2)のうち、細胞膜に存在する(3)はグラム陰性菌のLPS や細菌由来の非メチル化DNA などを認識する。 細胞質に存在する(4)はウイルス由来のRNA を認識して ウイルス防御に重要な(5)の産生分泌を促すことなどが知られている。 1.(病原体関連分子パターン, pathogen-associated molecular patterns, PAMPs) 2.(パターン認識受容体, pattern recognition receptors, PRRs) 3.(Toll-like receptors, Toll-様受容体, TLRs) ※TLR4、TLR9 のみは不可、両方ならOK 4.(RIG 様受容体, RLRs, RIG 様ヘリカーゼ, RLHs)※RIG、MDA5 のみは不可、両方ならOK 3と4で具体的分子を一つだけ書いていた人は、3と4合わせて2つの分子が書けたら1点あげました。 5.(I 型インターフェロン、IFN-α、IFN-β ) ※IFN-γと書いたヒト多数。機能が全く違います。 5)下の語句の内、MHC classI に関するものにはA、 MHC classII に関するものにはB、 両方に関わるものにはC を( )内に記入せよ。 1. β2 ミクログロブリン(A) 2. CD4T 細胞(B) 3. B 細胞にあってT 細胞にない(B) 4. HLA-A,-B,-C(A) 5. 多型性(polymorphism)(C) 6. HLA-DM (B) 7. プロテアソーム(A) 8. ウイルス排除(A) 9. NK 細胞(抑制)受容体(A) ※NK 抑制受容体のリガンドはMHC classI 10. 液性免疫(B) 11. CLIP(B) 12. 細胞性免疫(C) ※CD4 ヘルパーによるMφの活性化、CD8 キラーによる感染細胞の破壊の両方 13. クロスプレゼンテーション(A) 14. TAP トランスポーター(A) 6)補体を活性化する経路を3つ述べよ。 1. (古典的経路) 2. (第2経路) 3. (レクチン経路) 7)補体の機能を3つ述べよ。 1. (貪食の促進(オプソニン)) 2. (炎症反応の促進(アナフィラトキシン)) 3. (細菌細胞壁の破壊(MAC 形成))
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